備忘録として、世界の穀物需給についてアナウンスをしています。

全体の需給見通しは「生産量は消費量を上回る見込み」。


出所:農林水産省大臣官房食料安全保障課国際需給動向把握担当

   米国農務省、5月12日(現地時間)
   2020/21年度の1回目の世界及び主要国の穀物・大豆に関する需給見通し


2019/20年度の穀物の生産量は消費量を上回る見込み


世界の穀物全体の需給の概要(見込み)
(1)生産量   27億5,189万トン(対前年度比 3.3%
(2)消費量   27億550万トン(対前年度比 2.2%増)
(3)期末在庫量 8億6,774万トン(対前年度比 5.6%
(4)期末在庫率 32.1%(対前年度差 1.0ポイント

 
《主な品目別の動向》
 
〈小麦〉
 世界の生産量は、EUで収穫面積・単収の減少見通し、米国で単収の低下から減産も、数年間干ばつが連続した豪州で生産量が回復することに加え、他の主要輸出国のロシア、カザフスタン等でも増産となること等から、史上最高となる見通し。
 世界の消費量も中国、インド等で増加し史上最高となる見通し。
 世界の生産量が消費量を上回り、期末在庫量は前年度より増加し、史上最高となる見通し。

(1)生産量 7億6,849万トン(対前年度比 0.5%
豪州、ロシア、カザフスタン等で増加、カザフスタンEUで減少
(2)消費量 7億5,349万トン(対前年度比 0.7%
・中国、インドで増加、EUで減少
(3)期末在庫量 3億1,012万トン(対前年度比 5.1%
中国、インド、ロシア等で増加
(4)期末在庫率 41.2%(対前年度差 1.7ポイント


〈とうもろこし〉
 世界の生産量は、米国で収穫面積の増加により生産量が初めて4億トンを上回り史上最高となること等から史上最高となる見通し。
 世界の消費量は、米国でコロナウイルスの感染拡大によるバイオエタノール向け需要減から回復すること等から前年度より増加する見通し。
 世界の生産量が消費量を上回り、期末在庫量は前年度より増加する見通し。

(1)生産量 11億8,686万トン(対前年度比 6.5%増)
米国ブラジル、ウクライナメキシコカナダ等で増加、南ア等で減少
(2)消費量 11億6,196万トン(対前年度比  3.7%
米国中国、EU等で増加
(3)期末在庫量 3億3,962万トン(対前年度比 7.9%増)
米国等で増加、中国等で減少
(4)期末在庫率 29.2%(対前年度差 1.2ポイント増)

〈米(精米)〉
 
 世界の生産量は、タイと中国で増加することから史上最高となる見通し。
 世界の生産量は消費量を上回り、期末在庫量は前年度より増加する見通し。

(1)生産量:5億196万トン(対前年度比 1.7%増)
タイ、中国で増加
(2)消費量:4億9,812万トン(対前年度比 1.6%増)
(3)期末在庫量:1億8,418万トン(対前年度比 2.1%増
インド等で増加
(4)期末在庫率:37.0%(対前年度差 0.2ポイント

2.世界の大豆需給の概要(見込み)
 世界の生産量は、米国で収穫面積の増加により増加し、ブラジル、アルゼンチンでも増産となることから史上最高となる見通し。
 一方、世界の消費量は、中国でアフリカ豚熱の影響で減少した飼料需要が回復すること等により増加することから、期末在庫量は前年度より減少する見通し。

(1)生産量 3億6,276トン(対前年度比 7.9%増)
米国、ブラジル、アルゼンチン等で増加
(2)消費量 3億6,073万トン(対前年度比 3.7%増)
・中国等で増加。
(3)期末在庫量 9,839万トン(対前年度比 1.9%
・中国等で増加、米国等で減少。
(4)期末在庫率 27.3%(対前年度差 1.6ポイント


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