ポポロ通信舎

(旧・ポポロの広場)姿勢は低く、理想は高く。真理は常に少数から・・

それぞれの般若心経を抱いて

2019年02月07日 | 研究・書籍
最近、般若心経に関しての本を3冊、読むというよりいずれも難解で目を通すのがやっとでした。
 
「般若心経」を読む水上勉著(PHP研究所 2007年)
般若心経は英語でよむとよくわかる竹村日出夫著(みやび出版 2013年)
未完成だった般若心経岩根和郎著(献文舎 2018年)

すでに死期が近いことを悟っていた病床の母が、カセットテープレコーダーから流れるお経(般若心経を含む)に耳を傾け「心が落ちつく」と話していたのが思い出される。お経には抑揚が少ないように感じますが、般若心経(以降、心経と略す)の「ギャーティ、ギャーティ、ハーラーギャーティ」には強い印象が残ります。
内容の難しさは英語で読んでもかわらない。
ギャーティ、ギャーティは Gone Gone Gone!beyond Gone
色即是空は Form is nothing more than emptiness. Emptiness is nothing more than form

9歳で仏門に入った経験のある作家の水上勉は心経の最後は「呪い」であると。岩根和郎も心経はそのものが呪文の力を持ちそれは暗号であると語る。

自然科学者である岩根和郎の解釈は興味深かった。氏は心経をフラクタル(fractal)構造=相似図形的なとらえ方をしそれに共鳴する「フラクタル共鳴」をもってその神髄に迫る。「般若心経とは観音様が体得した事象そのもので、人類史上最も深度の高いフラクタル共鳴である」と言い「私たち人類はこの事象に心を合わせることで観音様の指し示した道を辿り、空に帰還することができる。この真実は世界のあらゆる宗教に適応できる真理だ」と。岩根氏は「五蘊(ごうん)」「空」についても氏の特有の「フラクタル共鳴」の手法で解説をする。。

しかし、むずかしい!心経を理解するのは。

2000年の歴史をもつ暗号である呪い文を解読するのは容易ではないです。
よくわかりませんが、心経に対しては畏敬の念を抱きます。深い理屈はございません。病床で亡母が感じたと同じような安らぎとともに。
まこと、不思議な摩訶般若波羅蜜多心経(まかはんにゃはらみったしんぎょう)でございます。 

 

未完成だった 般若心経 (般若心経シリーズ 第三弾)
岩根和郎 著
献文舎

 般若心経 托鉢 薬師寺寛邦(キッサコ)

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 兵役を拒否した日本の青年たち | トップ | 嘘、大嘘、そして統計が »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

研究・書籍」カテゴリの最新記事