マンション改修業界はどうなっていくか | 廣田信子のブログ

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マンションコミュニティ研究会、MSC㈱代表廣田信子より
日々のマンション生活やお仕事に、また人生にちょっとプラスになるストーリーをお届けしています。
一人ひとりが自分らしく活躍しながら、力を合わせることで豊かに暮らす、新しいコミュニティ型社会を目指して・・・

こんにちは! 廣田信子です。

 

「これからの改修業界のあるべき姿」という

CCUシンポジウムのテーマに関しては、

今、下記のように考えています。

 

 

不適切コンサルの問題は、

管理組合が高い費用を不適切に取られているという

お金の問題がクローズアップされますが、

 

一番の問題は、

誰のために、自分はどのような役割を担っているのかを、

工事の設計監理をする立場の建築士が忘れることです。

 

管理組合からお金をもらいながら、

施工会社からもっと大きい額のリべ―トを受け取っていて、

工事をきちん監理できるはずがありません。

 

同じ構造は、

管理組合側の人間にも言えることです。

 

役員の誠実義務を忘れ、

業者から金品を受け取ったり便宜を図ってもらったら、

もう厳しいことは言えないのです。

 

理事長が、施工会社の方ばかり見て、

不良個所を直さなないうちに、

工事完了確認に印を押して、残金を支払ってしまったので、

不良個所を直してもらえない。

 

そんな訴えがあるのです。

 

誠実にやっている管理組合には

信じられないかもしれませんが。

 

 

実は、大規模修繕工事に関する深刻な相談の多くは、

お金を損したというような問題じゃなく、

施工の不具合が多いのに直してもらえないという訴えです。

 

調べると、仕様書とは違う材料が使われていたり、

工事に手抜きがあったりと、

コンサルがするべき監理をしていないのです。

 

それを指摘してもコンサルはまったく取り合わない。

そのコンサルを連れてきた修繕委員長は、

自分は関係ないとばかり住戸を売って出ていてしまうのです。

 

そこで、やられたんじゃないか…と気づくのです。

 

たまたま、

その後始末をせざるを得ない巡り合わせになった

理事さんたちの苦悩を知っているからこそ、

 

お金のために、自分の立場を忘れて

不適切に走ったコンサルや理事の罪は本当に重いと思うのです。

そのことは、ぜひ言いたいと思います。

 

私は、ブログやメルマガを発信していて、

匿名の書き込み等は受け付けていませんが、

自分のアドレスからのメールは受け取れるようになっています。

 

そこには、この業界の内情を知らせるメールが時々届きます。

 

管理組合からだけでなく、

この業界で、かつて不適切コンサルのど真ん中にいた人からの

告発のようなメールもけっこうあります。

 

表面だけいいようなことを言って

管理組合を食い物にしているやり方を

告発せずにはいられない。

 

でも、自分もまだこの業界で仕事をしているので、

自分が言ったことがばれては困る…という

複雑な思いが伝わってきます。

 

そして、以前ほどひどくはなくても、

この人は今でも

完全にクリーンではないのだろうと推測します。

 

でも、本当はこんなことはしたくないんだ

という思いもにじんでいます。

 

昭和の生き残りのような、

不適切に利益を上げるのが当然のビジネスのやり方が、

まだはびこっていますが、

 

あと一歩、管理組合側の情報共有が進めば、

しっかり内部告発をするような動きが

もっと表に出てくるのではないかと思います。

 

私のところにこれだけ届くのですから。

 

内情を知っている人はたくさんいて、

その気になれば、証拠もたくさんあるはずです。

 

最近、企業の悪事も、政治家の悪事も、

なかなか隠しておけなくなっています。

 

たとえ、法にはぎりぎり違反していなくても、

企業倫理、政治家としての倫理が問われるようなことは

社会の中で許されなくなっています。

 

若い世代はコンプライアンスに厳しい環境で

仕事をしていますから、

こういう不適切を認めるマインドはありません。

だから、時代は変わると思います。

 

ですから、原点に返って、当たり前に、

自分の役割を誠実に果たす専門家としての「誇り」こそ、

この業界の人に持ってもらいたいと思います。

 

今、改修業界に必要なのは、

こういう「人」として教育ではないかと思います。

 

私は、微力ながら、あきらめることなく、

管理組合の方に対して、

 

誠実に、できることから、

管理組合の一員としての義務を果たそう、

 

失敗を共有しながら、

周りとつながりることで力をつけていこう、

 

と言い続けるつもりです。

 

改修業界のみなさんには、

誠実に、専門家としての「誇り」をもって

仕事をすることの重要性を、

あきらめずに伝え続けて頂きたいと願います。

 

 

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