避難所でも自宅避難でもない第三の選択 | 廣田信子のブログ

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マンションコミュニティ研究会、MSC㈱代表廣田信子より
日々のマンション生活やお仕事に、また人生にちょっとプラスになるストーリーをお届けしています。
一人ひとりが自分らしく活躍しながら、力を合わせることで豊かに暮らす、新しいコミュニティ型社会を目指して・・・

こんにちは! 廣田信子です。

 

東日本大震災後、

大震災時には、

マンション住民は避難所に行くのではなく、

自宅に留まり、自宅避難(籠城)できるように備える。

 

ということが浸透してきました。

 

特に大型マンション、超高層マンション等の住民は、

とても受け入れられないから避難所に来ないでくれと

自治体に言われる状況もあり、

 

自宅避難を前提に

防災マニュアルづくりが進んでいます。

 

でも…

 

エレベーターが止まり、

電気がこない、水が出ない、トイレが使えない高層階で、

不安の中、ほんとうに自宅避難を長く続けられるのか…

 

自分の体験からも、疑問に思っていました。

 

ですから、少なくても、

小さな子供がいたり、高齢者の方は

できるだけ早く下に降りた方がいい。

いつ体調がおかしくなるかもわからないのだから…と

先日も書きました。

 

その後、今回の台風19号の被害で、

エレベーターが止まり、

電気がこない、水が出ない、トイレが使えない高層階では、

多くの人が、暮らし続けることができずに、

マンションを脱出しています。

 

では、避難所に行くかというと、

そもそも、その発想がありません。

 

行先はホテルや親族の家です。

これも、東日本大震災時と同じです。

 

私の周辺でいろいろ話を聞いても、

そうなったら、

ホテルや実家や子供・兄弟の家に行くという人が大半でした。

友達の家に行くという人も…。

 

私もいざとなったら、そうすると思います。

子供たちもそうすると思います。

 

で、普段そんなに親しい関係じゃない人でも、

困っていたら、しばらく受け入れられるか…聞くと、

部屋が余っているお宅では、

たいていが、災害時にはお互い様だから受け入れます…と。

 

我が家も、もちろんOKです。

 

少なくても、避難所に行くよりは

安心な空間を提供できると思います。

 

 

都市部のマンション住民は、

2.3日は高層階にとどまったとしても、

長期化が分かったら、できるだけ、

被害がなかった親族や友人の家に避難するという選択を

正式にマニュアルに入れてもいいと思います。

 

それを前提に、普段から親族や友人と、

その時にはお互いに助け合おうと話し合っておき、

自宅も、それを前提に備えをする。

 

今は、SNSが発達していますから、

被害がなかった地域の知り合いとつながって

避難先を確保することはそんなに難しくないはずです。

 

まずは近隣、そしてマンション内、地域の助け合いまでは、

マニュアルにあると思いますが、

 

長期化する場合、

地域を超えた様々なネットワークによる避難ということも、

正式に想定すべきじゃないか…と思うのです。

 

実施に、そういう選択をした人が多いのですし、

それができれば、

子供がいる家庭や高齢者には一番だと思うのです。

 

マンションの復旧のために、

マンション内に留まる人が必要ですが、

家族の生活の心配がない方が動けます。

 

ホテルもいっぱい、

親族の家も被災し、避難できる知人もいないという場合も、

もちろんありますから、

 

マンション内に留まる場合のサポートも必要になりますが、

人数が少なくなれば行き届きます。

 

さらに、地域が異なるいくつかのマンションが、

いざというときに受け入れ可能な住戸を募り、

災害時避難者受け入れ協定のようなものを結べていたら…

そんなことも思いました。

 

地上から大きく離れたところで、

手も洗えない、トイレも流せない、お風呂にも入れない、

電気がつかず、テレビも見られない…

 

たとえ、水や食料の備蓄があっても、

精神的にとても1週間も籠城できないと思います。

 

いざというときに避難できる知り合いを

普段から確保しておくという第三の選択も

防災マニュアルに組み込みたいと思いました。

 

しつこいですが、

実際に、圧倒的に多い選択なのですから。

 

 

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