倉山満の本。

まず一言。結局どうしろというのだ?

さて、中国共産党の間接侵略が大手を振って実行されているので、この本を買って読んでみたのだが、結局の所どんな何を言いたのかが良くわからなかった。
いや、厳密には目的としているところは良いのだが、そこに行くまでの道筋がさっぱり分からなかった。
とは言え、色々と知らないことが書かれていたし、考える切っ掛けにはなったと思う。
特に驚いたのは、戦国時代は本格的な戦闘よりも、小競り合いや宣伝戦の方が主体だったというのは、かなり驚いた。
これは恐らく、テレビドラマなどの影響が大きいのだろう。
ここですでに宣伝戦に敗北していることとなってしまった。

まあ、それはさておき。

著者は法律では無く歴史の専門家だ。
とは言え、憲政史という政治と法律に極めて密接な関わりを持つ分野だけ有って、特に憲法絡みの発言は極めて説得力があるように思う。
特に、法律とは何が書いてあるかでは無く運用だという発言は、先週読んだギルバート氏の本と併せてやっとこさ理解できなと思う。

だがしかし、この本で内閣法制局と憲法について書かれているところを読むと、解釈をコロコロ変えることがけしからんと主張しているように見えてしまった。
実際には、憲法解釈を一貫しているという嘘について批判していると思うのだが、ぱっと見、憲法解釈を変えたことが問題だと読めてしまった。

そうそう、ネトウヨについてきちんと定義が書かれていたのは評価できると思う。
曰く、インターネットで右翼っぽい人が言うことを信じる人、だそうだ。
この本ではその定義に沿って書かれていたので、とりあえず著者にとってはこれでしばらく行くのだろう。

さて疑問だ。
ネトウヨがいるとするならば、ネトサヨもいるのだろうか?
インターネットで左翼っぽい人が言うことを信じる人。
いそうな気はする。

少し真面目な話。

米国について書かれた本などもそうだが、かなり突っ込んだ内容が書かれていた。
衝撃的だったのが、新渡戸稲造の武士道という本が、米国に対する宣伝工作だったと言う事だろう。
これが成功していたから日露戦争でルーズベルト大統領が親日的に振る舞ってくれたというわけでは無いが、影響は大きかったのだろうと書かれていた。
これが本当だったとするならば、宣伝戦というのは俺が思っているよりも遙かに強力なのだろう。

ギルバート氏の本にも書かれていたが、自分の立場や考えを相手に向かって積極的に主張することは極めて大事だ。
この本はそれを再確認させてくれた。

だが残念なことに、最初の一言でも書いたが、目的は良いとしてもそれに向かうための道筋がさっぱり分からない。
安倍総理がやろうとしていて出来ていないことをやれば良いと気楽(?)に書いているが、一体誰がそれをやり遂げることが出来るのだろうか?
かなり疑問だ。

少し自衛隊について書いてみたい。(最近こんなのばかりだが)
著者は憲法に自衛隊を明記しなくてもかまわないと書いている。
先週俺は憲法改正は最後の一歩では無いかと書いた。
だがどうしても問題が有る。
それは進歩的な腐敗分子どもが自衛隊を違憲だと攻撃し、隊員の士気がそがれることだ。
憲法改正をしてもいじめや嫌がらせはなくならないと著者は書いているが、進歩的な腐敗分子の攻撃だけは防げるだろう。
これだけでは、自衛隊を憲法に書き込む理由としては不十分なのだろうか?
・・・・。いや、この認識は恐らく間違っている。
本当に重要なのは、自衛隊が任務を果たして帰ってきた時に、拍手喝采で出迎えられるかどうかだ。
例えばだが、韓国軍が対馬へ侵攻しようとして、それを阻止した自衛隊を、俺達国民は拍手喝采で迎えられるだろうか?
俺個人がでは無く、俺達国民が。
進歩的な腐敗分子や報道各社の主張に耳を傾けつつも、国民の生命財産を守るという任務を果たした、自衛隊の帰還した時にだ。
恐らく、これこそが自衛隊にとって最も重要なのでは無いだろうか?

さて、二週続けてになるが、この本から色々と考える事が有ったので明日後編をお届けする。
いや、もう少し長くなるかもしれないが、俺としてはかなり重要なことを書くつもりなので少し期待していて欲しい。


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