アメリカ人弁護士のオペラ友人と知り合い10周年。それぞれ進む道は違うけれど、音楽以外のテーマは沢山ある。当時の共通点はヴェルディやドニゼッティ、ベッリーニにモーツァルトだった。現在はGeorg Friedrich Händelを愛聴する友人、私はWilhelm Richard Wagnerに夢中。
 
再会には公演の鑑賞ではなく、ドイツ・オペラ「4時間」に匹敵する時のシェアとして有楽町にあるApicusで夕食。サプライズは、彼の御家族が作曲された交響曲のセッション録音CD。感想を伝えるのは次回。
 
料理との相性を考えるとWineはChablisがピッタリだったが、ソムリエと友人と私の意見を纏め「Konzertなマリアージュ」に。最近の傾向として、オペラ歌手を支える指揮者のようなWine選びが人気。雰囲気としては、Mr. Rainer Küchl & Mr. Christian ThielemannのBeethoven公演の丁丁発止を思い起こさせる料理と「Châteauneuf-du-Pape Château La Nerthe 1996」と相成った。私自身は、芳醇な香り(外見)と味わい(内面)に魅力的なギャップのあるChristianを思い出し心の中で(笑)
 
フランス料理店を初めて経験してから何十年も経つけれど、心からリラックスして4時間を真に楽しめたのは今回が初めてかもしれない。当日の体調が非常に良かったことは勿論のこと、アピシウスとスタッフ全員が作り上げる雰囲気であったり、一緒に時間を過ごした友人の存在であったり、全てが揃った総合芸術オペラ公演を思わせる。
 
私達の友情が末永く続きますように。
 
 
素敵なアミューズブーシュは、ゴボウのスープと白身魚に2種類のソースで。
 
フランス産鴨胸肉とフォワグラのパヴェは、ワインのゼリーと共に美味。
 
小笠原産母島の青海亀のコンソメスープ・シェリー酒風味は、口当たりが良く美味しい。
 
ブルターニュ産オマール海老のポシェ生姜風味のシャンパーニュ・ソースは、最高の逸品。
 
大好きなエポワスは、ノーマルなタイプと更に熟成したタイプは軽やかで優しい味わい。栗の葉に包まれ、ヤシの紐で巻かれた山羊のバノン。一足早く、モミの木の樹皮で側面を囲まれた季節限定のモン・ドール(=黄金の山)をそれぞれ一口で。
 
まるで楽器のような5種類のハーブ!選ぶのもブレンドも、お好みで。
 
食後に、沢山あるミニャルディーズより私は3つ。
 
御土産には、Apicius35周年を記念したオリジナル・ブレンド紅茶を頂いた。