行雲流水

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【死ぬ練習】(南直哉)

2020年10月16日 | 禅の心
私は本には
①自分にとって読む価値のない本
②「あーそうだ」と自分の価値観や思考を追認(改めて確認)する本
③「あーそうだ」とうなずけるけど自分の価値観や思考を覆す本
の3つがあると思いますが、この本は数少ない③の本でした。
南直哉師のいう「死ぬ練習」とは坐禅と慈悲行です。坐禅で自己を解体し、他者への敬意と慈悲を興すことは死ぬ練習になるだけでなく、精神的に安定し、楽に過ごすことにもなるのです。不安や恐れを消し去るのはこのことなのです。
この本を読んで、激しく納得すると同時に、今までの価値観が音を立てて崩れていく気がしました。
密教や念仏者の方はこの本の内容に反発を覚えられるかもしれませんが、釈尊の思想の核心部である無常、無我、縁起との整合性という点で納得しました。
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