(伊東温泉東海館の「お座敷文化大学」)
昨年の年末は、伊豆・伊東温泉の「曽我兄弟の
首塚」にお参りしたあと、次頁の写真の木造三階
建ての「山喜旅館」で1泊しました。
山喜旅館は次頁の写真の様に外観はみすぼらしい
ですが、1階から3階まで通し柱10本で支え
られた木造三階建ての由緒ある建物です。
大正時代に建てられた”ノスタルジックなこの
温泉旅館”は、共同トイレで部屋にバスが無い
ので、最近の若い人には不人気らしいですが、
私は好きです。
昭和15年創業のレトロな造りと、リーズナブル
な料金に惹かれて宿泊予約しました。
(1泊2食付きの正月料金で13,200円)
写真は旅館の夕食です。
ここ伊東温泉は、全国でも5本の指に入るくらい
湯量が豊富な温泉地なのです。
温泉の浴槽も、レトロなタイル張りで、塩味も
あり身体が温まる温泉でした。
翌朝、山喜旅館を出て、すぐ近くの「東海館」の
見学に行きます。
次頁の写真は、街の中心部を流れる松川べりから
撮影した「東海館」です。
写真は、細かい細工を駆使した唐破風の玄関の
荘厳な造りです。
テレビニュースでは、新年を迎える東海館の様子
が放送されていました。
「東海館」は、昭和3年開業、平成9年まで、
70年近く営業した歴史があります。
その後は伊東市に寄贈され、現在は、伊東温泉の
観光文化施設になっています。(入館料200円)
また、映画「テルマエ・ロマエ」の原作第4巻
にも、東海館がモデルとして描かれているそう
です。
この東海館で実施しているのが、芸者の着付けと
お化粧をして作法を学べる「体験スポット・
お座敷文化大学」です。
最盛期の昭和30~40年代には、伊東の町
には750名もの芸者さんがいたそうです。
芸者の姿で温泉街の散策ができる「90分の芸者姿
体験コース」(12,800円)と、お座敷のお稽古
まで体験できる本格派の「お座敷お稽古1泊2日
コース」(18,800円)の2コースがあります。
「芸者姿体験コース」は、芸者のかつらを付け、
プロによるメイクで、化粧と衣装の着付けをして、
記念写真撮影を行います。
また、「お座敷お稽古コース」は、お座敷
デビュー体験を目的とした体験で、着付をした
あとで、芸妓講座、作法、都々逸、踊りの
レッスンを受ける本格派コースです。
写真は、三階の120畳の大広間で、ここでは、
ご紹介した「体験スポット・お座敷文化大学」
などが開催されています。
「東海館」は、当時の一流の職人達が、桧や杉など
の高級木材や、変木と呼ばれる形の変わった木々
をふんだんに用いています。
客室は、部屋の入口に屋根を葺いた一戸建て風に
なっていて、廊下には、様々な形をした飾り窓が
あり、その窓飾りで、部屋がわかる様になって
います。
客室の廊下も、変木を配するなどこだわり抜いた
造りです。
客室の書院の欄間や障子や飾り窓には、以下の
写真の様に、幾何学模様や網干状などのデザイン
が施されており、最高レベルの職人の腕の結晶を
見ることが出来ます。
(欅の階段)
(ガラス窓の隅は掃除し易い様に丸みを帯びて
います。)
(投網)
(部屋から川面を見下ろす)
写真は、望楼で、伊東の街を360度見晴らせます。
東海館では日帰り入浴(入浴料500円)もやって
いますが、大浴場は浴室が狭く、2時間待ちとの
ことだったので諦めました・・・
東海館を出て、伊東の繁華街の海女屋の海鮮丼
(2,200円)昼食です。
別注文した下の写真の金目鯛の刺身(1,600円)
が美味しかったです。
昼食を終えて、早目に帰宅しました。
(JR伊東線で伊東から熱海へ)