the believers ビリーバーズ
主に深夜を舞台とした4組の男女、又は男男、女女を描く。
オムニバスではなく、各所で登場人物たちの接点が微かに生まれる。
エピソードの転換点には、かつてのブラウン管テレビが故障した時のような荒い画像が、サブリミナル的に流れる。
僕が最も苦手とする、時系列が激しく前後するので、ストーリーの繋がりは理解できず、むしろストーリーはないものとして、観た方が気楽だった。
観念的かと思えば、極めて具象的な映像が挿入されるので、その点にも
追い付けなかった。
ただラストに、新宿大ガードの上を
走る総武線の車中で、接点がなかった女性2人が隣合わせに座し、その下のガードを過去とは決別した別の登場人物が決然と歩くところ、初めて僕のイメージが膨らみました。
総じて、製作者の自己満足的な要素が占める作品だと感じる。
もっとも昭和半ば生まれの僕の感覚が既に古くなってるのかもしれないが。
商業ベースとは別のところで作られる映画を、たまには見てみたい衝動に駆られたので。