ロシア極東部最大の都市、ハバロフスクに3,4日滞在したときの出来事。
今ではどうなっているのか知らないが、当時ロシヤのホテルでは、客室棟の各階にフロントのような場所があり、部屋のキーの受け渡しはそこで行われていた。
ある日、出かけて帰ってきて、キーをもらうために、私の部屋がある3階のフロントに行った。すでに何人かの客が並んでいた。私の部屋番号は、2317だった。順番がきたので、フロントの女性に「2、3、1、7」と部屋番号を告げるも、通じない。何度か繰り返したが、やはり通じない。
確かに、私のロシヤ語能力は、一桁の数字がやっと言えるくらい、二桁になるとかなりアヤシイものだった。だがここまで通じないとは。。。。ロシヤ語も日本語も数字はアラビヤ数字を使うのだから、部屋番号をアラビヤ数字で紙に書いて見せれば、一件落着ということにも考えが至らなかった。
フロントのお姉さんもあきらめたのか、身振りで「あっちへ行って」と伝えてきた。これでは部屋に入れない。
私が困り果てていると、後ろの方から「神の声」が聞こえてきた。
「その人はちゃんと言っているじゃないか。
2,3,1,7と言っているじゃないか」と、聞こえたような気がする。私の3人ぐらい後ろに並んでいた男性が助っ人に来てくれたのだ。
フロントのお姉さんはハッとして、「2ー3ー1ー7か、23ー17ね。」とつぶやいた。それで、やっと私の部屋が2317号室だとわかって、キーを渡してくれた。
昔のことでもあるし、私の記憶もさだかではないのだが、話の流れはこんな風だったのだろうと思う。
ロシヤ語では、あるいはそのホテルでは、部屋番号を言う時は、二桁ずつに区切っていうことになっていたのだろう。それを私が一桁の数字を並べて怪しげなロシヤ語で発音したので、フロントの女性にしてみれば、それがロシヤ語で、しかも部屋番号とはわからなかったのではなかろうか。
フロント女性と私とのやり取りの一始終を後ろで見て聞いていたロシヤ人のおじさんは、私が言っているのが部屋番号の数字をひとつずつ並べて言っていることに気が付いて、フロントの人に指摘してくれたというわけだ。
おじさんが、先入感にとらわれず私の出す音を理解してくれたのは本当にラッキーだった。
私は、おじさんと目と目で、ひそかに挨拶を交わしてから、部屋に向かったのだった。
ロシヤの紳士の固定観念に捕らわれない姿勢のおかげで、ホテルの廊下で、ひとり泣く羽目に陥らないですんだ。
バリショーエ スパシーバ(本当に、感謝しています)。
ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!
にほんブログ村
今ではどうなっているのか知らないが、当時ロシヤのホテルでは、客室棟の各階にフロントのような場所があり、部屋のキーの受け渡しはそこで行われていた。
ある日、出かけて帰ってきて、キーをもらうために、私の部屋がある3階のフロントに行った。すでに何人かの客が並んでいた。私の部屋番号は、2317だった。順番がきたので、フロントの女性に「2、3、1、7」と部屋番号を告げるも、通じない。何度か繰り返したが、やはり通じない。
確かに、私のロシヤ語能力は、一桁の数字がやっと言えるくらい、二桁になるとかなりアヤシイものだった。だがここまで通じないとは。。。。ロシヤ語も日本語も数字はアラビヤ数字を使うのだから、部屋番号をアラビヤ数字で紙に書いて見せれば、一件落着ということにも考えが至らなかった。
フロントのお姉さんもあきらめたのか、身振りで「あっちへ行って」と伝えてきた。これでは部屋に入れない。
私が困り果てていると、後ろの方から「神の声」が聞こえてきた。
「その人はちゃんと言っているじゃないか。
2,3,1,7と言っているじゃないか」と、聞こえたような気がする。私の3人ぐらい後ろに並んでいた男性が助っ人に来てくれたのだ。
フロントのお姉さんはハッとして、「2ー3ー1ー7か、23ー17ね。」とつぶやいた。それで、やっと私の部屋が2317号室だとわかって、キーを渡してくれた。
昔のことでもあるし、私の記憶もさだかではないのだが、話の流れはこんな風だったのだろうと思う。
ロシヤ語では、あるいはそのホテルでは、部屋番号を言う時は、二桁ずつに区切っていうことになっていたのだろう。それを私が一桁の数字を並べて怪しげなロシヤ語で発音したので、フロントの女性にしてみれば、それがロシヤ語で、しかも部屋番号とはわからなかったのではなかろうか。
フロント女性と私とのやり取りの一始終を後ろで見て聞いていたロシヤ人のおじさんは、私が言っているのが部屋番号の数字をひとつずつ並べて言っていることに気が付いて、フロントの人に指摘してくれたというわけだ。
おじさんが、先入感にとらわれず私の出す音を理解してくれたのは本当にラッキーだった。
私は、おじさんと目と目で、ひそかに挨拶を交わしてから、部屋に向かったのだった。
ロシヤの紳士の固定観念に捕らわれない姿勢のおかげで、ホテルの廊下で、ひとり泣く羽目に陥らないですんだ。
バリショーエ スパシーバ(本当に、感謝しています)。
ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!
にほんブログ村