私は地面に空いた穴。
善良で、きちんと社会を回している人々が、
穴にゴミを投げ入れることで気分をすっきりさせ、
明日からまた善良に社会を回していくための穴。

何も、自虐で言っていたのではない。
何故姿形も生い立ちも思想もバラエティに富んだ人々が、
私には…。
離れているときは美しいのに近づくと、残虐で冷淡な態度を取る。
もし私がうんと頭の悪いタイプだったらここで、
親が悪い、世間が悪い、学校が悪いなどと被害者意識をこじらせていたかも知れないが、
私は普通に頭の悪いタイプなので、
理由はわからないが何か私が悪いことをしたはずだ。
それは何だ?

が、工夫しても勉強してもふつうになれない。

そこで考えついた答えが
地面に空いた穴理論だ。

人々がゴミを投げ入れるための穴。
社会を回す小さな必要悪。

そうして少しでも社会のお役に立ち、
そしていくばくかの見返りを貰えれば(笑)
見返り、ちょっとしたお楽しみならたくさんあった。

しかし、それは
誤った、醜い理論だとやっとわかった。

地面に空いた穴にゴミを投げ入れる行為は
投げ入れて遊んだ人を幸せにはしない。
向上もなければ一瞬の憂さ晴らしの連続、依存に向かうだけ。

これはきれい事で言ってるのではなく、
私と付き合って向上や成長した人を見ない。
下品さや乱暴さに慣れ、
自堕落になるだけ。

それに、本当に美しい人は穴に見向きもしない。
おそらく物体として認識すらしていない。

私は地面に空いた穴ではいけない、
人として生きて行かなくてはならないとわかった。

ここだけの話、
地面に空いた穴役は慣れているので楽だったりする(笑)

地面に空いた穴ではなく人間だとわかったところで
気づいたときには、実年齢40
実年齢43で2歳とか3歳なのだ(笑)
もう絶望しかないでしょ、これ。

しかし私には一応の責任感はあるので、
なんとか落とし前をつけるつもりで
日々努力しているつもりだ。

(ツッコミさん)はぁ?努力ぅー?
ふざけんなよ!
普通の人は、長年お前の何万倍も
苦労して努力しているんですけどー!!
(私)わかっている。
普通の人がどれだけ苦難の中、
日々努力を積み重ね普通を勝ち取っていて
私ごときが今からそちらに行けないことくらい知ってる。
それでも人は生きていかなくてはいけない。