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日本語のおさらい:井戸の底から見る景色

2019-12-05 06:29:19 | 日記
還暦過ぎの新知識

 毎週木曜日は日本語のおさらいをしています。
先日本を読んでいたら全く馴染みの無い言い回しに遭遇しました。
読めないし意味が掴めないのです。
私を悩ませてくれたのは「井蛙之見」です。
 調べた結果「せいあのけん」と読むのだと、還暦をとうに過ぎた頃に知りました。
「井蛙」は井戸の中にいるカエル。
これで<見識の狭いこと、またその人のたとえ。>(goo辞書 より)を表し、「井蛙之見」で
<広い世間を知らず自分だけの狭い見識にとらわれていること。>(四字熟語辞典 より)を
意味するのだそうでした。
 類義語として「井底之蛙」と書かれているのを見て漸く、「井の中の蛙 大海を知らず」を
思い出しました。
狭い見識と言うよりも、私の場合は浅すぎる知識です。

 「井の中の~」はその昔、中国の思想家「荘子」が「秋水篇」に記した言葉なのだとか。
<井戸の中しか知らないカエルに大きな海の話をしても見当がつく筈も無い。
夏の虫にいくら氷を説明しても伝わることもない。>(Mayonez より)
 確かに井戸の底から見えるのは、ぽっかりと浮かんだ丸い空と薄暗い壁ばかり。
世の中にはでっかい海ってものがあるとは想像もつきません。

知らないことだらけ

 気になるのは「蛙」と書いて「あ」と読む読み方です。
そんな読み方知りません。
 そこで漢語林をひいてみました。
すると<ワ エ ア>の読みがしっかりと載っているじゃないですか。
意味するところは<①かえる、かわず ②みだら、下品>
どうやら②はカエルの声が下品に聞こえることから生まれた様です。
 更に漢字ペディアには<「ア」の音はカエルの鳴き声を表している。>の解説がありました。
そんな謂れがあってこの読み方になっているのだそうですが、知らなかったなあ、「ア」と読むなんて。

 知らないことはまだまだありました。
類義語の欄を見ていてこれまた驚きの話にぶち当たりました。
 その内容をお話する前に先ずは幾つかの類義語を紹介しましょう。
<夜郎自大(やろうじだい):自分の力量を知らず威張っている者 
用管窺天(ようかんきてん):視野が狭くて見識が足りないこと 
遼東之豕(りょうとうのいのこ):狭い世間で育ち自分だけが優れていると思っている者>
(国語力アップで人生豊か より)
 ここまでは「そんな言い回しがあったのか、知らなかった」で済む話です。
ところが良からぬ人を指す言葉の中にこれを見つけてビックリしてしまいました。
<唯我独尊:自分が一番偉いとうぬぼれていること>
 暫し考えて納得しました。
凡人が口にしたら非難されるけれど、お釈迦様なら伝説になるのだと。 
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