終わりを意識することは、未来を考えることにつながるか | 廣田信子のブログ

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マンションコミュニティ研究会、MSC㈱代表廣田信子より
日々のマンション生活やお仕事に、また人生にちょっとプラスになるストーリーをお届けしています。
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こんにちは! 廣田信子です。

 

12月4日、

マンションコミュニティ研究会のフォーラムが開催されました。

 

テーマは、

マンションの終わりを想定した管理組合運営の意味を考える 

~終わりの想定がある定借マンションの住民意識から学ぶ~ 

 

「定借マンション」という狭い領域のテーマにも関わらず、

たくさんの方に参加いただき、

とても有意義なフォーラムとなりました。

九州や名古屋からも参加して頂きました。

 

なぜ、今、このテーマを扱うか、

当日示させて頂いた「趣旨説明」を、

ここに書かせていただきたいと思います。

 

<趣旨説明>……………………………………

 

マンションの建物も管理組合と言う組織も

いつかは終わりを迎えます。

 

前回のフォーラムでは、

いつか来るであろう終末期のために

どんな準備が必要かを考えました。

 

最後を考えることはタブーでなく、

逆に、選択肢を検討し自分の意志で選択する過程で、

積極的に未来を考えることに繋がることを、

広く共有できたという収穫がありました。

 

しかし、仮に終わりを決めるということは、

住民の意識や管理組合のモチベーション、市場での評価に

どのような影響があるのかは未知数です。

 

今回は、最初から終わりが決まっている

「定借マンション」の住民意識から、

 

終わりを想定した管理組合運営が

どのようなものになるかのヒントを得たいと思い

企画いたしました。

 

平成4年(1992年)、

地借家法改正に伴い新設された

「定期借地権」契約によって誕生したのが

「定借マンション」です。

 

定められた契約期間(50年以上)満了後は、

原則、更地にして土地を返却しなければなりません。

 

購入時には、50年は、とんでもない先のことで、

借地権である分購入価格が安いことが魅力で

購入された方も多いと思います。

 

しかし、法改正当時に建築され、

50年定借だったマンションは、

もうその半分の期間を終えたことになります。

 

100年マンションを目指そうと言われている時代に、

本当に、あと25年で建物を取壊すのでしょうか。

 

そこに確実に育っているコミュニティを

簡単に解散できるのでしょうか。

 

25年後に終わりが決まっているマンションは

市場でどのような評価をされるのでしょうか。

 

終わりが決まっているマンションでも、

最後まで、適切に維持管理していくことができるのでしょうか。

 

実際に定借マンションの事例に当たっていると、

例外なく建物はしっかり造られていて、

十分100年を目指せるものです。

 

また、実際に期限を迎えた後の清算作業は

簡単ではなさそうなことがわかります。

 

建物を取壊して土地を返却すると言っても、

その費用の確定や実施は誰が主導権を持つのか、

壊さないで建物ごと引き渡すことも可能なのか、

土地所有者との交渉はどのように進めるのか…等

 

「定借マンション」でも最後の幕引きは

大変だということを感じます。

 

今回は、コーポラティブ、分譲の両方、

また定借期間50年~100年の幅広い事例を

紹介して頂けることになりました。

 

定借マンションの現状と住民意識から、

通常の所有権マンションが終わりを考える場合に必要なことを

学ぶことができたらと願っています。

 

ご登壇いただくゲストの皆様に感謝し、

このフォーラムが、

最後まで区分所有者としての責任を持つ

管理組合運営とは何を考えるきっかけになれば幸いです。

 

マンションコミュニティ研究会代表

代表 廣田 信子

 

………………………………………………

 

そして、フォーラムで得たことは、

また改めて!

 

 

 

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