巨星落つ

1)肉親や恋人、親友を失った時の悲しみ。
2)恩人や旧友、親しい人を失った時の悲しみ。
3)知り合いの死を知った時の悲しみ。
4)他人の死を知った時の悲しみ。


聖人君子の心はわかりませんが、
一般人の感情でいえば、
上記の悲しみには順序かあります。

志村けん死去の報を聞いて、
彼の肉親や親しい人達は号泣したでしょうが、
我々一般人は交友関係や血のつながりは無い。
芸能人の死の報なんて大ファンでもなければ、
上記序列でいえば3~4番目の悲しみ程度の筈。
しかしながら彼の死は日本国民の大半以上が、
上記2番目の悲しみを抱いたのではないか?
志村!後ろ!後ろ!」と叫び、
早口言葉」「ひげダンス」を真似た世代。
研ナオコとのコント」で笑った世代。
うんじゃらげ」の数え歌を歌った世代。
あい~ん!」を真似た世代。
志村動物園」で微笑んだ世代。
そして多くの「バカ殿」で笑った世代。
好き嫌い関係なくTVで彼を観て育った世代は、
この報を聞いて担任の先生、昔よく遊んだ友達、
近所のおじさん、親戚のおじさんやお兄さん、
このような人が亡くなったと聞いた時のような、
そんな悲しみを感じたはず。
少なくとも田舎にあった店が閉店していた時の、
なんとも言えない虚無感は感じた事でしょう。

不謹慎ながらこれだけの悲しみを、
大ファン以外の人々に与える芸能人を、
色々と想像してみますが全然思い当たらない。
こういう人の事を巨星というのでしょう。

TVをつけるとたまたま「バカ殿」が放送され、
バカ殿ってまだやってんだ?」と、
憎まれ口言いながらもついつい見てしまう。
バカ殿をやってる事に安心していた我々は、
ひとつの故郷をひとつ失ってしまいました。

突如として訪れた時代の終焉。

それでもウチの2人の子供らは、
じゃんけんでは「最初はグー」と言っています。

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