ここ数年年明けにクラシックのニューイヤーコンサートに出かけてるんだけど、今年も昨年同様東京交響楽団のニューイヤーコンサートに行って参りました。


去年も同じ事書いたけど、クラシックのコンサートなんていうと、兎角、ドレスコードがあって、お作法も大変で・・なんて、堅苦しいイメージが強いけど、それも昔の話。
今は値段もリーズナブルだし、カジュカルに見に行っても全然大丈夫。 敷居は、だいぶ下がりましたね。

個人的に、ここ数年クラシックコンサートに行くようになったのは、この為でもあり、ニューイヤーコンサートは、その中でも特にリーズナブルなんで、気軽に見に行けるってもんなんだよね。
値段だけみれば、普通のロックフェスなんかのライブの方が高いのよ。


今年の会場は横浜みなとみらいホール。 実は昨年まで同様、サントリーホールでも公演があるんだけども、今年は、明後日6日(日)。

うーむ、連休最終日に東京まで行くのヤだなぁ・・・っていうこと。それ以前に、好みの「席」が既に予約されてて取れなかったって事がある。

東京交響楽団のコンサートって、公式サイトから予約すれば、自分で席が決められるのよ。 もちろん既に予約が入ってる席には予約が出来ない。そう、映画館の事前予約のようなシステムね。

で、前もって予約する時に、サントリーホールの方は埋まってたんだよな、好きな席が。

ちなみに、好みの席は、ステージ後方の席。 いわいるバックシートと呼ばれる位置の席ね。

団員と同じ方向を向く事になるんで、当然音質に期待はできない。 でも、団員ってこういう音聴きながら演奏してるんだ・・・ってのが如実に分かっちゃったりしてさ。もちろん、指揮者とは対面となる訳だから、恰も自分が演奏しているような気分になれるのよ。

それでいて、席の値段は一番安い。 音に期待が出来ない分、安いんだよね。

それと譜面が丸見えのところ。 自分がやってたからって、今回もトロンボーンの真後ろの席にした訳で、だから譜面も丸見えだったんだけども、これが譜面が小っちぇんだよな。 ブラスの時は、片面A4だから2ページ分でA3の譜面だったけど、どう見ても片面A5の譜面なんだよね。 だから、丸見えであるけども、1音1音ははっきり見えない。 
今回のメインの「新世界」は、スコア本は持ってるんだけども、各パートの譜面は持ってない。だから、各パート毎の譜面ってどうなってんのか見たかったんだけどなぁ。 特にトロンボーンのパート譜。次はオペラグラス持参すっかな。。

まあ、こんな感じで、これはねぇ、昔、ブラスで実際にステージ経験があるワタシゃ、うってつけの席ですよ。

・・・で、ココを狙ったんだけど、横浜みなとみらいでは、取れたんだよね、好みの席が。

まあ、そう言うこともありで、今年はこちらへ来た訳です。

とは言うものの、横浜みなとみらいホールって、今回初めて来たんだけどね。

実際にホールに入るなり、サントリーホールより開放感があって、良いホールだなって言う印象。 席のピッチも広めだし余裕がある。

まあ、確かにステージの奥行きは、サントリーホールよりも狭い感じだけども。


おっと、いけねえ、肝心の今年の演奏はと言うと・・・。

プログラムは、昨年のニューイヤーコンサートと全く同じ。

・ヨハン・シュトラウスII世 「春の声」  Johann Strauss II Fruhlingsstimmen (Voices of Spring), Op. 410
・チャイコフスキー「ピアノ協奏曲 第1番」 Tchaikovsky Piano Concerto No1 Op.23
・ドボルザーク「交響曲第9番"新世界"より」 Dvořak Symphony No. 9 in E Minor, Op. 95, "From the New World"
(アンコール) ラデッキー行進曲 Johann Strauss Radetzky-Marsch Op.228

ヨハンシュトラウス2世の「春の声」で始まり、アンコールが「ラデッキー行進曲」で締めくくるって言う流れは、ウィーンフィルの「元祖」ニューイヤーコンサート、そのものではありますね。。

でも、その他の2曲も、クラシックでは超定番中の定番。タイトルで分かんなくても聴けは絶対知らないヒトが居ないってくらい有名曲。

このあたりも、ニューイヤーコンサートらしい構成ではある。 まあ、ファミリーコンサートの要素もあるしね。

その中でも、今回もこのコンサートのメインでもある「新世界」を今回も、最大の楽しみで来た訳だけども。

率直なところ、昨年、サントリーホールで聴いたときよりも全体的にはまとまっていたと思う。なんて言うのかなぁ、譜面に忠実って言うのかなぁ。 あまり唐突な解釈はされていない・・そんな演奏だったと思う。
簡単に言えば「素直」っていうことかな。 その分聴きやすかったと思う。

ただね、天邪鬼なワタシからすると、だから、気になった部分もあったりして。

第2楽章。 そう「新世界」の中でも一番有名な「楽章」ですね。「家路より」っていう超有名な旋律を有する、あの曲ですわ。

冒頭の、ゆったり、たっぷりとしたブラスのコーラルから始まり、件の有名な旋律に続く、この楽章は「新世界」の中でも一番「キモ」になるとなると思うんだけども。

まずね、冒頭のブラスのコーラル。 ここがちょっとあっさりとしてたなぁ。 個人的には、もっとゆったりと、たっぷりとしたコーラルが好みなんだよな。

個人的にトロンボーンやってたじゃん。ここは一度自分でもやってみたいと、ずっと思ってたフレーズなんで、ちょっと譲れないところがあるんだよね、個人的には。

まあ、第2楽章は全体的にちょっとあっさりめだったと思うな。そこは、ちょっと個人的な解釈とは違った部分なのかなぁ・・。

いや、東フィルに限らず、以前テレビで見たN響も、結構あっさりめだったんだよな。 日本人指揮者と外国人指揮者との解釈の差なのか、はたまた、日本のオケと外国のオケとの力量の違いなのか・・その辺はよく分かんないけど、個人的には、もっとたっぷりとした2楽章を期待したかったなぁ。

それと、「ため」と「メリハリ」ですね。 これ、去年も同じような事を書いたと思うんでけど、全体的に「ため」が少ない演奏だったなぁ・・・って言う印象。

これを各に当たって、いま、カラヤン指揮、ベルリンフィルの「新世界」を聴いてみたんだけども、独特の「ため」があるんだよね。 譜面には書いて無い「間」だよね。

ココが指揮者と各オケの解釈の違いだと思うんだけど、個人的には「ため」と、「流れるような旋律」、これらのメリハリがはっきりとした演奏が好きなんだよな。まあ、個人的な解釈と好みの差なんだけど・・・。

この辺は、中学校の時の吹奏楽の顧問の先生の影響が大きいんだと思う。 大分うるさく言われましたからねぇ、「ため」とメリハリについては。 特に前のフレットのウラから入る、いわいるアウフタクトの「ため」については、めちゃくちゃ煩い先生だった。

だからなんだろうけど、、未だに気になるんですよ。特にアウフタクトの「ため」については。 結構プロのオケでもあっさりと通り過ごす事が多いからさ。

ここは、今日の演奏会でも気になる部分ではあったな。 この先、何回「新世界」を生演で聴くのか、分からないけど、毎回同じような事を思うんだろうなぁ。 いつか、めっちゃ納得する演奏を聴いてみたい感じはするんだけども。