手術が原因で古傷に
交通事故で首を痛めて通院を開始。
施術を続け、だいぶムチウチの痛みが和らいできた頃に、
「学生時代に膝を捻挫し、左の半月板を痛めて手術した」
「それからずっと膝が痛くて正座はもう何年もしていない」
どうやら手術が原因で古傷を患っているようです。
古傷や癖になっている症状は治ります。
「一年前の捻挫がまだ痛い」
「ギックリ腰が癖になった」
「気圧の変化で古傷が痛む」
でも...
「古傷だから治らない」
そう思っている人は、多いと思います。
古傷といっても色々ありますが、骨が曲がってしまった場合は、改善できても完治は難しいかもしれません。
しかし、筋肉や靭帯、スジの問題であれば、1年前だろうが10年前だろうが治ります。
膝の痛みの共通点
さっそく動作確認。
仰向けで左膝を曲げていくと膝の裏が痛む。
当院には、子供からお年寄りまで膝の痛みを抱える患者さんは大勢来ますが、痛みの原因で共通する部分が2つあります。
一つは股関節です。
膝を曲げる時には股関節が動きます。
その股関節の動きが悪いと膝に負担がかかります。
もう一つはふくらはぎです。
ふくらはぎが硬いと膝を完全に曲げる時に邪魔になります。
その部分を緩める施術を数回続けると、だんだん膝の痛みが軽減していきました。
なかなか取れない膝の痛み
かなり良くなって来たのですが、完全に膝を曲げた時の痛みがなかなか取れません。
最後に痛みが残っている部分は膝の下、ちょうどオスグッドで痛む部分です。
そこで思い出したのですが、そもそも膝を痛めたきっかけは捻挫でした。
当院の基本的な考えは「痛みの原因は患部以外にある」ですが、捻挫、打撲、筋肉痛などは患部に問題があります。
あとは「本当の」肉離れもそうです。
肉離れもどきは違います。
捻挫の原因は患部にあり
今回の膝の痛みは古傷ですが、もともとは捻挫なので患部の問題が残っていると考えました。
なので痛い部分、ちょうど脛骨粗面と呼ばれる膝の下の部分を調整しました。
すると膝を完全に曲げても痛みはありませんでした。
ただし、患部以外の原因が残っている場合、その場では痛みが取れてもまたすぐに振り返します。
当院がなるべく患部を施術しない理由の一つです。
しかし、今回は患部の前に、患部以外の問題をつぶしておいたので、次にそ来院いただいた時にも膝の痛みはありませんでした。
これで20年近く、正座ができなかった手術が原因の古傷になっていた膝痛は完治です。
まとめ
膝の痛みの原因は色々ありましたが、最後まで残ってしまったのは捻挫の古傷でした。
長く施術していると、どうしても「こだわり」や「信念」が芽生えて来てしまいます。
当院でいえば>「痛みの原因は患部以外にある」です。
ですが、それは時に悪い「固執」を産むようです。
捻挫、打撲、筋肉痛などは患部に原因があると分かっているのにです。
今回、治療家として自分を客観的に観る必要性を感じました。
より施術の精度を上げられるよう、これからも精進してまいります。
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