学校で教わりませんが、私たちの給与は、国家予算と強い関係があります。



過去ずっと増えてきた給与が、 5年まとめての成長率でもさえ、
1985にはもうダメ。 近年はマイナスも記録。

 なぜこんな関係が?

政府の支出は民間経済へのお金の投下だからです。

 

下図では、下の水槽が民間経済です。見ての通り、お金が渇水状態です。

 

 

もう一度最初の図を見てみましょう。

 

 

1960には5年で1.3倍、1965には1.6倍、1970には1.9倍となっています。

つまり15年で給与が1.3×1.6×1.9=約4倍

 

となっています。つまり、20万の給料の人が80万になったってことですね。

国民平均で。たった一人のサクセスストーリーではありません。国民全員が、です。

 

こんなこと、民間人にできますか?ビルゲイツですら不可能です。

ビルゲイツの資産は10兆円と言われますが、日本の国家予算は年間100兆円使い切りです。

 

そして図にあったように、下の水槽の中に、他のよくある指標も書いています。

 

 

景気が悪いと、失業率が増えます。

景気が悪いと、自殺者が増えます。消費税5%時には1万人増えました。
景気が悪いと、人口も減ります。

景気が悪いと、給与が減ります。

 

それ以外にもありますが、だから景気が悪いと大変なわけですね。

 

ではどうすればいいのか?下の水槽の水の量を増やせばいいです。


そのためには、

 

1.注ぐ水の量を増やす

2.回収する水の量を減らす

つまり

 

1.政府の支出を増やす

2.減税する

 

当たり前ですけど、そのまんまですね。

 

 

次に、政府の支出を増やそうにも、お金がなくてはいけません。

ここで出てくるのが国債です。国債は株式と同じです。

お金を作っている日本銀行なら、いくらでも買ってくれます。

 

なぜそんなことが可能か?もともと政府と日銀はひとつだったからです。

明治時代の初期に、政府から日銀が分離しました。

 

その前は、上の水槽は、日銀もなければ、国債もないわけで、政府だけです。

政府が自分でお金を作って、下の水槽に流し、国民の生活を調整していました。

貨幣改鋳で、小判に含まれる金の含有量を調整したりとか、まさに歴史で習ったはずです。

 

 

そして、日銀はあれど、国債がない時期は、ただ単純に、

政府がお金がほしいなら、日銀に作ってもらう。それだけです。

お父さんがお小遣いほしいなら、お母さんがあげる。そんな感じですね。

 

 

それでいいの?国は何でも買えるじゃないか!

 

その通りです。いいんです。

お金は信用という約束で出回っているただの紙切れです。ルールを決めた人工物です。

 

もし、あなたの家族しか日本にいなくなったとしましょう。

 

で、やっぱりお金がないと、不便だよね、って話になります。

じゃあお金印刷しといてよ、値段つけてやり取りしようよ、てな話しなわけで。

家庭内なら子供銀行券でもいいですよね。

 

では次は、もうちょい他人が増えたとして、

 

じゃあ誰がお金作ってもいいけど、誰が作ったお金を信用して使うよ?って思いません?

じゃあ国が作ってよ、ってなりますよね。それじゃ、国を担当する人は、

みんなのためになる道路とか作ったりお願いね、という話になります。

 

というわけで、政府は現在、国債という紙切れを作って、

それと交換で、日銀からお金(紙切れ)をもらう。

そんなステップになっています。

 

で、最初に示した図の通り、政府が国債をたくさん作って、財源を確保し、

ドーンと下の水槽へお金を使うと、私たちの給与もドーンと増えるわけです(給料以外も!)。

 

 

 

経済の大事さ、わかっていただけたでしょうか?

 

もちろん個人の努力もありますが、限界があります。

ビルゲイツすら、万人を養うことなど不可能です。

しかし、国民全員の水準を左右できてしまうのが、経済なんですね。

 

次回に続きます。なんとか次回で図の説明をして、

経済理解への特急切符を渡したいと思います。

 

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----編集後記----

 

現在の自分なりにまとめた、改めて経済をわかるようになりたい、と思った方へのエントリーになります。

昔よりはスムーズな導入になっていればいいなぁ、と思います。