騒音でお隣を転居させてしまった? | 廣田信子のブログ

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マンションコミュニティ研究会、MSC㈱代表廣田信子より
日々のマンション生活やお仕事に、また人生にちょっとプラスになるストーリーをお届けしています。
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こんにちは! 廣田信子です。

 

マンションの騒音問題については、

ご自身が騒音に悩む側、騒音だと言われて悩む側

ほぼ半数だと思います。

 

騒音のせいで健康を害したと言われたら…↓

https://ameblo.jp/nobuko-hirota/entry-12583066801.html

 

リノベ物件を子育て世代が購入するときに気を付けること↓

https://ameblo.jp/nobuko-hirota/entry-12583066801.html

 

 

には、たくさんのメールを頂きました。

 

その中で、

騒音問題で、お相手を転居させてしまった経験がある

という方からのメールが、

たくさんの学びを含んでいましたので、

紹介させていただきます。

 

………………………………………………………………

 

騒音で、お相手を転居させてしまった経験があります。

 

お隣の小学生のお嬢さんが、

とにかく朝から晩までピアノを弾いておられ、

休日はほぼ一日中、

平日は学校から帰ってから

マンションの規約の時間ギリギリまでピアノの練習でした。

 

子供の、いわゆる幼いピアノレッスン曲とは違い、

とても高度な曲を延々と弾かれるわけです。

 

我が家のどこにいても、その音が聞こえ、

洗面所にいても聞こえます。

 

テレビの音より大きく、ほとほと疲れてしまっていました。

 

しかし、規約の時間は守られているので、

こちらがなんとか我慢するしかないと思っていたのですが…

 

ある時、家族が体調を崩し、

終日自宅で療養をすることになり、

ずっと聞こえる音に精神的に参ってしまうようになりました。

 

本来、騒音問題は管理組合を通して…

ということはわかってはいましたが、

直接お手紙をポストに投函させていただきました。

 

我が家のどこにいても聞こえること。

 

病人が参っているので、

数日間だけでも時間を縮小してもらえないかということ。

 

ルールを守られているので、お願いでしかないこと。

 

おそらく音大などを目指していらっしゃるのだろから、

防音対策を少し考えていただけると助かること。

 

などを丁寧に記名でポストインしたところ、

 

当日の夜、ご夫婦で謝りにこられ、

大変ご迷惑をおかけしました。

何かありましたら遠慮なく言ってください…

とおっしゃられました。

 

何か多少反論されたら、入室してもらい、

音を聞いてもらっても…と思っていたのですが、

 

とにかく平謝りという状態でしたので、

病人が回復するまで、少しの間で結構ですので、

よろしくお願いします…

ということでお話は終わりました。

 

その後は音が聞こえることも少なくなり、

対策をとっていただけた…と、

こちらもホッとしておりました。

 

が、その数ヶ月後、

別の方が入居のご挨拶に来られ、

ああ転居されたのだ…ということを初めて知ったのです。

 

おそらく、

近隣に気を遣いながら娘に練習をさせたくない、

という思いだったのだと思います。

 

私のクレームが原因でしょう。

賃貸と違い購入されていますから、相当悩まれたと思います。

 

実は、私自身も子供の頃数年間ピアノを習っており、

それも木造アパートで、

拙い音で練習していた経験があるのです。

 

ですので、昭和の昔は、

子供の騒音に寛容だったと思うとともに、

 

この、ピアノの練習も、

もし、微笑ましい程度の練習であれば、

こちらが疲弊しなかったのだろうか?

と、しばらくは罪悪感含め色々考えさせられました。

 

………………………………………………………………

 

この方も、相手の方も、

とても大人の対応だな…と思いました。

 

管理組合を通した方がいいのはわかっていたが…

とおっしゃられていますが、

 

私は、

そんなことはない、直接お手紙を書かれたのは

正解だと思います。

 

直接だから、思いが伝わるのです。

 

そして、お手紙の内容が見事です。

まさに、アサーティブな伝え方です。

 

相手の事情を理解し尊重しながら、

自分の伝えたいことがきちんと伝わっています。

 

相手を攻めるような、

相手が主語にくる伝え方じゃなくて

 

私の側の事情と、どうしてくれたら助かるか…

私が主語にくる伝え方です。

 

ですから、

すっと、相手に通じたのだと思います。

 

管理規約の時間制限は守っているものの、

周囲に迷惑をかけないか、

相手も気にはなっていたのだと思います。

 

それでも、

もし、責められるような言い方をされたら、

管理規約を守っているのに…と反感も生まれたでしょう。

 

そして、相手の方の対応も見事です。

すぐに夫婦そろって来て平謝り。

 

手紙を書いた側は、相手が反論してこないか、

気分を害さないか…気になっているのです。

 

すぐに飛んできて、全面的に謝られて、

何かあったら遠慮なく言ってください…と言われたら

自分がやったことが受け入れられたことがわかり

ほっとします。

 

そうすると、心理的に、

ピアノの音に対する負担感が軽減されます。

 

もちろん、ピアノの音は、

多少配慮されながらも続くのでしょうが、

 

前よりも少なくなった…と好意的に受け取れますし、

もし、負担になったら

いつでも言える関係になった安心感があります。

 

その後、お隣さんが、

娘さんのことを考えて、引っ越しを決意されたことも、

相手に負担にならないようにそっと引っ越されたことも、

とても大人のふるまいだと思います。

 

一方、

分譲マンションを売って引っ越す決意をするのは

たいへんだったろう…

悪いことをしたのかも~という

相手のことを思いやる気持ちがあるこの方も、

大人だと思います。

 

 

快適な居住環境に対する感覚が、

間違いなく変わってきています。

 

昔は、音にも匂いにももっと寛容でした。

隣から聞こえるピアノの音は、ごく普通でしたし、

家の中で煙草を吸う人も多かったのです。

 

今は、ピアノも長時間練習をするような場合は、

防音室にすることが普通になりました。

 

子供のつたない練習音も本格的な演奏も、

周囲には騒音になるのだと認識しなければいけない時代です。

 

バルコニーや換気扇を通しての煙草のにおいも、

迷惑だと禁止される時代です。

 

どんなに規約で禁止していても、

迷惑だと感じたり、そう言われて悩むことがあったら、

この方々のように、

相手の立場を考慮した大人の対応をしたいものです。

 

すてきなメールをありがとうございました。

 

 

追伸:

上記の過去記事の中で、

床のスラブ厚が12ミリしかないものがあると書いていました。

 

また、廣田の誤記だな~と、

温かい目で読んでくださったことと思いますが、

12センチ、もしくは120ミリが正しい記載です。

 

ブログは修正いたしましたが、

発信済みのメルマガは修正できずにすみません。

 

 

 

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