一度は訪れたいといわれる山間の温泉地、
黒川温泉 の 山みず木 に行ってきました。
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山みず木は、黒川温泉をブランドにした観光カリスマ・後藤哲也氏が作った旅館で、
滞在を楽しみにしての訪問です。

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この日は、田乃倉から続き、由布院が旅のスタートです。

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由布院バスセンターから。九州横断バス熊本駅行きに乗り込みます。

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くじゅうの山間と高原を、やまなみハイウェイで抜けて、

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1時間半で黒川温泉バス停に到着。
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バス停は、黒川温泉の中心へは少し離れているからと、送迎の山みず木の車が待っていてくれていました。

車に乗り込み、さっと谷間に下って行き、
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黒川温泉散策のスタート地点、黒川温泉観光旅館協同組合風の舎へ。

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山みず木のタオルとマップをもらい、送迎と別れます。

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黒川温泉の特徴は、旅館によって泉質の違うこと。
隣り合った源泉でも、掘ってみると全く違う温泉が出たりするそうです。

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風の舎では、黒川温泉入湯手形を購入。

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黒川温泉入湯手形は、1200円で3つの旅館の温泉に入ることができます。

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黒川温泉散策に出ます。風の舎から、急坂を下りると、
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川沿いの黒川温泉街に出ます。小さな小さな、谷間の温泉地です。

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最初に立ち寄ったのは、新明館。
山みず木と同じ経営なので、宿泊者は無料で立ち寄り湯することができます。

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黒川温泉をブランドにした観光カリスマ・後藤哲也氏の祖業の旅館。
有名なのが、自ら岩山を掘り抜いたという、洞窟風呂で、

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こちらは混浴の穴風呂。
瞑想に適しているような、音の響く閉じられた空間です。

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もう一つは、川沿いにある、

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露天風呂、岩戸風呂です。

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新明館から、黒川温泉街をさらに進んでいくと、
辺りからいい匂いが。
パティスリー麓(ロク)というスイーツ屋さん。

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いい匂いの元である、名物のシュークリームを頂きました。
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次は、入湯手形での1軒目として、湯本館へ。ここは、黒川温泉で唯一の鉄泉です。旅館名や景色だけでなく、泉質で選ぶという選択肢を与えているのもよいですね。
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ここは、鉄泉よろしく、茶褐色のお湯。
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川沿いでなかなか良いです。

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さて、山みず木は、黒川温泉街からは1.7km離れており、
山みず木運行湯めぐり無料巡回バスが用意されています。
ここ、つけものや の前で待っていると、
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ワゴン車の無料巡回バスが来ました。
途中下車も対応してくれるので、

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山みず木の手前にある、樹やしき で途中下車。
入湯手形の2軒目にします。

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ここも高級旅館です。

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露天風呂は、宿泊の建物とは別の階段を下りていきます。

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内風呂に、

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露天風呂。
立ち湯は、深さがあるなかで、
寄りかかれる竹が通してあり、浮いているようで楽しい。

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混浴露天風呂 満天の湯。

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続いては、樹やしき から歩いて、山みず木 の入口も通過して、お宿野の花 を入湯手形の3軒目にします。
ここも高級旅館です。

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こちらも、立ち寄り湯は屋外に。
ぎんねずの湯。
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川辺の露天風呂は昨年の令和2年7月豪雨で設備が流されてしまい、内石風呂のみの利用となっていました。

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黒川温泉入湯手形には、
♨シールが取られる代わりに、宿のスタンプが押されます。
旅の記念にちょうど良いものになります。

お宿野の花 から道を少し戻り、
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山みず木 の入口に到着です。

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林に囲まれた車道を歩いて進みます。

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途中から、左側には、
山みず木別邸 深山山荘 の離れ建物が点在するのを見ながら、

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山みず木 に到着です。

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提灯に火の入った玄関をくぐり、

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玄関で靴を預け、スリッパに履き替えます。

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ロビーを進み、

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囲炉裏端でチェックイン。宿帳に記入します。

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ロビーは、古民家調の木材の建物に、古時計や、

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古いタイプのストーブや、暖色の照明。
全体的に、レトロ感が演出されています。
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フロントは立ち寄らず、
そのまま部屋へ案内されます。

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階段を上り、
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廊下を進み、
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本日の部屋、夕陽(せきよう)212。和室10畳。
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踏切から、

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和室10畳。
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和室を反対から。
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部屋は玄関の真上に立地しており、

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縁側からは、玄関横にある色づいた紅葉。
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水回りとお手洗い。

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水屋には、コーヒーマシーンが用意されています。

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豆から挽くタイプの本格派。
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冷蔵庫には、水だけの用意。

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水道水も、筑後川の水源からの美味しい水。

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浴衣と足袋の用意。
バスタオルは持参です。

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お茶菓子は、羊羹でした。

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それでは、鍵を手に取り、温泉に向かいます。
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温泉に向かうには、母屋を出て、
下駄に履き替えるわけですが、

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下駄箱には、暖房が入っていました。
手に取る下駄は、常に温かい。秀吉装置、といったところでしょうか。

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下駄を履いて屋外へ。

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男性内風呂の ますら男 と、

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男性露天風呂の 幽谷の湯。

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幽谷の湯は、脱衣場を通らなくても露天風呂が丸見えです。

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宿泊者は、宿泊者専用である、ますら男の脱衣場に入ります。ここには、タオルが用意されています。

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洗面台。

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ますら男石風呂。
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その奥に、ますら男桧風呂。さらに奥の扉を開けると。
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露天風呂 幽谷の湯。川の音と、赤い紅葉に囲まれた、贅沢な空間です。
秋風の涼しさとあわせて、ゆっくりと入浴出来ました。

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風呂上がりには、茶房井野家へ。

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山みず木の敷地内にある、シックな建物の、コーヒー屋さんです。

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猫がいました。
人馴れしていて、逃げずにいます。

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ケーキセットで一服。

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一服のあとは、山みず木の館内を見せてもらいました。

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【風月101】Fタイプ 和室(10畳・10畳)+洋室+お風呂。

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【風月101】踏込から、

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【風月101】和室10畳、

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【風月101】もう一つの和室10畳、

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【風月101】洋室。

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【風月101】水回り。

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【風月101】部屋の風呂。

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【風月101】お手洗い。

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【花水305】Dタイプ 和室(12.畳+次の間)+お風呂。

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【花水305】和室12畳と、

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【花水305】次の間。

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【花水305】ソファーチェアも用意されています。

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【花水305】水回りと、

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【花水305】お風呂。

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【花水305】お手洗い。

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館内施設として、宴会場もあり、

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みず木の間。

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掘りごたつの食事会場。

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大広間は、

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畳にイステーブルの会場。

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食事処 花辺々。

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個室食事処になっています。
サービススタッフは、エプロンでの給仕です。

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続いて、山みず木の玄関から出て、

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深山山荘へ。

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山みず木の宿泊者は、深山山荘の温泉も、利用できます。
村中の湯たゆたゆ。

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新しい建物で、湯上り処もきれいです。

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脱衣場。

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内風呂と、
その先には、

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露天風呂。
こちらも広々としており、ゆっくりと入浴できました。

そうしているうちに、夕食の時間となりました。
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食事処 花辺々へ。
2階の廊下から、2階の食事処へ向かいます。

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個室食事処卯の花 に案内されます。

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本日の食事会場はこちら。

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ガラスの照明器具で照らされています。

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最初のセット。この時点でもう高級。これは期待感が高まります。

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御献立。立て掛けられていました。一工夫が印象良いです。

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スタッフは、和装にエプロン。
女給、という感じの格好です。

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飲み物は生ビールではじめます。有田焼のグラスでの提供。キメが細かくなるのだそうです。
確かにクリーミー。

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秋の白和え 月見団子秋刀魚鮨 馬肉信農フライ 木の子ふくさ
辛子蓮根 長茄子山葵漬け 川海老

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柿型の器の中に、秋の白和え

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土瓶蒸し 菊花つみれ 銀杏 海老 大黒湿地 三つ葉 かぼす

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海老の尻尾も丁寧に除かれて、全部食べれるようになっています。
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続いて、二段の器で提供されたのが、
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みやび鯛 川鱒 自家製蒟蒻妻一式

お造りの端緒を、蒟蒻酢味噌で出してくるのもなかなか攻めています。

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次の器が出てきたところで、手元に目をやると、

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手元の割りばしも、
よく見れば、焼き印でデザインが入れられています。
丁寧な仕事をする旅館です。

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蓋付きの器で提供されたのが、
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松茸里芋 菊南京 ひすい茄子 精進揚げ麩 信田巻 オクラ

松茸も菊も、そのものでなく、芋と南瓜に飾り包丁を入れたものです。

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続いての飲み物はと、ドリンクメニューを見ます。
ラインナップは普通です。
山みず木 ドリンクメニュー1/4

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ドリンクメニュー2/4

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ドリンクメニュー3/4

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ドリンクメニュー4/4

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飲み物は、熊本の地酒、瑞鷹を選びました。  
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山女魚串焼 焼き銀杏 焼き栗 松茸 南京豚挟み揚げ かぼす

山女魚は、ちゃんと、外からは分からないようにはらわたは抜いてありました。骨まで柔らかく、ばりばり食べれます。

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揚げ物の下には、熱した小石。
心遣いを感じます。
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肥後牛ステーキ インカのめざめ 玉蜀黍 大根 青唐 スティック野菜
肥後牛は、とろけるように柔らかい。スティック野菜も、酢漬けになっていて一工程入っています。
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団子汁(郷土料理) ずいき 里芋 人参 牛蒡 椎茸 豚ばら 葱
団子汁は熊本名物ながら、
団子には、小麦粉に蕪を練り込んであり、汁には、バターが入れられている、工夫のある一品でした。
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小国米 香の物

香の物も、器から中身まで手を抜いていません。団子汁を味噌汁代わりに。
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おひつのご飯はもちろん、
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残さず頂きました。

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アールグレイアイスクリーム 梨 ブルーベリー 蜜柑 ミント

デザートは、アイスクリームとプリンのチョイスメニュー。
アイスクリームを選びました。

山みず木の食事は別格。手元の箸の焼印から、器までこだわられています。
出てくる料理も、一つ一つが丁寧な仕事を感じさせます。
次から次へと心が躍るものでした。
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食後は、もうひと風呂をと、温泉へ。

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湯けむり立つ、闇夜の露天風呂です。

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川は、ライトアップされていました。

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昼には気付きませんでしたが、
露天風呂の脱衣場は、床暖房が入っていました。
こういった配慮も丁寧ですね。

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山奥で夜食処もありませんので、
部屋に戻り、布団に潜り込み、そのまま就寝。

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おやすみなさい。


翌朝。
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雨上がりの晴れた朝です。

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散策がてら、

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深山山荘の温泉 村中の湯たゆたゆ に朝風呂へ。

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風呂上がりには、朝食へ。
食事処 花辺々。

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昨晩と同じ、卯の花に案内され、

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テーブルに着席します。

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朝食の最初には、温めたジャージー牛乳。甘いです。

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サラダと、

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豆乳鍋。

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稚鮎の一夜干し 温泉卵 いもの炊き合わせ
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ご飯と味噌汁をよそってもらいます。

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味噌汁は、食事処にコンロを持ち込んでの加熱。

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おひつのご飯は、

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全部頂きました。


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朝食後は、デザート代わりをと、
茶房井野家へ。
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今朝も猫のお出迎え。

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近寄ってきて、
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なでろと催促の目をしてきます。かわいい。

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茶房井野屋の名物、プリンソフトを頂きました。
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デザート後は、露天風呂へ。
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よく晴れた日の露天風呂も良く、
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寝っ転がると、青い空に、
それを遮るように枝を伸ばしてきている木々。
露天風呂が自然に包まれているように感じさせます。
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風呂上がりには身支度をして、
フロントでチェックアウト。

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玄関で靴が出されて、辞去します。
靴を履くと、温かい。ここでも、温めて客に提供する配慮がされていました。

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送迎車に乗り込む前に周りを見渡せば、
山みず木の玄関周りには、秋の紅葉。
山みず木の背後には、くじゅう連山。

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送迎車に乗り込み、黒川温泉バス停へ。

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黒川温泉バス停から、福岡行きの高速バスに乗りました。

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2時間15分で、福岡空港国際線ターミナルに到着。

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国内線・国際線無料連絡バスに乗り、

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15分で国内線ターミナルに到着。

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昼食をと、国内線ターミナル3階にある、ラーメン滑走路へ。
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各地のラーメン店が集まっていますが、選んだのは、
ラーメン海鳴。

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福岡名物、とんこつラーメンを頂きました。

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食後はチェックインをして、

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サクララウンジに向かい、

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サクララウンジでビールを一杯。
JAL便で羽田への帰路につきました。

山みず木
まずは黒川温泉という環境。
鄙びた温泉街を演出されており、
黒川温泉の街全体が「一つの宿 通りは廊下 旅館は客室」という考えのもと、
入湯手形によって、湯めぐりが楽しめるようになっています。
その陣頭指揮が、山みず木の創業者である後藤哲夫氏(観光カリスマ)。
黒川温泉の内で、旅館によって泉質が違うとは、知りませんでしたが、
これも湯めぐりが楽しくなるポイントのひとつです。
山みず木は、夕食が絶品。
一品一品が丁寧な仕事を感じさせ、心が躍りました。
大浴場の露天風呂も一等。
後藤哲也氏の書物に、露天風呂は視界が開けるのではなく、
自然に包まれたようにするのが良い、と読んだことがありますが、その通りでした。

施設は新しくはありませんが、不足なく快適に過ごせます。
サービススタッフも地元感がありますが、洗練の教育をしようという意思は感じます。下駄や下足を温めるのはその一つ。
湯めぐりの制度があるため、一方としては、宿泊客以外の入浴客がいるので、
高級旅館に泊まっても、宿の占有感はありませんが、
むしろ、黒川温泉を回って、すみずみまで楽しむ、という過ごし方が良い土地でしょう。

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山みず木
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