栗に含まれるオメガ3の脂肪酸は、ほぼ「ない」

栗は食べるとコクがあるので、どのくらいオメガ3の脂肪酸があるのかと調べてみたら、オメガ3どころか、脂質自体がほとんどありません。栗100gあたり1gもないので、「ない」といってよいと思います。

栗

モンブランを食べながら栗の脂質について考えた

私はケーキを食べるならモンブランが好きです。独特の香りとこくがあっておいしいと思います。淡白な味ではなく、少しこってりしているので、栗にどのくらい脂質があるのだろうとふと思いました。

モンブラン

脂質がほとんど含まれていない

日本食品標準成分表2015年版(七訂)を調べると、加工していない栗が3種類でてきました。甘栗は、焼いた栗です。

早速、脂質を調べてみると、全然ありません。100gのくりに対して、脂質は1gもありません。タンパク質も少ないので、栗は、ほとんどが炭水化物でした。

一応、オメガ3の脂肪酸を調べましたが、α-リノレン酸が28~58mgしか含まれていません。「ほぼ、ない」と思ってよいです。

食品100gあたりの栄養成分
日本ぐり/生 日本ぐり/ゆで 中国ぐり/甘ぐり
エネルギー 164kcal 167kcal 222kcal
水分 58.8g 58.4g 44.4g
たんぱく質 2.8g 3.5g 4.9g
脂質 0.5g 0.6g 0.9g
炭水化物 36.9g 36.7g 48.5g
灰分 1g 0.8g 1.3g
食塩相当量 0g 0g 0g
脂肪酸総量 0.39g 0.47g 0.83g
飽和脂肪酸 ‘(0.09)g 0.11g ‘(0.13)g
一価不飽和脂肪酸 ‘(0.05)g 0.06g ‘(0.47)g
多価不飽和脂肪酸 ‘(0.25)g 0.3g ‘(0.23)g
n-3系多価不飽和脂肪酸 0.05g 0.06g 0.02g
n-6系多価不飽和脂肪酸 0.2g 0.25g 0.21g
18:2n-6リノール酸 200mg 250mg 210mg
18:3n-3α-リノレン酸 48mg 58mg 23mg

モンブランを食べると、少しこってりしているように感じるのは、栗じゃなくてクリームに加えられる油のためです。

栗の食べる部分は種

農水省の知って得する「栗」のことによると、栗の食べている部分は「種」だそうです。

イガは他の果物でいう皮に当たり、その中にある栗が果肉と種です。一般的に栗の皮だと思われている鬼皮が、他の果物の果肉にあたる部分。表面の皮(鬼皮)だけむいた渋皮つきのものが種。

果肉があの硬い殻のような皮で、それをむいた中身が種だそうです。種から油を搾ることは、めずらしいことではありません。

種から油を搾ることは多い

思いつくままに書きますが、大豆や胡麻、ひまわり、なたね、ツバキなどなど、トウモロコシは胚芽から搾っていますが、これも種と考えてよいでしょう。

しかし、栗は同じ種でも、ほとんど脂質自体がないので、オメガ3の脂肪酸について考える意味は全くありません。

NOTE

栗に脂質が多いのかなと思ったのは、大豆のことを思い出したからです。

大豆がサラダ油の原料になっていることはよく知られています。しかし、大豆をゆでたり蒸したことがある方ならおわかりになると思いますが、食べても油っぽいなとは感じません。しかし、大豆(乾燥)は重さに対して、20%程度の脂質が含まれています。

栗は食べるとコクがあるので、脂質が多いのかなと思いましたが、ほとんどないとは驚きました。

その他の植物性食品については、農産物の中にどのくらいオメガ3脂肪酸が含まれているかをご覧下さい。

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