1982年、父親の穂積隆信さんが、非行に走った娘と家族の葛藤を描いた著書「積木くずし-親と子の二百日戦争」を出版され、300万部を売り上げる大ベストセラーを記録したことから、一躍、時代の寵児となった、穂積由香里(ほづみ ゆかり)さん。そんな由香里さんについて調べてみました。

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年齢は?出身中学は?身長は?本名は?

穂積さんは、1967年12月16日生まれ、
東京都のご出身、

学歴は、
永田町小学校(現・麹町小学校)
⇒麹町中学校卒業

ちなみに、本名は、
鈴木由香里(すずき ゆかり)です。

若い頃は?

由香里さんは、幼い頃から腎臓が弱く、入退院を繰り返していたのですが、
そのため、薬の副作用で髪の毛が染めたように赤くなってしまっており、

さらには、父親が俳優の穂積隆信さんということで、
中学に入ると、不良に目をつけられ、生意気だとイジメられます。

そして、そのことがきっかけとなり、13歳で暴走族グループに加わり、
万引き、シンナーを吸うなどの非行を繰り返すようになるのですが、

その後、更生しようとしていた矢先の1982年、
父親の隆信さんが、そんな由香里さんとのやりとりをネタにした、
ノンフィクション「積木くずし-親と子の二百日戦争」を出版すると、

当時、社会問題となっていた非行を、著名な俳優の家庭環境として、
描いたことが大きな反響を呼んで、300万部を超える大ベストセラーに。


積木くずし―親と子の二百日戦争 (1982年)

また、その後は、テレビドラマ化、映画化、舞台化されるのですが、
特に、1983年から放送されたテレビドラマ、
「積木くずし-親と子の二百日戦争」が高視聴率を記録したことから、
由香里さんは、たちまち、注目の的となったのでした。


テレビドラマ「積木くずし〜親と子の200日戦争〜」より。
(左から)高部知子さん、前田吟さん、小川眞由美さん。

トルエンで少年鑑別所~覚せい剤取締法違反で少年院へ

ただ、この大ヒットと、由香里さんへの注目は、
由香里さんには、「さらしものにされた」と感じ、

人生を終わらされた

と、自暴自棄になっていったそうで、

1983年、15歳の時には、歌舞伎町を一人でうろついているところを、
私服警官に補導されると、由香里さんの持ち物からトルエン(シンナー)が発見。

由香里さんが、

トルエンを買ってボーイフレンドの家に行くつもりだった。

と、トルエンを遊びで使うことを認められたことから、
「毒物及び劇物取締法違反」で逮捕されると、

取り調べでは、

トルエンを吸うことは悪いことだとわかっていますが、
両親が講演などで留守がちだったから、自分は好きなことをした。

と語られたそうで、その後、
3ヶ月間、「少年鑑別所」に入れられると、

1985年には、「覚せい剤取締法違反」で再び逮捕され、
「初等少年院」に4ヶ月間収監されてしまったのでした。

ちなみに、これらの出来事が一斉にマスコミに報道されると、

「積木くずし」のヒットで教育関連の講演に引っ張りだことなっていた、
お父さんの隆信さんは、激しいバッシングの対象になり、

仙道敦子さん主役で制作予定だった、テレビドラマ「積木くずし」の続編も、
制作が中止されています。

「穂積由里」名義で女優デビュー~ヌード写真集も

それでも、由香里さんは再び更生し、1986年には、
「穂積由里」名義でテレビドラマ「妻たちの課外授業」で女優デビュー。

1987年には、ヌード写真集も出されるのですが、

1990年7月と8月には、
再び、「覚せい剤取締法違反」で逮捕。

その後は、1991年に「娘の積木くずし」を出版。


娘の積木くずし

1992年には、東村山市に、
ナイトクラブ「積木の家」を開店されたようですが、

その後はどうされていたのか定かではありません。

(一時はアメリカに留学されていたこともあったそうで、
 そこで知り合われた男性と結婚されるも、間もなく離婚されていたようです。)

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死因は?実母から生体腎移植を受けていた!

そして、最終的には、父・隆信さんとその再婚相手とともに同居し、
知人のスナックの手伝いを経て、「介護ヘルパー」として働き始めた矢先の、

2003年8月18日、隆信夫妻と同居する都内マンションの自室で、
「多臓器不全」のため、他界されたのでした。

(幼い頃から腎臓が悪かった由香里さんは、2000年には「腎不全」で入院され、
 同年秋には、実母(2001年死去)からの提供で、「生体腎移植」を、
 受けられていました。)

さて、いかがでしたでしょうか。

もともとは、ご両親ともとても仲が良かったにもかかわらず、
病気や親の仕事のせいで、いじめられ、そこから逃れる為に、
非行に走ってしまった由香里さんですが、

最大の不幸は、誰にでもある思春期の葛藤や家庭内の問題を、
親によって世間にさらされ、時代の寵児に祭り上げられてしまったことでしょう。

今となっては、由香里さんが「積木くずし」の大ヒットを、
どう感じていたのかは分かりませんが、

素直でおとなしい性格ながら、とても明るくて我慢強く、
病気の苦しみをほとんど人に話されなかったことや、

晩年、父・隆信さんの元に戻られていること、
介護ヘルパーとして働かれていたことから、
本当は包み込むような優しさのある人だったのでしょうね。

由香里さんのご冥福をお祈りいたします。

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