吉本興業 | 熱党のブログ

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先日、珍しく吉本興業のことなんかを書いてみたが、その後も問題が大きくなり、選挙よりも先に報道するニュース番組も多い。

 

岡本社長の記者会見が始まるや否や、ネット上でも多くの批判が飛び交っている。

今週一週間は、テレビでもネットでもこの話題で盛り上がりそうである。

稀に見る、大きなエンターテイメントのようである。

 

 

世間では岡本会長への批判も多いが、少し、フォローもしておきたい。

 

吉本興業は世間の誰しもが知る知名度のある会社である。

また、メディア関係者からは近い存在である。

所属タレントは6000名と多い。

しかし、従業員数は865名(HPより)。

はっきり言って、中小企業なのだ。

その社長の記者会見で、大手企業の不祥事と比べるような感覚で判断するのは少し気の毒な感じもする。

また、岡本社長もあのような慣れない場で、弁が立つような方ではないかと思われるので、的確に答えられない答弁などに関しては、もう少し暖かく見ても良いのではないかと思う。

誰しもが、話をしている途中で、「元々、一体何の話だったっけ?」となるような感じだったのではないかと思われる。

中小企業の社長が、慣れない場に出て、必死に話をしようとしている感じはしていたように感じる。

 

 

 

ただ、今回の記者会見にはあまりにも問題が多かった。

 

そもそも、何のための記者会見だったのか?

趣旨が明確でなかった。

これが最大の問題だろう。

会見とはプレゼンである。

趣旨や目的をはっきりさせ『芯』の部分を明確にしないと、プレゼンは失敗する。

 

 

いきなり、減俸を発表したが、なぜ今?

冒頭から、いきなり減俸の発表に違和感を感じた方も多いだろう。

今回の騒動が今後どのようになるか未だに分からない段階でなぜ処分ができるのか。

今回の会見で、宮迫氏と田村亮氏に謝罪し、和解する方向。そして、自らも減俸の処分を受けるので、どうか世間の皆様お許しください。

ということなのだろうか?

これじゃ、中小企業であっても、会社のトップとしての感覚はずれている。

 

 

細かいことだが、岡本社長は会見で、始終自分のことを「ぼく」と言っていたり、所属する芸人や社員の呼び方は「子」である。

社内や小さな場ではこれでも良いと思うが、公的な場でこのような発言は、非常に恥ずかしい。

アットホームな会社の感覚とも捉えられるが、やはりあのような場でこの対応は、中小企業丸出しで恥ずかしいと思ったスタッフも多かったのではないかと思う。

コンプライアンス研修よりも、新人社員のビジネスマナー研修でもお受けになられた方が良いのではないかと思う。

 

 

さらにビジネス的に会社として大恥を晒したのは、会見の終盤で、

藤原寛副社長が「『みんなに聞いてみます』というのは僕らのことを信頼してくれているということもあると思います。本当にお笑いに愛情を持ってというか、みんなに責任を持って、厳しいですけれども本当に愛のある社長だと僕は思っております」とフォローしたり、

社員の中村聡太氏が、「僕個人的には藤原(副社長)よりも岡本(社長)のほうが頼れるところが実は大きかったりします。これは本音です」

などの発言があった。

このような自らの会社が世間に対して、謝罪も含め理解を求める場で、社長をフォローするような発言はNGである。

このようは発言は、内部でのみ許されることであり、外で発言することは会社に泥を塗る行為であることが全く理解できていない。

この場で、岡本社長自ら、ここで私をフォローするな!と叱ればまだよかったのだが何もなかったところを見れば社長自らずれているのだろう。

それが会社の上層部にいるというは、会社として今の時代は大きな問題である。

 

 

そして、弁護士。

今回の騒動の経緯を説明するために弁護士も同席していた。

弁護士がいながら、なぜ、このような会見になったのかと違和感を感じた方も多いと思う。

この弁護士も通常は、社内の問題解決のために有用な方だろう。

しかし、今回のような会見を開くのであれば、せめて会見を一日遅らせてでも、会見に慣れた弁護士を立てて行うべきだろうと思う。

中途半端に事実関係をしかも吉本の立場からしか見て発言できないような弁護士は、このような会見の場にはふさわしくなかったのではないかと思う。

テレビ局が株主であることの説明も、虚偽の疑惑が残るような説明であった。田村亮氏の発言とは大きくずれていた。

この弁護士が今回の会見の方針を決める際に関わっていたとしたら、大きな問題があるのではないかと思われる。

 

 

総合的に見て、岡本社長ができる限り質疑に応じて、謙虚に答えようとしていた姿勢は感じられ、決して軽率な人でないだろう人柄も感じられた。

しかし、恫喝に近いような口調で側近や芸人に対して接しているだろう疑惑は晴れなかった。

その部分を明確に端的に答えられない時点で、実際にあったのだろうと思われる。

その部分をちゃんと認め、謝罪しておけば今回の騒動はこの会見で収束していただろう。

また、相手が「引退」という言葉まで使っていたのであれば、自らの身体に関しても、減俸などではなく、今後の状況に応じては(実際に辞める辞めないは別として)、身を引く覚悟もあることを匂わすことは必要だっただろう。

どこか、会見をすれば騒ぎが収束するのではないかという甘えの部分が感じられた会見であった。

 

 

 

吉本という会社は、多くの所属芸人が様々なところで活躍し、テレビ業界では大きな影響があるのは実態である。

しかし、6000人の芸人を抱えながら1000人以下のスタッフで回しているというのは、どこか今の社会では無理があるだろうと思う。

芸能事務所というは、マネジメントが主な仕事である。

865人が全員マネージャーでも一人何人の芸人をマネジメントしなければならないのか。

もちろん、大半が無名な芸人さんだろうと思うが、末端まで把握してマネジメントしなければ芸能事務所としては失格だろうと思われる。

宮迫氏や田村亮氏レベルの芸人であっても、会社としてマネジメントできていなかったことを、謝罪すべきなのだが、その部分に残念ながら未だに社長ご自身がお気づきになっていないのが致命的である。

 

 

今回の騒動で、詐欺被害にあった方への謝罪も多くあるが、実際、吉本も芸人も犯罪に直接関わっていた訳でもない。

何も知らずに起こったことである。

犯罪被害者も芸人を攻めるつもりもないだろう。

逆に事件の詳細も知らずに、ただ距離のある中で謝っていることに違和感を感じているのではないかと思う。

はっきり言って、そこまで大きな問題であるとは思えない。

「反社勢力」や「犯罪者」とちょっとの接点を見つけて大騒ぎしているだである。

芸能の世界は昔は、ヤクザとのつながりもあった世界である。

そこに今の時代は非常に敏感になっている。

その部分に間接的でも少し触れただけで、大騒ぎしているだけのことだ。

大騒ぎさせて飯を食おうしているフライデーのような、反社会勢力並の低俗なもの土俵に社会全体が乗っかってしまっているように感じる。

また、大騒ぎすれば視聴率が取れると騒いで番組を作っているテレビ局などのメディアによって、さらに物事が大事になっているだけなのではないかと思う。

 

 

中企業のちょっと短気な社長。

それなりに社会から関心をもたれる才能のある宮迫氏などの芸人。

どちらも、この程度のことで、社会から批判され消えさせるほどの事件でもないことも議論されても良いのではないかと思う。