夢と現実の境界-渋谷の秋祭り1

むかしから渋谷のひとは祭り好き。
地元の八幡様のお祭りはたいへん盛大です。
屋台がたくさん出て参道は前が見えないほどです。
土地柄もあって、いろんな方が訪れてめいめいに楽しんでいます。
江戸時代の浮世絵を髣髴とさせるほどの雑多なにぎわい。
このお祭りの明かりを見るとうきうきします。

いつもは雑踏がいやでおまいりを済ませたらさっさとかえっていたのですが
今年は屋台をのぞいてみました。

広島お好み焼きの屋台は並べ方と手順が見事。
奥の白いのは生地をうすーく均等に伸ばしてやいているところで
手前は順々にできあがる様子。
この手際みごとな職人芸。

私も屋台であこがれのお菓子を買ってみました。
なにかというと、、
去年葉山にいく電車のなかで女子高生がおしゃべりしていた代物です。
「ねえ鎌倉で売ってるふどう飴ってしってる?ぜったい買いたいんだけど。」
不動飴?お不動さんのご利益がある飴ってことかな・・・と聞いてたら
「外側が飴なんだけどぉ、中に生のぶどうが入っててね!甘くてすっごーくジューシーで、、、めちゃおいしいんだよ!あーまた食べたいー」
「へーそうなんだあ」
わたし葡萄飴を不動飴と聞き違えとったのね・・・でも不動飴じゃなくて武道飴か!と思わないだけでもまだマシ。(そこ?)
年とると何かと都合のいいご利益を求めたくなるものなのね、、そんなに私は死ぬのが怖いのかしら?それともいきるのが怖いのかしら、、、
わからない。
電車が北鎌倉に着いたとき「ねぇ、あれ竹じゃね?竹」と女子高生。
「玄関に竹ウケる~一気に鎌倉感」この楽しいふたりは鎌倉駅で降りました。

ということで今回つやつや綺麗につくられたぶどう飴を買ってみたのです。
でも単に黒くて那智黒みたいで(連想が年寄り)絵にならない!
一応撮影してみたけど、、
ここで皆さんにお見せできるような仕上がりにはならなかった。
しかも楽しい女子高生ほど味に感動がなかった。
あージャンクなもの食べちゃったとか微妙に後悔した。
くそー祭なのに自分と一緒だとツマンナイ!
年をとったせいだーー!
若い自分のときは何だって新鮮で楽しかったのに・・・
何をみてもきらきらして見えた。今おもうとたいした事ないものまで。
あの女子高生たちもそんな気分なのかな。

亀すくいの屋台ではおばちゃんと客のやりとりがおかしくて皆おおわらい。
何とか亀をとりたいお客さんが、いろいろイチャモンつける。
だがそこはプロのおばちゃん。
自分で亀をどんどんすくってみせて「イカサマじゃないよ!」
「すごい!」「おおおー」見物客いちどう唖然。

「あたしはユーチューブにも出てる。亀すくいはコツがいる。」とおばちゃん。
「えっおばちゃんユーチューバー?」
「・・・・・」おばちゃん無言。ユーチューバーの意味はたぶん通じてない。
「すげえー俺三回やるー」

お客は何度もチャレンジしますがうまくいかないのです。
のろのろやってるとカップを子亀がたかってかじるというカオス発生。
おばちゃんは苦虫を噛みつぶしたような、「この若造共め・・・」顔。
その表情は、なってない技を見たときの師範そのもの。
多分師範はブドウ飴が不動飴だとしても御利益はないと断言するだろう。
渋谷のひよっこどもが、おばちゃんにかなうはずはない。
祭りの夜はふけてゆくのでした。

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