こんにちは！　廣田信子です。

 

昨年10月12日の台風19号による浸水被害を受けた

パークシティ武蔵小杉ステーションフォレスト（SFT）

に関しては、

 

浸水がどのように起こったかについて様々な情報があり、

本当のところが分からなかったのですが、

 

3月2日に、

SFT管理組合の原因調査・再発防止チームが、

「台風19号被害原因調査及び再発防止策検討状況の報告」

を公表されました。

https://stationforesttower.com/wp-content/uploads/2020/03/SFT-Report-20200229.pdf

 

この原因調査・再発防止チームの名称が、

「SFT1013対応タスクフォース」です。

 

被災関連対応は、理事会でも常設委員会でも難しいので、

SFT内の専門知識や経験を持った人、有志の居住者が

40名以上集まって設立された組織で、

まさに「タスクフォース」です。

 

報告書の最初には、

報告書を公表するに至った趣旨が述べられています。

 

被災時の対応やその後の復旧活動に

協力頂いた方への感謝の意味と

 

タワーマンション受電施設への浸水による全棟停電という

過去に事例が少ないケース故に関心が高く、

憶測や推測、ネット上の事実と異なる情報も見受けられるので、

心配をお掛けした皆様の理解の一助になれば…と。

 

見事に考慮された柔らかい文章ですが、

取材申し込みの多さやネット上の事実と異なる記事に

ご苦労されたことがうかがえます。

 

止水版がなかったため、

内水氾濫した水が地下駐車場に流れ込み、

それが、電気室・機械室に流れ込んだというような

情報が多かったのですが、

 

この報告書を見ると、

そうではなかったことがよくわかります。

 

止水版はなかったのですが、

土嚢を積んで１階への浸水は防げているのです。

 

SFTの敷地内の側溝等の水は雨水桝に集まり、

その雨水は、一度、地下の貯水槽（地下3階の下）に集められ、

それをポンプアップして

公共下水管に流すようになっています。

 

今回、地表が冠水してしまったので、

ポンプの排水量を上回る雨水が貯水槽に流れ込み、

貯水槽の水が、地下３階（電気室・機械室）の床の蓋を押し上げ、

そこから地下3階に浸水。

 

浸水は下から起こっていたのです。

 

地下3階の水位が高まり、電気・機械設備が冠水し、

電気設備停止に伴い停電が発生。

 

給排水、エレベーター、機械式駐車場などが停止したのです。

 

貯水槽の排水ポンプも停電で止まりましたが、

逆流防止弁が設置されているので、

下水道から建物への逆流は発生していない。

 

ということで、報告書には図解があります。

 

トイレが使えなくなったのは、

 

貯水槽から地下３階の電気・機械設備に入った水が広がり、

貯水槽のとなりにあった汚水槽に流れ込み、

公共下水道に流すためのポンプが停電で止まって

流せなくなったためのようです。

 

浸水・停電とトイレが使用できなくなったこととの関係が

よくわからなかったのですが、

これでよくわかりました。

 

汚水槽の汚水は流せなくなりましたが、

汚水槽への流入も止まったので、

汚水が汚水槽からあふれ出ることはなかった…と。

 

公表していただいたことで、もやもやが消えて感謝です。

 

で、ネット情報によって誤解している方が、

私の周りにも多いので、

それを修正したいと思い書かせて頂きました。

 

報告書には、

再発防止策の検討方針や、

震災リスク低減対策（案）もまとめています。

 

震災時や仮復旧時に、

多くの方がサポートして下さった内容とお礼も言葉も、

残しています。

 

ピンチはチャンス。

 

居住者や周囲の方々と力を合わせて復旧した経験、

「SFT1013対応タスクフォース」の方々のつながりは、

きっと管理組合の財産になるだろうと思いました。

 

これからも、実施した対策等の情報を

公式ホームページで共有していく予定だということです。

 

情報をきちんと公開するマインドと力があるマンションは、

間違いなく安心なマンションだと思います。

 

 

 

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