昨日の記事で、
中国共産党の最高指導部・中央政治局常務委員の７人の髪の毛が、
黒々、つやつやしていることをご紹介しました。

日本の政治家はどうでしょうか。
テレビや新聞を見る限り、やはり、白髪を染めている人が多いようです。

まずはこちらの写真をご覧いただきましょう。
第３次安倍改造内閣の写真です（2015年10月７日撮影）。





20人のうち、明らかに白髪だとわかるのは、
岩城法務大臣、中谷防衛大臣、甘利経済再生担当大臣の３人だけ。

安倍首相（61歳）をはじめ、麻生財務金融大臣（75歳）も
菅官房長官（66歳）も黒髪です。
その年齢から考えると、染めているにちがいありません。

テレビで顔がアップになると、
安倍氏も麻生氏も、深いしわが刻み込まれているのがわかります。
改めて年齢を確認してみて、思わず納得……。



中国と同じように、日本でも政治家の白髪はご法度とされているのでしょうか。
年齢に不釣り合いな真っ黒な髪の毛を見るたび、
「無理して若作りしなくても……」と思ってしまいます。

政治家であれば、外見で小細工をするのではなく、
アピールすべきところ、勝負すべきところはほかにあるはず。
それに、白髪の方が貫禄、風格、存在感などをより見せられるのではないかと
思うのですが、いかがでしょうか。



ところで、民主党の細野豪志・政調会長（44歳）は、
白髪染めをやめたと報じられています。

調べてみたところ、
44歳になった８月21日のツイッターで、宣言していました。

『髪を染めるのをやめて、中年としての道を堂々と歩むことにします』

細野氏はそれまで定期的に白髪染めをしていたそうですが、
この８月の誕生日を境にやめたのだそうで、
この３ヵ月ほどで、生え際に白髪が目立ち始めているようです。





細野氏の議員グループ「自誓会」のメンバーたちからは、
白髪を染めてほしいと頼まれているらしいのですが、
地元支援者たちには好評なんだとか。

細野氏は名前がよく知られているうえに、
若手のホープの一人として、メディアに取り上げられることも少なくありません。
年配の政治家に対してはもちろんのこと、同年代の一般の人たちに対しても、
少なからず影響を与えるのではないでしょうか。


おしゃれに敏感な中高年の間では、
白髪をそのままに、かっこよく見せることが流行りだしていて、
芸能人や歌手の中にも、「かっこいい白髪の中年男性」が登場しています。

今後、政界でも、
「ロマンスグレーのダンディーなおじさま」が増えていくのでしょうか。

黒々と染めた髪のように、「腹も真っ黒」なんていう政治家は、
どうかいなくなりますように……。


関連記事はこちら
＊白髪ブーム到来？
＊オバマ大統領の「白髪」発言
＊中国共産党指導部の髪は黒々、つやつや、ふさふさ……

槙まきこ


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テレビのニュースで中国共産党指導部の政治家の顔や姿が映ると、
思わず見入ってしまうことがあります。
全人代（全国人民代表大会）の様子が映し出されたときも同じです。

誰もがつやつやの黒髪。まさに「黒光り」という表現がぴったり。
習近平党総書記にいたっては、「黒々・つやつや・ふさふさ」。

そうだった？　どんなふうに？
そう思われた方のために、まずは、この写真を見ていただきましょう。
現在の指導部７人が選出されたときのものです。




中国共産党の最高指導部・中央政治局常務委員に選出された７人。
中央が習近平党総書記（2012年11月／ロイター）



習近平党総書記が選出されたときの年齢は59歳。
57歳から67歳までの、７人の平均年齢を計算してみたところ、
63.3歳になりました（2012年11月当時）

普通は、50代になると、白髪が増え始め、
60代ともなると、白髪の方が多くなるはず。
けれども、７人の中には、ごま塩頭の人もいないし、
生え際に白髪がちらほらという人も見当たりません。

７人そろって、同じように黒々としているのですから、
これはもう、白髪を染めているとしか思えません。



みんなそろってつやつや、黒々、ふさふさ……。



調べてみると、中国では、
「黒髪＝健康・若さ・活力」、「白髪＝引退」のイメージが強く、
やはり、現役指導者は白髪を染めているようです。

中国の人口は、約13億６千万人ですが、
５人のうち３人が40歳未満という、若い世代が多い年齢構成。
黒髪は若さの象徴としてもてはやされる風潮があり、
白髪は非常に疎ましく思われるのだそうです。

そのため、影響力を持つ元老たちにとって、白髪を隠すのは当たり前のこと。
特に、政治の指導者たちはメディアで取り上げられることも多いので、
若々しさをアピールする必要があるのだとか。


ちなみに、2013年、BBC（英国放送協会）は、
「中国の指導者は、指導者間の差別が強調されることを望まず、
党の統一と安定を示すために黒髪にしている」との説を紹介しました。
また、「黒髪を維持するため、少なくとも10日に１度は染めている」
という業界関係者の証言も伝えました。



それにしても、写真を見れば見るほど、違和感を覚えます。
顔のしわやたるみなど、劣化は明らかなのに、
つやつやに固めたボリュームのある黒髪。

これでは、顔と髪の毛がつりあわず、
かえって、冴えない表情が強調されるのではないでしょうか。
（ぱっと見には、若く見られるかもしれませんが……）


中国のこの伝統、これからも続くのでしょうか。
慣習を打ち破るような政治家は出てこないのでしょうか。


明日は、日本の政治家の髪事情を取り上げます。


関連記事
＊「オバマ大統領の『白髪』発言」（11月24日）はこちら


槙まきこ


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オバマ大統領は今月２０日、訪問先のクアラルンプールで、
東南アジア諸国連合（ASEAN）各国の学生らとの対話集会に参加し、
白髪についてコメントをしました。

これは、カンボジアの学生が、ジョークまじりに、
「シニア層に差し掛かっている大統領から思慮深い助言を受けたい」と
発言したときのこと。

５４歳のオバマ大統領は、
「まず君たち若者に言いたいのは、私を年寄りと呼ばないでほしいということだ。
とても傷つく……」と、笑いながら応えました。


そして、以下のように続けました。
「大統領に就任した時（２００９年）には、白髪はなかったが、
６年経って、こんなになってしまった。
でも、私は、他の多くの首脳のように染めたりはしない。
染めているのが誰かなんてことは言わない。
でも、彼らの理容師なら知っていることだけどね」

他の首脳のことを揶揄した受け答え、さすがです。


各国首脳の「髪の毛事情」は、時々、メディアでも取り上げられますが、
米国のレーガン元大統領は、染めていることをいつも否定していたそう。
また、ドイツのシュレーダー元首相は、
「髪を染めている」と報じた通信社を訴えたことがあるとか。

「たかが白髪、されど白髪」……でしょうか。




大統領に就任した２００９年に撮影された家族写真。
オバマ大統領は４７歳。まだ白髪は見当たらない。



２０１５年４月３日、ホワイトハウスのローズガーデンで撮影された家族写真。
オバマ大統領が５３歳、ミシェル夫人が５１歳、長女のマリアさんが１６歳、
次女のナターシャさんが１３歳。手前は愛犬のボーとサニー。



２枚の写真の違い、いかがでしょうか。
まずは、マリアさんとナターシャさんの身長の伸びがすごい……。
この６年での、二人のお嬢さんの成長ぶりには驚くしかありませんが、
オバマ大統領の白髪も、やはり印象的と言えます。

けれども、似合っていて、なかなかダンディ。
オバマ大統領の白髪頭、その風貌には、何らマイナスのポイントはなく、
５３歳という年齢以上に、人間的重みや風格が感じられます。

アメリカの大統領としての激務、責任は相当なものと想像できますが、
この２枚の写真のように、家族といるときはいつも笑顔で、
夫として、そして父親としての優しさ、包容力の豊かさが感じられます。



さて、オバマ大統領がコメントした「白髪染めをしている首脳」とは、
一体、誰のことを指していたのでしょうか。

中国の習近平国家主席（６２歳）のこと？
それとも、安倍首相（６１歳）のこと？

安倍首相だけではなく、日本の政治家の多くは白髪染めをしているようですが、
白髪よりも黒髪の方が、受けがいいのでしょうか。
白髪はタブーなのでしょうか。

政治家には、ぜひとも偽りのない人間味を見せてほしいもの。
外見も、オバマ大統領のように、
髪を染めるなどの小細工などしないほうがいいと思うのですが、
皆さんはどう思いますか？

政治家の白髪の話題、明日も取り上げます。

槙まきこ


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