編集者はボードゲームの夢を見るか

ボードゲーム好きな新人編集者のブログ。ボードゲームの本を作りたい。

婚活系ボードゲーマーとして振り返りをしていこうという話

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 婚活系ボードゲーマーというものを皆さんご存知でしょうか。
 一部界隈では結構な話題になっていますね。嘘だと思いますか? それとも時勢に合った活動だと思いますか?
 嘘だと思った方,いちどTwitterで「婚活系ボードゲーマー」と検索してみてください。

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 (2020年6月8日19時時点)

 はい。
 検索しても私のツイートしか出てこなかったので,少なくともTwitterで自称する人間としては唯一無二ですね。たぶん。
 一部界隈で話題になっているというのは嘘です。なので嘘だと思った方,おめでとうございます。正解です。

 正直自分でももうちょっと誰かいるんじゃないかと思ったけどいないもんですね。
 「婚活系ボードゲーマー」を自称する方したい方,お友達になりましょう。1人はさみしいです。


 さて本題。
 そんなわけで私は婚活系ボードゲーマーです。婚活にも全力で取り組みつつ,ボードゲームも全力で遊んでいるヒトです。
 先日誕生日を迎え,ひとつ歳を取りました。
 いいタイミングな気がしますし,ここでボードゲーマーが婚活をしてみた結果wwwwwwwwwwwという話をまとめていきましょう。

 先に書いておきますが,本記事タイトルを読んだ方の中には,「ボードゲームの場に色恋沙汰を持ち込むな」と思われる方もいるでしょう。
 わかる。
 全面的な同意はできないものの,気持ちとしてはわかります。
 ただあくまで私は「ボードゲームの場で婚活をしている」わけではなく,「婚活の場でボードゲームをしている」ので以下の内容には(ここまでの内容にも)ご容赦いただければと思います。



■目次

 ▶そもそもお前誰だ
 ▶試してみた活動
 ▶活動を踏まえての現状報告

■そもそもお前誰だ

 誰なんでしょうね。

 「婚活」とひとくちに言っても,性別や年齢,住んでいる地域が違えば活動方法も変わるでしょう。
 婚活の参考にするならばこんな記事よりももっといい情報がたくさんあるでしょうが,万一参考にする方がいたときのために,前提として自己紹介をしておきましょう。

 はじめまして。きゅんです。
 関東在住の20代後半男性,身長高めで痩せ型。
 イケメンを自称していますしイケメンだと思うのですが,どうもルックスの評価は分かれるようです。でもTwitterで「きゅんさん イケメン」で検索するとたくさんヒットするのできっとイケメンなんでしょう。ぼくはついったーに詳しいから知ってるんだ。

 大学卒業後,編集職について早幾星霜。
 いまだに編集ってなんなのかわかりません。
 
 趣味はボードゲーム,読書,映画。あと盆栽を育てたり,短歌を投稿したり,嫌々ジョギングをしたり嫌々筋トレをしたりしています。
 ボードゲームの所有数は200〜300くらい。ボードゲーム界隈のみなさまからすれば些細な量かもしれませんが,一般的みると「完全に引く」量だと思うので,このあたりをどうできるかが婚活のネックかなと思っています。手放す気はないです。もし俺が死んだら全部のボードゲームの箱に灰をちょっとずつ分散して入れて全ボードゲームを墓に入れてほしい。

 ボードゲーム会への参加は月2〜3回……とはいえ,基本的には友人や知った顔を集めて自宅で遊ぶ,いわゆる「クローズ会」がメインで外に遊びに行くことはほとんどありません。

 希望する相手としては趣味に理解がある,何かしらのオタク的なところがあったほうがいい,きちんと働いている,くらいでしょうか。


 というこれが前提ですね。
 これを踏まえて次にいきましょう。


■試してみた活動

 婚活のため(=女性と出会うため)に何を活用したかといえば,おおむね次の4つです。

  1. 友人からの紹介
  2. 街コン
  3. マッチングアプリ
  4. 結婚相談所

 このうち,「1.友人からの紹介」については参考にしようにも,「紹介してくれる友人がいる/いない」というだけの話になってしまうのでここでは省きます。

2.街コン

 街コン。ご存知ですか街コン。ご存知ですね。
 もともとは街ぐるみの大型合コンイベントのことでしたが,現在「街コン」と呼ばれているものは店舗などのスペースを使って数名〜数十名の男女を集めて行うものが多い印象です。以下,「街コン」という場合は後者の店舗型(?)のイベントを指します。

 街コンとひとくちに言っても,いわゆる合コンの延長のようなイベントからお見合いのように1対1で話をするもの,「読書好き集まれ!」「アニメ・ゲーム好きのオタク街コン」「ボードゲームを使って街コン!」などとなにか趣味をひっかかりとした「趣味コン」と呼ばれるようなものまでさまざまです。
 
 深くは触れないので,気になる方は街コンポータルサイトでも見てください。
 注:私が話すのは昨年以前の話です。現在はCOVID-19の影響で大きく状況が変わっていることと思いますのでご了承ください。
machicon.jp

 私が主に参加していたのは主に「趣味コン」です。
 何かしらのオタク趣味といえるものがある人と会いたいというのが理由ですね。また,自分の中でのネックがボードゲーム周りのことだと思っていたため,手っ取り早くそのあたりに理解のある人と出会えそうだと思い,いわゆるボードゲーム街コンにも何度か参加しました

 ただ現在は街コンに一切参加していません。
 その理由は(COVID-19は別として),大きく2つ。

  1. 参加費が高い
  2. 出会える人数が限られている

 いや街コンの男性参加費高すぎでしょ。
 これについては散々言われているのでいまさら書くことでもない気がしますが,ホント高いですね。
 男性側の相場は1回あたり4000〜9000円くらいでしょうか?
 とくに「オタク街コン」など,男性参加者のほうが明らかに多いものは高くなっている印象です。

 一方の女性側参加費は500〜2000円くらい(印象)。
 まぁ男女ともある程度同数の人数を集めなきゃいけないことを考えたら,その価格差も仕方ないことかと思います。
 でも男女間で人数のバランスが悪いことが参加者にバレているのに強引にボードゲーム街コン開催して,当日「急に女性がn名キャンセルになりまして」と言い張った上野の某ドゲームカフェ,閉店したけどお前のことは忘れないからな。

 閑話休題
 費用の問題も気になるものの,それ以上に問題だったのが出会える人数が限られていることですね。
 戦いは数だよ兄貴!と昔の偉い人も言っていましたが,それ以上に出会いは数だよ兄貴!

 広く異性受けする方々には上の話は当てはまらないかもしれません。自分で言うのも憚られるものの,私は性格が偏屈だし異性の好みも結構偏っているほうだと思います。
 となってくると,4000〜9000円を払って5〜10名と出会ったとしても,そこに条件に合った方がいない場合も多々あります。

 また,その街コンによっては会の途中で連絡先の交換ができるものもありますが,いわゆる「マッチングが成立」した相手とだけ連絡先を交換できる場合もあり,後者の場合,相手から気に入られないと完全に無駄金になります。

 そうなると,ちょっと費用対効果が悪いかな……という感じがして足が遠のきました。

 なお,話のネタづくりも兼ねて「ボードゲーム街コン」だけはいろんな会社が主催しているものに行ってみました。

 いわゆる「休日は朝10時から18時までボードゲームやってます!! 新作? 英語版が発売されたときからずっと待ってました!!」みたいな参加者はほとんどいなく,(前述の方々をヘビーゲーマーとよぶならば)ライトにボードゲームを遊ぶ,あるいは「ボードゲームをしたことがないけどちょっと興味がある」という方が多いようでした。

 なお,ボードゲーム街コンの費用の相場は4000〜6000円くらいだったように記憶しています。
 異性と知り合いつつ遊ぶ場,と考えられなくもないかもしれませんが,2〜3時間超ライトゲームだけをするためにその金額を出すかといえば……というところはありますね。

 そもそも街コンって,その場ではパーソナリティに踏み込んで深く相手を知ることはできなかった(個人の意見です)ので,あまり私には向いていなかったなというのが正直な感想です。
 とりあえず次に繋げるためにその場で適当に話をするというのが苦手な方には向いていなそうです。ボードゲームの話もしないこともままありました。

 街コンで会った人と場を改めて食事に行き,ボードゲームの所有数の話をすると,露骨かどうかはともかくちょっと引かれてるなって思うことが多かったですね。いや当然なんですが。
 だってそんな訳のわからないでかい箱を200も300も持ってるやつは正気だとは思えないでしょ。私が相手なら間違いなく引きます。
 事前に「私はボードゲームをいっっぱい持ってまーーーーす!!」ってアピールしたうえで会えるなら相手の反応も違ってくるかもしれませんけどね。

 そんなわけで,そのためのツールが次です。
 

3.マッチングアプリ

 これ,私は「市民権を得た出会い系」という説明の仕方が気に入っています。
 でもそんな言い方をすると面倒になりそうなのでここではしません。ネットリテラシーがあるので炎上に強いのです。

 それはさておきマッチングアプリ。
 世に数多のアプリがありますが,私は「with」と「pairs」というアプリを使っていました。以下の話は特に限定しない限りその2アプリの話です。

 そもそもマッチングアプリとはなにか,という話から入りましょう。
 マッチングアプリとは恋人探しや結婚相手探しなどに使われるアプリで,使用しているサービスにもよりますが,大手サービスではn万人以上の男女が活動しているとされており,年齢や職業,年収,趣味などの条件から好みの相手を探すことができます。

 毎月一定数の「いいね」が付与され,異性のプロフィールを検索して興味がある相手に「いいね」を送ることでアピールし,相手も自分のことを気に入ればアプリ上でのメッセージのやり取りができるようになります。
 当然,自分のプロフィールを登録することで,自分のことを気に入った相手からアピールを受けることもあります。
 そこで話が進めば実際に会うことができたり……といった流れです。

 登録自体は無料ですが,メッセージのやり取りをするためには有料プランへの登録が必要です。
 おおむね1か月の会費は4000円前後。これを何ヶ月分かまとめて登録すると相応に割引されるようです。

 街コンと比較して何がいいかといえば,

  • 話し始める前に相手のことを知れる
  • 最初から自分のことを知ってもらえている
  • 費用対人数が強い

 というあたりでしょうか。

 相手のプロフィールを読むことで,(相手がきちんとプロフィールを書いていれば)あらかじめどんな人なのかわかったうえで「いいね」を送ることができます。
 また,自分のプロフィールを見てもらえるので,そもそも自分に興味がない人とは話も始まらず,時間を無駄にしなくていいですね。それはそれで悲しいですが。

 また,付与される「いいね」数はプランによって異なりますが,毎日ログインすることでも「いいね」数を付与されるので,4000円前後で,(相手のプロフィールを見たうえで)街コン10回分以上の異性と出会うきっかけをもつことができます。
 やっぱり出会いは数だよ,兄貴

 ちなみにプロフィール以外でも,上記2アプリでは,自分が好きなものや所属しているもののタグをつけることができます(「ボードゲームが好き!」「海外旅行が好き!」「出版業界」など)。今は亡き(亡くはない)mixiのコミュニティのようなイメージが近いでしょうか。
 そのタグで検索することもできるんですが,ボードゲーム系のタグは結構人が増えている印象がありますね。
 流行りを実感できます。

 プロフィールに「ボードゲームが趣味で,たぶん引くほどの数を持っていて遊んでいます」と書いておけば,それを承知のうえで話を進めることができていますし,それでなくても今は「ボードゲーム,ちょっとだけやったことがあります。犯人は踊る?とか……」とか「ボードゲーム,やったことはないんですが興味はあります」という人が少なくないのでとても活動しやすいですね。
 私には合った方法のような気がします。

 そういうとき,最初(ないし数回目)のデートで「じゃあご飯を食べてちょっとボードゲームカフェで遊んでみましょうか」という話になることが多かったのですが,そこでよく使っていたのがコロコロ堂。湯島という場所がら,上野あたりでご飯を食べつつ,ちょっと向かうにはいい場所です。
 何度もお世話になっていたので,店員さんからは「こいつ来るたびに違う女の子連れてきてるな」と思われていたかもしれませんが,来るたびに違う女の子を連れていたので仕方ない。大変お世話になりました。
 そんなコロコロ堂非公認のステマ記事はこちら

 そんなわけで,「ボードゲームに理解のあるパートナー」を探すには向いている方法なのかなと思っています(私見)。
 でもせっかくなので次も見ていってください。

4.結婚相談所

 登録しました。
 独身のときにしかできない経験だし,ここまできたらちょっと試してみたいですよね。

 ただ,いうまでもなく高い。登録する相談所やプランにもよると思うのですが,初期費用で20〜30万円。+月会費,お見合いをするごとに追加で料金が発生する場合もあります。

(6月9日追記:上記金額は私が登録した相談所の目安です。なお,数ヶ月分の会費を入会時に先払いしているため,入会に必要な費用は実質10万円代でしょうか。探せばもっと安いところもあるでしょうし,高いところもあるでしょう。ピンキリってやつですね)

 とはいえ,相手もそれだけを払って登録している方々なので結婚に対して真剣な方が多い印象でした。早期に話をまとめたいなら一時的な費用には目をつぶって,結構相談所への登録が一番手っ取り早いと思います。

 私が登録しているところのシステムでは,「結婚相談所連盟」のアプリを使用して,その連盟に加盟している相談所に登録している異性をマッチングアプリのような感覚で見ることができました。相手のプロフィールなどから惹かれた方にお見合いを申し込み,お見合いが成立すれば実際に会ってみて……という流れで進みます。

 お見合いの場でお互いに気に入れば仮交際というステップ(いわゆる「とりあえずもう何回か会ってみましょう」という状態。並行して他の人にお見合いを申し込んだり,複数人と仮交際を行うことができる。)に進み,その後お互い納得すれば真剣交際(一般にいわれる「交際」の状態。他の人へお見合いを申し込んだり,複数人並行しての真剣交際は行えない)に進み,成婚,となるはずです。

 定期的に結婚相談所の担当者と相談もできるので,交際の進め方に自信がなくても安心。
 ちなみにお見合いをするときは,きちんとスーツを着込んでホテルのラウンジなどでお会いするのでちょっと疲れます。真剣な感じがしていいですけどね。

 これに関しても事前にプロフィールを読んだうえで(読んでもらったうえで)お見合いに進めるので,ある程度は条件を絞っていけるというのは向いていたかなと思います。
 結構な費用がかかっているからか,マッチングアプリよりもきちんとプロフィールを書いている人が多い印象です。

 正直これについては,プロフィールにボードゲームのことを書いてはいたものの,そこまでボードゲーム云々にこだわらず活動していました。
 

■活動を踏まえての現状報告

 というようなことをやったり,やらなかったり,それどころじゃない時期があったり,断続的に活動してきました。

 各活動に対する感想(印象)と結果は以下のような感じです。

街コン
 その場で連絡先交換はするものの,次の約束は気が乗らなかったり1回あって終わりということがほとんど。
 こう書くと何もいいことがなかったように見えますが,まったく趣味の合わない,知らない人と話していても適当な話題でいい感じに盛り上がれるスキルを磨くことはできました。仕事はともかく,プライベートではそういうことをする努力を一切してこなかった人間なので,大変勉強になりました。

マッチングアプリ
 体感として,10人くらいに「いいね」を送ると1人くらいくらいは会話がスタートして,実際に会うのは会話をした人のうち一部。とはいえ会うところまではそこそこいける印象。その先は知らん。
 ここから交際まで発展することもありました。別れましたけどね。

結婚相談所
 費用こそかかるものの,結婚ということをだけを考るなら最良の近道だと思う。相手と会える率で言えばいちばん高い。仮交際までは進みやすい印象。
 真剣交際まで進んだものの,諸事情で解消。
 結局「細かい条件はさておき,とりあえず結婚したい」なら相談所登録しましょうね。


 そんなわけで,いろいろ苦労してはいるものの,「なんか結婚……できるなこれ(確信)」と思ってあぐらをかいているのが現状です。

 ボードゲーム200個の件や休日の時間を結構な割合でボードゲームに費やしているということも,事前に伝えておけば理解してくれる方は少なくない(少なくないだけで引かれる場合もあります)ですし,相手がボードゲームを知っている/したことがあるというのはあまり関係がないかなと思い始めています。
 ちなみに200個の件は,「10年強かかってこうなったもので,毎月趣味に使うのは1万円前後」というのを伝えたらわりと納得してくれています。30歳近い人間の趣味が月額1万円そこそこなら特段高いものではないでしょう(自己弁護)(書籍購入費は生活費で計上)。

 そんなわけで今はあぐらをかきつつ,あまり焦らずパートナーを探しています。
 いい人が見つかるといいですね。
 「急いで結婚する必要はない。結婚は果物と違って,いくら遅くても季節外れになることはない」というようなことを,かのトルストイも言ってますからね。たぶん大丈夫でしょう(あぐら)


 冷静に考えると婚活周りで結構お金使ってますね。
 よければ大昔に書いて放置していたnote有料記事があるので,サポートいただければまた婚活します。
note.com
 サポートがなくても多分婚活します。