私の最も大好きだった城東区の諏訪浴場さんが、先の台風21号で被災されて先日、再建を断念されました。

今回の台風で大阪だけで今ある404軒中296軒、73%がなんらかの被害に遭われたようです。

うちの家も瓦が一部飛んだ程の暴風でしたので、老朽化もあるレトロ銭湯と言われる部類のお風呂屋さん達に被害が特に集中した形です。

銭湯好きを自認しておきながら、何もできない無力感に打ちのめされていました。


諏訪浴場さんは、先代のご主人がお亡くなりになられた後、お母さんと娘さんの二人がその細腕で懸命に経営されていました。


貴重な伝統的大阪型銭湯という建造物的魅力だけでなく、お二方の温かい人柄に魅了された人が私も含め大勢いました。



斜陽産業と言われる銭湯経営ですが、銭湯に日々の疲れの癒しを求める者は私を含め多いのです。



しかしながら、斜陽産業と言われる銭湯業界では、無慈悲なまでの辛い別れが唐突にやってくる。



それでも私は淡々と銭湯に通い続けます。

私にとって無くてはならない宝物だから。

諏訪浴場は無くなってしまいましたが、その温もりや匂いは私の胸の中に深く刻まれています。



さようなら諏訪浴場、そしてありがとう。