BS貸借対照表だけでなく、もちろんPL損益計算書もあります。

PLはプロフィット & ロス ステイトメント でカタカナ読みがしにくいですね笑

 

というわけで今回は日本銀行を図解のグラフで丸裸にしたいと思います。

もちろん、そんなことをしなくても、日本銀行のホームページの中にちゃんとあります。

 

第133回事業年度(平成29年度)決算等について2018年5月29日日本銀行

https://www.boj.or.jp/about/account/zai1805a.htm/

 

そりゃ、見なくてもいいですけど、イマイチよくわからないんだよねー、という人向けです。

私もだからです。というわけで、グラフではっきりと確信を深めていきましょう。

 

まず直感的にわかりやすい、損益計算書です。

 

売上 - 費用 = 利益

利益 - 特別損益 = 利益(税引き前)

利益(前) - 税金 = 利益(後) 

 

だいたいこんな流れのやつです。

 

 

これが元のデータです。細かいのを見るときは原点に帰りましょう。

でもこれが見づらいので、バツバツと剪定していきます。

 

それが以下。これもHPのどこかにあったものに色をつけただけです。

 

ただし、図だと、経常利益(最初の緑色)の中にも明細があります。

 

A = B - C

経常利益 = 経常収益 - 経常費用 

 

BCの収益と費用の明細が、

最初にオレンジ枠の中で書いてあるんだから、

 

なんでAの緑枠の中に、また明細があるの?って感じです。

BCを整理して、Aの明細に整頓したんでしょうね。

 

数字の合計もピタリ同じなので間違いありません。

というわけで、

 

緑の明細をバージョンA

オレンジの明細をバージョンB

として、グラフを作成しました。

 

縦軸は20000=2兆円のことです。

バージョンA

 

バージョンB

 

数字もピタリ一致しています。これが日銀のPL損益計算書のグラフです。

 

棒グラフが各項目の値です。

線グラフがそれを合計していったものです。

つまり、一番右が残存利益です。

 

増減がわかりやすいかと思います。

一般企業などと比べるのは適正ではないでしょうが、半分近く利益残っていて羨ましいですね笑

 

小計などは今回削除しています。細目と重複して

「ここの棒グラフは小計だから、線グラフに加算しないんだな」と

見る人の思考の邪魔をしますので。

 

どちらのバージョンにせよ、国債利息が、日本銀行の最大収入であると、一目でわかります。
明細が整理されている?だけあって、バージョンB、緑の線グラフの方が、

その他の項目がほとんどなく、他の項目に割り振られているので、よさそうです。

 

というわけで、日本銀行の収入は国債利息に注目するのが第一です。

しかしながら、国債の利息を受け取っている、というのは・・・

 

日本銀行は、日本円を自分らで作っているのですから、

あんまり意味がないことがわかりますね。

月あたり8兆円くらい、国債を買い続けてきたこともありますから。

 

ちなみに、その購入費用は損益計算書には出てきません。

 

購入したといっても、仕入れとかの費用ではなくて、資産の交換ですから。

現金と金を交換した、みたいな。

現金と政府発行の国債を交換したわけですね。

 

では次にバランスシートもとい貸借対照表を見てみましょう。
 

 

最も多いところに黄色をつけておきました。

まぁしかし、テーマはグラフなのでお見せしますと

 

 

となります。これまた、どれが多いのか、一目瞭然ですね。

 

資産は圧倒的に国債です。

負債は圧倒的に預金です。

ただし、発行銀行券も20%ありますが、こちらは置いてるだけのお金です。

 

銀行券が日本銀行のバランスシートにおいて負債に計上されているのはなぜですか? 日本銀行

https://www.boj.or.jp/announcements/education/oshiete/outline/a23.htm/

「日本銀行は銀行券の発行を1885年に開始しました。当初、日本銀行の発行する銀行券は、銀との交換が保証された兌換銀行券でした。その後、金本位制度の採用を経て、金との交換が保証されました。」

 

兌換(だかん)というのは交換ってことです。

 

「日本銀行は、銀行券の保有者からの金や銀への交換依頼にいつでも対応できるよう、銀行券発行高に相当する金や銀を準備として保有しておくことが義務付けられていました。」

 

「その後、金や銀の保有義務は撤廃されましたが、」

「銀行券は、日本銀行が信認を確保しなければならない「債務証書」のようなものであるという性格に変わりはなく、現在も負債として計上しています。」

 

つまり、交換に対する準備金みたいなものです。ちゃんと現金あるんですよー、みたいな意思表示ですね。藩札でも、準備金の3倍の藩札を発行したりもしていました。その後、日本銀行が出来て間もなく、その準備率もどんどん減少していき、金と交換する金本位制もなくなって、現代ではさほど誰も気にしなくなっているのが現状なんですね。

 

だって、準備金がいくらだろうが、日本銀行はすぐに発券できますから。あんまり準備金の意味がないです。では、日本銀行は無限の財源を持っているんですか?と言われたら「はい、そうです」としか言いようがありません。「じゃあ無税国家にできるんじゃないですか?」と言われたら「やろうと思えば、そうですね」という回答になります。ジンバブエ見てください。お金の単位が天元突破してますよ笑

 

ただし、やりすぎると、働かなくても暮らしていける、となり、生産性や品質が低下し、国力が落ちることは目に見えますし、円安になり過ぎて、周りの国から総スカンをくらいかねません。ほどほどってやつです。ただし、消費税を撤廃して、物品税だけに戻すくらいはやってもいいのではないか、と私は思います。今の日本はギチギチ過ぎです。

 

ケインズ革命さんのブログで触りだけでも勉強させていただきますと、消費税のうさん臭さがよくわかります。
 

①消費税はどのように創設されたか
https://ameblo.jp/reisaiouen/entry-11899537926.html?frm=theme

 

また、同ケインズ革命さんの最近の投稿でも、発券銀行券について提言があります。

日銀の「発行銀行券」を、「純資産の部」に置き換える運動を提案します 2019-02-14 11:55:00 テーマ:寄稿コラム 進撃の庶民

https://ameblo.jp/shingekinosyomin/entry-12440050663.html

 

また、預金項目が負債になっているのは、私たちにとって預金は資産ですが、

銀行はお金返して、と言われたら返さないといけないから、預金は負債となります。

 

これまた、預金を返して、と言われたら、お金を発行して「はい、返す」で終わりの話です。

そして、国債。大量にありますが、これは日本銀行がたくさん国債を買ってきた証拠ですね。

前にもお見せしましたが、

 

 

日本銀行の国債の総額を、年数を追ってみますと、ガンガン増えているのがわかりますね。

これだけ買い込んできた、というわけです。

じゃあその原資のお金は?

 

当然、自分で作ったお金で買ってきました。

お金の総量たるマネタリーベースとも連動していますね。

お金を作って、そのお金を即座に国債に交換している図式になります。

 

そうして、政府が売っ払っている、一般会計の国債、その残高を見ますと

 

見ての通り、政府支出と連動しており、

政府支出はGDPのたし算のひとつですから、

 

 

この過少過多で、日本経済が景気が決まってくるわけです。

 

 

こんなふうに。

 

ただし、破裂しているところがあるように、

政府の国債残高と政府支出のグラフが低迷しているように、

 

現在の日本の景気は、国債販売が少ないために、

財源も少なく、政府支出ができない状況です。

 

国債を国の借金と目の敵にする勘違いはやめるべきですね。

そうしないと失われた30年の平成が、まだまだ続いてしまいます。

 

 

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----編集後記----

 

以上、今回は日本銀行のBSとPLでありました。思った以上に単純でした。

ひとつひとつの言葉が、経済の例によって面倒くさいだけですね。

 

そして、長期時系列で国債を見ることで、日銀の国債残高と、マネタリーベースの連動がわかりました。

また、そんな日銀の国債購入が、政府の財源を支えており、政府支出となり、世の中の景気に繋がっている、、、

そんないつもの結論です。

 

しかしながら、世の中の政治家はもちろん、マスコミ含め、大多数の人は、まだまだそんなことは知りません。

私のよく見る三橋さんやフェイスブックのまわりでは、いつも突っ込まれ続けていますが、

世間的な界隈ではどうなんでしょうね。

 

話の通じない人はともかく、データでバンと示していく必要があるかと思います。

 

三橋貴明さんのブログでも、現在の状況が最悪であると、繰り返し述べられました

 

憲政史上、最も国民の消費を減らした総理大臣

https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12439558637.html

実質消費 消費税8%を赤枠で囲みました

 

実質消費というのは、消費を物価で割ったものです。

 

実質消費 = 消費 ÷ 物価

 

消費とは、30万円以下の買い物の総額のことです。

それを物価で割ったから、実質消費は数量みたいなものです。

 

例えば、

 

年間10,000円買い物しました。去年も同じです。

しかし、年間で物価は2%増えました。

つまり、商品価格が2%増えていました。

 

   価格 × 数量 = 総額

去年 100 × 100 = 10000

今年 102 × 98  = 10000

 

つまり、お買い物総額が同じでも、価格が上がった分、少なくしか買えていない、という話です。

おなかすいたけど、価格が上がってしまったから、98個で我慢した、という状況です。

実質消費が下がるとは、そういうことです。

 

消費税8%になってから、毎年マイナスであり、トータルで7.6%下がったそうです。

これほど日本経済を悪化させた総理大臣はいません。

ということは、経済に関しては、安倍総理以外なら、誰でもマシ、という話になります。

 

他の分野で活躍しているからいいのでしょうか?

私はどう活躍しているか、よくわかりませんし、経済が第一で、それだけで

非常に多くの問題を解決し、英雄のような総理大臣になるかと思います。

 

最初のアベノミクスのように国土強靭化200兆円を実行していれば、

消費税を増税しようが、そのマイナスを打ち消し、英雄だったかと思います。

 

しかし、やはり身の回りの人同様、ある程度の年齢になった人間はもう変わらない気がします。

というわけで、外堀ということで、ネットや若い人、学習する人、素直に変化する人に対して、

これからも発信していきたいと思います。