小鹿神社にて
今回の旅の最終日となる3日目。過去2回の小鹿野町滞在、そして前日の朝と同じように5時半頃“朝さんぽ”に出発。朝日に照らされる町を眺めて、それを撮るのはとても楽しいのです
新しい朝の始まりに町の守り神である小鹿神社で、「調子にのらず、怖じけず、最終日を楽しみます」と祈願した後、散歩を終えて宿の前まで来ると、朝食の時間までまだ少し余裕があることに気が付きました
小鹿野町には赤平川と言う荒川の支流が流れています。その川縁なら紅葉はさらに見事かもしれないと思い、聞えてくる川の音を頼りに歩みを進めました。ふと気が付くと民家の敷地にうっかり入ってしまっていました。地方の町に詳しい方ならお分かりになると思いますが、何処までが公道で何処からが私有地なのかわからなくなることってありますよね
こんな早い時間に変な誤解をされてはマズいと、一刻も早くその場から抜け出そうと思ったのですが、更に深みに嵌り明らかに私有地らしい所に辿り着いてしまいました。これは本当にマズい...と思った時に一般道らしい道が見えました。足早に向かい始めると、一軒の民家の窓ガラスが開き、「ちょっと!ここは私有地だぞ!」と怒鳴られてしまった
すぐさま「申し訳ございません。迷いこんでしまいました。私有地から出るにはどちらに行ったらよろしいですか?」と丁寧に応対したが、無言で睨まれ続けるZUYAさん
「すいません。旅で来てて迷いこんで道がわかりません。教えていただけませんか?」と、もう一度丁重に聞いたら、「家の前を左に横切れ!」と教えてくれて窓をピシャッと閉められてしまった
言われた通りに敷地外へ出ることが出来た。ちょっと空気が変わってしまいました。この町で初めて体験したネガティブなことに正直驚いてしまい、“だめだ。とりあえず宿に戻って朝ご飯を食べて仕切り直そう~”と足を宿に向けました。そして車が通る道に出て(宿はこの先5分ほどの所にある)歩いていると、1台のパトカーが低速でZUYAさんを追い抜き、歩く先に止まりました。警察官が2人降りて来ました...
あ~あ、さっきの住民に通報されちゃったかなぁ
正直に「私有地に入った件ですか?住民の方に怒られて、これこの通り宿に帰るところですが、何か?」とZUYAさんが切りだした
「そんなことがあったのですか?実は最近、通学時の児童を撮影してSNSに上げてる方がいると住民の方から苦情が来ておりまして、その人物の特徴が一眼レフカメラを肩にかけて歩いているらしいのです」
はぁ?俺が児童の写真なんか撮るかよ! (←心の声)
俺のは“一眼レフもどきだよ!”(Fujifulm X-S1はコンデジです)と思いながらも、“人生初”の「職務質問」に突入。決して上から目線ではなく、申し訳なさそうに色々と質問を繰り出す警察官たち。免許証は掲示したが、電話番号や職業と言ったものは聞かれなかった。撮った写真を見せてくださいと言うので、プレビュー画面で紅葉と鹿、ネコの写真を見せる。だいたいZUYAさんは人物は撮らないのです
最後は、せっかく旅行中の気分を害して申し訳ございません。ご協力ありがとうございましたと去る警察官たち...
協力?
はぁ?
ええ。お陰さまで、素敵な旅気分がすっかり台無しになってしまいましたよ
宿に戻り楽しみだった朝食を食べるも味を感じない。酒でも飲むかと思ったが、それは止めました。食べ終わってロビーへ行き、セルフ・サービスのコーヒーを飲んでいると女将さんがストーブに火を入れに来た。職質でこの宿に泊まっていると答えたので、確認の電話があるかもしれませんと念のために伝えておいた。小鹿野町町民を代表するかのように、彼女に謝られてしまった
すっかりテンションが下がってしまい、身支度を整え出した。何か急に田舎にいるのが嫌になってしまった。何度来ようが、良い人が一杯いようが、
よそ者は所詮よそ者なのだ
と言う風にしか考えられなくなってしまった。でもこのまま直ぐにこの町を出たら、本当にZUYAさんが何かしたかのように思えるので、宿を出た後もう一度大好きな小鹿神社と鹿公園に行ってみました。結局テンションが上がらず、バスでとりあえず秩父市まで戻ることにしました
バスの中でこのまま東京に帰るか、何処か行ったことのないエリアに行くか考え、浦山ダムに行ってみることに。西武秩父駅前のロッカーに不要な荷物を預けて、秩父鉄道の駅に行くと列車は出たばかり
だんだん嫌になって来たが、ここで引き下がっては男が廃ると歩ける範囲で秩父札所巡りでもするかと。名前でピンと来た少林寺、次に音楽寺に行ったが、どうしてもテンションが上がらない
諦めていつも夕方に秩父路の旅の〆に行く居酒屋「駅前」へ。ところが開いていない...
もうどうにでもなれと階下にある(以前に一度だけ入った)居酒屋へ。あまり良い印象ではなかったのですが、もう飲まずにやっていられなかったのです。お客はZUYAさんだけ。目に付いた物を2、3品頼むと、“あれ?こんなに美味しかったっけ?”と意外な展開に、ようやくノって来ました。1時間ほどいて混んできたので、さぁ東京に帰るかと店の外へ出てみると「駅前」が開いていることに気が付いた
秩父名物・豚みそ焼き
「駅前」のお通し
きのこ汁
岩魚の塩焼き
もちろん階段を上がり入店。日本酒かけつけ3杯、きのこ汁、岩魚。終わり良ければ全て良し。帰りの西武線の特急に乗り発車前に眠ってしまい、目が覚めたら池袋駅に到着しているのはいつものこと
全4回に渡り、読んで頂いた方に感謝いたします。
Have A Good Day,Folks!
<エピローグ>
結局、その後数日間凹んでしまいました。やっぱり(警察官も職務とは言え)疑われたのショックでした。もちろんその前の自身の迂闊な行動が全てを招いてしまったのでしょうがね。その上、中一日空けてからの猛烈な筋肉痛...
いきなり怒鳴られたり
いきなり疑われたら
そらショックですよねえ。
私有地に入ったのはアクシデントですが
怒鳴るほど人が入ってるとか
SNSで撮ってる人がいるとかなら
そのかたも柵をつけたり
バラ線に電流を流すなり、
なさればいいのにホホホ。
たぶんもう元気は回復されてると思いますが
美味しい食べ物、綺麗な景色で
十分楽しかったので、ヨシですよね✨
よそ者だから楽しめることあるかも。
こちとら美味しそうなご飯と景色で楽しめました。
有難うございます。
お疲れさまでした🌸
ええ仰せの通り1週間経てば身も心も回復しております
そうです。山に登るのが問題なく終えられ、お酒も一杯飲めたから多数決で良い旅でした
solo_pinさんも色々と大変そうですね。体調だけはお気をつけくださいませ。カムイさんも~
とんでもないオチ(ケチ)でしたね
(´Д`;)
僕も北海道旅行中にネズミ捕りに捕まり旅のテンションをだだ下げられた記憶がございます
気持ちを立て直そうと(ブロガー的にネタになったわ…)と必死に強がってもやはり心の顔はひきつってました…
(´ ิД ิ` )
そんな時の切り替えに美味しい食事とお酒はもってこい!ですね♥
頭で割り切っても、もやもや感が抜けないですよね。「その町の人すべてが悪いわけではない、たまたま巡り合わせが悪かった」、分かってはいても納得できないことでしょう。
そういう僕も、気に入った町で嫌な思いをしたことが結構あります。解決策なんかないので、これまで同様にいきましょう!。
多分、住民の方は以前に狼藉観光客から被害を受けたのでしょう。ZUYAさんんとは全く関係ないですが、きっとご利益がかえってくると思います。
追伸:職務質問を受けたり、住民からクレームを受けた時の準備として、ブログ名刺(安物)と簡単な作品例のプリントブックを持っております。でも用意しても一回も使う機会がありません。お守りとして良いかもしれませんよ。
何処にでも怒鳴りたがる人はいるし、何処にでも変態はいるしで、散々でしたね。
でも素敵なお写真をたくさん見られて、こちらは旅行気分でした。
ZUYAさんに感謝です。
ワイフ以外に怖いものはないと思っていましたが...
また覗いてくださいね~
参ったの一言でしたね
正直、当分地方には行きたくない気分になりましたよ。まぁ時が経てば、また旅に出たくなるでしょうがね~
良い年をしてあんなに凹むとは思いませんでしたよ~