かつて
渥美半島は野生のイノシシの地であり、
古代の人たちは
このイノシシのおかげで生活できていたことが
遺跡から確認されています。



現在
愛知県内で家畜伝染病「豚コレラ」の発生が起きて、
大村秀章愛知県知事は、
渥美半島に生息する野生イノシシをすべて殺戮する方針
を明らかにしました。


それにしても
イノシシのあかちゃん「うり坊」はかわいい。
これを殺せるの?・・・
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これは
渥美半島に県内の豚の約半分が飼育されていることから
経済的にやむを得ない処置としています。


このニュースを見て
多くの豚肉ファンは
野生動物をどんどん殺せと思っているのかもしれません。


でも
毎回家畜の病気が発生するたびに
野生動物たちを
殺戮してしまうのは
正しいことなのでしょうか?




2007年に
日本は
豚コレラのウイルスの完全防御に成功したと宣言しています。

そして
2015年には
国際獣疫事務局(OIE)から「豚コレラ清浄国」として認められています。



つまり
日本は、今回の豚コレラ発生まで
豚コレラは長い間発生がなかったことになります。


今回数十年ぶりに日本で発生した豚コレラの遺伝子型は、
中国やモンゴルで発生している型にかなり近いことが判明しています。



とすると
可能性が高いのは
中国から持ち込まれた豚肉製品が
残飯として捨てられ
野生のイノシシと養豚場の豚に拡がったのではないか
と推測されています。



さらに
現在
中国では
豚コレラよりもはるかに怖く致死率の高い伝染病である「アフリカ豚コレラ」の感染
中国本土に31ある省・自治区・直轄市のすべての地区において
確認されています。


豚コレラと同じようなルートの対策強化をせずにいた場合、
いつ日本に入ってくるのかはわからない状況です。


毎回伝染病が発生するたびに
野生動物を殺していく方法では
いずれ
日本から野生動物たちが住めない環境になっていくのではないでしょうか。

セアカゴケグモの時も
ヒアリの時も
大量に殺虫剤を撒いて
日本の在来種である昆虫もまるごと殺していきました。

デング熱の時も
大量に殺虫剤の散布が行われました。



これを未来永劫繰り返していくのでしょうか?


もともと生態系は微妙なバランスで成り立っています。
それを全く理解しないまま
破壊し続けているのが
人間です。


イノシシを全滅させれば
人智の及ばないところで
いずれ
影響が出るはずです。


もともとイノシシが生息して
生態系のバランスがとれていた土地なのですから。




今回の豚コレラの感染拡大も
野生のイノシシが犯人のような報道がなされていますが、
初動の遅さや、人による感染拡大の証拠もありました。



本当に
何か発生するたびに野生動物たちを皆殺しにするだけで
一件落着となるのでしょうか?


養豚農家の人たちには
しっかりと補償するとして、
もっと未来の世代にまで受け継いでいく良い方法はないのでしょうか?



さまざまな野生動物たちを絶滅させた日本は
未来の世代になって後悔すると思うのです。






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