ひねもすのたりにて

阿蘇に過ごす日々は良きかな。
旅の空の下にて過ごす日々もまた良きかな。

57年目の川平湾(石垣島)

2024年03月08日 | 日記(?)
3月1日~3日の2泊3日で沖縄の八重山4島巡りのツアーに奥方と一緒に参加した。
熊本ー沖縄ー石垣図飛行機を乗り継ぎ石垣空港で、他の参加者と一緒になってまずは石垣鍾乳洞へ。
追々分かるのだが、このツアーには、福島・山梨・東京・広島・熊本等々から計25名の参加者があり、
そんな集め方もあるのかと感心したものだ。


那覇空港で昼食。まずは一杯というメニューで生にミミガー、島豆腐、豚の塩焼きを肴

石垣島を始め何処に行ってもハイビスカスやブーゲンビリアが咲き誇り、
ガイドによると年中咲いているとのこと。
この旅行中ほとんど曇りの日が続き、時には雨も降ったせいか、南の島にしては体感はかなり寒かった。

さて、旅程は1日目は石垣島の鍾乳洞のみの観光でホテルに行って夕食。


花は何処でも咲き誇っている

2日目は高速船で西表島に渡り、マングローブのクルーズ、次に西表島の近くにある由布島へ牛舎で海を渡る。


マングローブクルーズ

牛車で約500mの海を渡る

由布島の植物園で見た翡翠葛。実に美しい

次に再び高速船で竹富島に渡って観光し、石垣島に戻って夕食を食べてホテルに帰着。


竹富島で見たデイゴの巨木。赤い花をつける沖縄の県花

3日目は川平湾に行ってグラスボートで珊瑚を見る。
そのあと真珠店や石垣焼きの窯元でショッピング、最後になんとか村で沖縄の民家の造りを見て空港へ。
参加者の自宅が各地に渡っていて、我々熊本組8人の出発時間が最も早く、
ということで、12時に空港で解散する。東京組は3時間程の待ちになるということだった。


川平湾に浮かぶグラスボート

このツアーで行った石垣島の景勝地、川平湾は私の思い出の地である。
大学1年生の冬、鹿児島から台湾に船で行ったときのこと、
沖縄を経由して石垣島で5,6時間の停泊があって、その時川平湾に行ったのだ。
まだ沖縄の返還前のことで、パスポートではなく黄色の入国許可証みたいなものを持参して沖縄に行った気がする。
沖縄では通貨はUSドルで、車は右側通行だった。
その時の船は3,000トンという小型の客船で、今のクルーズとは月とすっぽんである。
鹿児島の錦江湾を出るや否や、東シナ海で揺れに揺れ、台湾の基隆に着くまで全く食事が入らなかった。
まだ夜も明けやらぬ基隆沖に船が停泊し、入国審査が始まるまで待つ間に基隆の街明かりは今でも鮮明に思い出す。

初めての海外旅行の台湾で、3週間程掛けて台北から台中、台南、高雄、台東、花蓮と一周し、
台東近くの鄙びた温泉のバス亭でバスを待つ間に、喧嘩腰で言い合いしている年配の2人の言葉が日本語だったのには吃驚した。
日本の占領時になされた日本語教育が当時はまだ強い影響を残していたのだろう。
20才の若者は台北のある店の店員の女性に淡い恋心を抱き、
彼女に教えてもらった「雨夜花(ウヤホエ)」の歌詞とメロディー一部は今でも口ずさめる。

川平湾の曇り空の中でも美しい海を見て、57年前のまだ何者でもなかった若者の自分を懐かしく思いだした。
あの頃の自分は、今のような人生を想像もしていなかったに違いない。
そう思いながら今回のツアーを終えた。
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幻の声

2024年01月17日 | 最近読んだ本
1995年にオール讀物新人賞でデビューした宇江佐真理さんのその受賞作が
「幻の声」という短編で、その主人公である髪結いの「伊三次」をシリーズにした、
髪結い伊三次捕物余話はその代表作か。
此の捕物余話は事件の解決を話の主とはせず、その事件にまつわる人間模様に話の主体がある。



ふとした偶然で、図書館で彼女の作品を見つけ、試しに読んだのが、
「古手屋喜十為事覚え」という小説で、古手屋(古着屋)のどちらかというさえない主人の喜十が、
隠密同心の捜査に心ならずも巻き込まれて捜査の手伝いをするという話だが、
これもどちらかというと事件の解決に主は置いていない。
その事件に纏わる人々の哀感や喜びを描いている。
隠密同心の身勝手に振り回される喜十と温和しげながら芯の強い女房の遣り取りも微笑ましく、
2作目(このシリーズは2作のみ)の最後にはほのぼのとした読後感となる。



この本を最初に読んだおかげですっかり此の作者の本を読みたくなった。
次に読んだのは、「夜鳴きめし屋」。
あまり商売気のない主人が商う飯屋に集まる人々の哀歓を描いた連作短編集で、



因みに、「髪結い伊三次捕物余話」と「古手屋喜十為事覚え」も連作短編集である。
「髪結い伊三次捕物余話」は15冊を数え、宇佐江真理さんの代表作と言っていいだろう。
現在第一巻の「幻の声」から第5巻の「黒く塗れ」まで完読した。
あとは阿蘇市立図書館の閉架書庫にある物を予約しよう。

宇佐江真理さんは、残念ながら病気を得て2015年11月に他界された。
今後は彼女の新作を読めないかと思うと残念である。
遅ればせながら、愛読者の一人としてご冥福をお祈りします。
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うり坊

2023年11月14日 | 日記(?)
猪のこどもをうり坊と呼ぶのは皆さんご存知だろう。
その話を二つ。

時は11月7日の午前9時30分になんなんとするとき、
国道57号線、阿蘇から大分へ抜ける大動脈の道の駅波野の約1㎞ほど手前を、時速60キロで走行中のこと、
右手からものすごいスピードで何かが走ってきて、フロントに衝突後車の下を抜けて後方へ転がった。
すぐに道路の左側に車を寄せてバックミラーを見るとうり坊が横たわっている。
猪だったかと、車を進めようとすると下の方から異音がする。
車を出て確認すると、エンジンルームの下カバーの前方が外れて走行できない状態になっている。

JAFのサービスで車を搬送してもらい、搬送してくれた方から応急処置で下カバーを仮止めしてもらい、家に帰る。
うり坊の処理は波野の処理専門の人に連絡してもらい、引き取ってもらった。
先日ディーラーに修理見積もりを依頼したら、10万円強の金額。
非常に迷惑なうり坊の突進でした。
JAFサービスの方に聞いたら、うり坊で不幸中の幸いですとのこと。
最近こういう事例が多々ありますが、親猪や鹿の事例もあって、被害の大きな車もあるとのことでした。
猪の走るスピードは半端じゃなく、まず避けるのは不可能です。
2秒でも出発が早いか遅かったら会わなかった事故です。が、事故というのはそういうものでもあります。
山野部を走る道路を運転中はご注意を。

うり坊その2
昨日のこと。
娘の家が隣にあって、我が家の居間から裏庭が見えるのだが、
そこをトコトコと歩く動物がいる。よく見るとうり坊ではないか。
「おい!、○○(孫の名前)!イノシシだよ」と言うと、
孫が「ほんとだ!犬かと思った」と吃驚している。
うり坊は悠然と歩いて右手の方に消えた。
信じられない状況だった。
近くに田圃はあるが、ここはれっきとした住宅地なのだ。
スーパーやドラッグストアーやコンビニも徒歩圏内にあり、周りにはアパートが10棟近くある暮らしに便利な住宅地なのだ。
あり得ない、何でイノシシが、何でこんな町中に。

その後、車で近所をゆっくり回ったが、うり坊の姿は見えなかった。
交番に知らせようとしたが留守だった。
家族に注意喚起して、用心するように言ってうり坊騒動は一旦落着。
今年は東北や北海道で熊による被害が多発しているが、イノシシの出現を見て、
熊の出現による恐怖は人ごとではないと思いやられた。

相次いで起こった2件のうり坊事件を通して、野生動物が身近にいること改めて認識したのです。
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奥方と久々の東京です

2023年10月30日 | 日記(?)
9月29日~10月1日で東京に行ってきました。
阪急交通社ツアー熊本発の2泊3日、ぶらり東京というツアーです。
羽田往復航空券と2泊のホテル代、1日目の浅草寺とスカイツリーの観光後ホテルまで送ってくれるというツアーで、
2,3日目は完全自由というか、勝手にしてくれというか、帰りの羽田までも自分で行きなされというツアー。
宿は千葉の幕張海浜駅に近いアパホテルリゾート幕張だが、朝食なし。
朝食は別料金で1人2,500円という魂消る金額で、どう考えても老夫婦が元を取れる程食べられるはずもない。
ホテル内にあるファミマのサンドイッチとヨーグルトで十分でありました。

奥方には東京に従姉妹がいて、従姉妹夫妻とは一緒に飲んだ仲でもあって、両方の宿六も飲み友であります。
彼らに連絡したところ、同じ宿に泊まってくれて、その夜は近くの居酒屋で日本酒を飲みながら歓談いたしました。
宿には部屋以外に広い風呂があるので、そこで疲れを取って1日目は終了です。

2日目は車で来ていた従姉妹の旦那さんが運転で千葉の小江戸、佐原の観光をする。
途中、香取神宮にお参りして佐原市の伊能忠敬記念館に行く。
まず、川下りで小江戸の雰囲気を満喫して、記念館に入る。
伊能忠敬という人なんとなく知っている歴史上の人だったが、
記念館の資料を見ていくと、その偉業がいかに素晴らしいものだったか思い知らされた。
百姓の家に生まれ、造り酒屋に婿入りの後、50歳になってから天文学を学び、そして日本地図作成に臨んだという、
異才というか、天才というか、凄い人なんだということが分かりました。
帰りには成田山新勝寺に参り、名物鰻でおなかいっぱいになりました。


香取神宮

小江戸佐原の川下り

2日目は私の若い友人(A)夫妻と丸の内にあるフランス料理店で会食する予定になっていたので、
近くまで車で送ってもらう途中初めて東京アクアラインを通ることになった。
5時30分の約束の時間丁度にA夫妻がやってきた。
私は彼らに何度も会っていたが、上さんは10年ぶりくらいの再会で、本当に懐かしそうに嬉しそうに歓談いたしました。
料理もなかなかのものでした。
私たちは東京駅から海浜幕張駅まで45分程掛けて帰りました。


相変わらず美男美女のA夫妻。上さんはうちの三女と言っています。

3日目はやはりファミマの朝食を食べた後、新宿まで電車で出ました。
ルミネよしもとで11:30開演のショーを見るためです。
これには従姉妹夫妻も車で来てくれて、フットボールアワーなどの漫才で笑った後、すぐ傍でもんじゃ焼きの昼食。
その後は帰りの飛行機まで時間があるので、車で増上寺や浜離宮などに連れて行ってもらいました。
車で東京を動いた事がなかったので、新鮮な体験だった。
最後は羽田空港まで送ってもらい、本当にありがたいことでした。多謝!!


東京タワーを背景の増上寺

浜離宮の三百年松のまえで

熊本行きの最終便だったので、家にたどり着いたのは午後9時になんなんとする時間でした。
奥方の従姉妹夫妻のおかげで非常に充実したぶらり東京の旅となりました。
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リチャリーの公演

2023年10月27日 | 日記(?)
先日、熊本市植木文化ホールでペルーの民族楽団、「RIJCHARY」の公演を聴きに行った。
初めて聞く楽団名だったのでどんなものかと半信半疑。
結果、非常に楽しい演奏会となった。

「コンドルは飛んでいる」などの民族音楽の他にも、美空ひばりの「愛燦燦」など日本の曲を3曲程入れ、
テンポの速い曲では客席で皆手拍子に身体を揺らし、舞台では踊りながら演奏するという楽しい時間だった。

それでもケーナや縦笛の音はどこかしら哀愁を帯びて、
16年前に訪れたクスコのカテドラルの広場に憩う人々や、
マチュピチュへの九十九折りの道の補修で汗を流すインディオの男達の姿が瞼に浮かんできた。



全然メジャーではないけれど、しかし心打たれる音楽というのはある。
そう思わせてくれた演奏会だった。
来年は10月13日に、同じ会場で公演をすると、既にアナウンスがあった。
どうですか、ペルーの管楽器の切ない響きを聴いてみたいと思いませんか?
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風の森 露葉風807

2023年09月13日 | 酒と料理と
土曜日のBSで「おとなの嗜呑」という番組がある。
2時間ドラマの帝王、船越英一郎が美味い日本酒を味わうという、飲兵衛の番組である。
これで紹介されたのが、風の森 露葉風807という酒で、船越さん絶賛の生酒。
で、早速取り寄せる。

露葉風というのは酒米の名前で、風の森では「秋津穂」という酒米でも酒を醸している。
秋津穂では657と507が販売されていて、露葉風は807と507が販売されている。
数字の意味は、前2桁が精米度合いで最後の一つが酵母名。
807の場合、精米度80%で7号酵母を使った酒だという意味のようだ。


開栓注意のタグ付き

風の森のこのシリーズは生酒ということもあって、強くはないがシュワシュワとした発泡感がある。
開栓時は非常に気を遣う。
まず冷蔵庫で十分に冷やしておいて、蓋が飛んでもいいように電灯等のある場所を避ける。
また開栓後は冷蔵庫に立てて保管する、等々の処置が望ましい。

まず口が広めの器(ぐい飲みくらいの大きさがいい)に注ぐと、細かい泡が軽やかに立つ。
口にするとフルーティーな中に米の香りがあって、酒が米を原料にしていることを感じさせる。
味は中口、濃淡も中くらいに感じるが、どこかどっしりとした味わいがあって、非常に美味い。

「おとなの嗜呑」の中で、船越さんが「豪胆にして繊細」というちょっと分かりにくい感想を言っていたが、
飲んでみるとそれも宜なるかなという気がする。

さて酒の肴だが、丁度ホームベーカリーで焼き上がったパンがあったので、
4枚切りの大きさに熱々のパンを切って、カルディで買った塗る明太チーズを伸ばす。
焼きたてのパンだが、これをオーブンに入れて3分程火を通す。
塗ったチーズが柔らかくなり、パンもカリッと焼けて、これをつまみにする。
つまみと食事の両方を兼ねた一石二鳥のつまみとなる。
多分だが、カマンベールチーズのフライあたりもいい肴になりそうな酒だ。
いろいろ肴を試せる酒という気がする。
ではもう一杯!
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霜月記ほか

2023年09月01日 | 最近読んだ本
読んだ本の前回で少し触れた砂原浩太郎さんの「霜月記」。
神山藩シリーズの第3作になる。
今回の主人公は、神山藩の町奉行に18歳で就任せざるを得なくなった草壁総次郎と、
かって名奉行と言われたその祖父が関わっていく事件の話。



同じ神山藩シリーズではあるが、主人公の職責はそれぞれ異なり、それぞれの面白さがある。
私としてはやはり初めて接した「高瀬庄左衛門御留書」を一押ししたい。

そのほかには、宮部みゆきの「青瓜不動 三島屋変調百物語九之続」。
三島屋シリーズの最新作で、第5作までは不思議物語の聞き役は「おちか」で、
第6作目からは三島屋の次男坊「富次郎」に替わり今回は第9作になる。



実はこのシリーズは数年前にNHKで主演が波留でドラマ化されて放送されている。
宮部みゆきさんの作品はミステリーからSF風のもの、怪談物など多岐にわたるが、
三島屋シリーズは、得意分野の一つである怪談物に分類されるだろう。
そのドラマを見たせいか、波留の「おちか」が今でも鮮明に残っていて、
主人公が富次郎に替わってからは、場面が脳の中で映像的に結ばない気がして、今ひとつ入り込めない。

最後に、太田 愛さんの「未明の砦」。
巨大自動車産業に仕事する非正規社員、契約社員、季節労働者を取り上げたミステリーで、
社会派ミステリーと言っていいのかな、太田愛さんの弱者に注ぐ温かいまなざしが感じられる作品になっている。
この本を読むと、労働者に関する日本の法律がいかに企業に都合のいいように作られているのか驚くことになるだろう。



政治は常に強者に優しく、弱者に厳しい。
何故なら強者は声高で、弱者の声は小さくて届かないからである。
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作(ざく)

2023年08月27日 | 酒と料理と
日本酒ファンには改めて言うまでもない名酒、
伊勢志摩サミットでも提供された「作(ざく)」。

幾度か飲んだことのある酒だが、今回美味いと感心したのは、
「愛山純米吟醸2023」という銘柄。
米は今人気の愛山で、精米度は55%、al 度数は15度である。


なかなか洒落たボトル

香りはフルーティーというか、少しバニラのような香りがする。
飲み口は甘い感じがするがしつこくはない、あっさりした感じではないものの、終わりはすっきりと消える。
私の最近の好みに非常にマッチした酒と言える。

さて、つまみには何を作るか。
今年菜園に作ろうと、モロヘイヤに挑戦した。
苗作りで2度失敗したが、3度目の正直でやっと定植するだけの大きさに苗が育ち、
心細い程小さかった苗が、今では私の身長を超える大きさに生長している。

モロヘイヤの葉を3,40枚摘んで洗い、まずやはり菜園のオクラを5本程塩ゆでする。
オクラを取り出した後の湯にモロヘイヤの葉を全部入れて、しんなりとなったら取り出して冷水で流す。
湯通ししたモロヘイヤの水気を取った後、まな板の上で包丁で叩く。
細かくなるまで叩くと粘り気が出てくるのでそれをボールに入れておく。

オクラは2~3ミリ厚に切ってモロヘイヤのボールに入れる。
そこにポン酢を適当に入れて混ぜる。味を見ながらポン酢の調整をして出来上がり。
モロヘイヤの香りが微かにして、オクラの粘りも加算され、夏の冷酒の友としては絶品。

作の愛山吟醸が口の中で静かに語りかける。
「美味しいでしょう」って。
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ジャール平原へ ー番外編ー

2023年08月08日 | ラオス2023
今回の旅行でちょっと気になった事どもを書いてみる。

1.「地球の歩き方」
 ベトナム航空機内で知り合ったAさんの話では、ハノイにあるラオエアの事務所が地図にあったが、実際に行ってみると跡形もなかったという話だった。「今年発行の最新版ですよ!」とえらく憤慨していた。「地球の歩き方」というガイドブックにはよくあることで、かってニャチャンのシンツーリスト事務所を歩き方の地図通りに行ったら見当たらず、尋ね尋ねて見つけた記憶がある。最新版でも地図の更新がされなくて、以前のものがそのまま記載されていることはままある。最近ではグーグルマップがあるので、こちらで検索した方が確実である。



2.Please wait 10 minutes 
  シェーンクアンのゲストハウスでバイタクを待っているときと、空港まで送るトクトクを待つとき、宿のオーナーが待っている私の顔を見て、「Please wait 10 minutes」と言う。だが10分待つまでもなく迎えはやってきた。ビエンチャンのホテルで呼んでもらったタクシーを待っているときもフロントマンが「Please wait 10 minutes」と仰る。しかし5分程でタクシーは来た。いつも思うのだが、彼らは何故10分待てと、つまり何故10分なのかと。
 私が思うに、彼らは呼んだ車が5分くらいで来るだろうと分かっているのだが、少し余分に時間を多く言っておいた方が客を失望させないと思っている節がある。



3.クレジットカードの手数料
 宿賃は基本的には現金払いを心がけているが、たまに帰国日が近いときに現金が手元に少なくなったときなどにクレジットカードを使うことがある。今回も最後の宿ではクレジットカードで支払ったが、手数料を3%加算された。宿賃自体が高いものではないので大したことはないが、以前インドネシアに行ったときもそうだったと思い出した。この手数料は国内で使用するときは取られないのに何故?と初めて調べてみた。どうやら、カード会社が利用店へ料金を支払う際に、日本円から現地通貨に換算するための事務処理コストらしい。そういうことかと納得。因みに今回の為替レートは1$=144.7円で、円安を実感する。

4.現地通貨
 ベトナムでは政府通達か何かで、全ての決済はベトナムドンで支払うことになっていて、ドル払いは受け付けなくなっている。少なくとも10年前はドル支払いが結構横行していたように思う。かのAさんも今回はドル払いできなくなりましたねと言っていた。ラオスでも政府から同様の通達が出ているはずだが、そうは上手くいかない。現地通貨のキープが日々(まさに日々)チャット安になる状況では外貨を握っておきたくなるのは仕方ないか。空港のタクシーカウンターでさえ、7$or119,000キープと併記してあるのが現状なのだ。


ラオスの最高紙幣100,000キープ札

その次の50,000キープ札

5.ラオスの物価
 対ドルや対バーツに対するキープ安は顕著なので、ラオスの物価はどうなのか、インフレが激しいのか等々少しだけ感じたことを記してみよう。
まずは今回友としたビアラオの値段は、BigCミニというコンビニの価格で見てみると、ビアラオの大瓶が18,000キープ、ビアラオ缶は10,000キープ、ビアラオ黒の缶とビアラオプレミアムの缶は12,000キープとなっている。レストランで飲む場合、ビアラオの大瓶は20,000~25,000キープ(160~200円)と、ほぼぼったくりはない。カオピヤック(麺料理)は23,000~30,000キープ、コーヒーは25,000キープ前後というところか。宿賃もそんなに高くはないのだが、何分にも円安ドル高は旅行にはかなり不利。その点ラオスの物価が高くなっていないのは助かる。


ビアラオ3種。今回飲まなかったが、ビアラオホワイトなるものもあるとか

6.トランジット
 ハノイのノイバイ空港でビエンチャンから到着した後に、アライバルではなくトランジットの通路(多くの空港で、到着は1階で出発は2階なので、トランジット客はボーディンパスを見せて2階に抜ける)を抜けたのだが、なんと抜けた先にはノイバイ空港から乗る客と一緒のレーンに来るようになっている。そのため、ここのセキュリティで乗客がごった返し状態で並んでいる。バンコクのスワンナプーム空港ではトランジット客は専用の入り口があって混み合うことはあまりない。日本人客は多くが「え~っ」と言っているので同じ感想だったようだ。


ノイバイ空港は非常にきれいである
国内線ターミナルと国際線ターミナルはシャトルバスで結ばれていて、到着ロビーから出た向こうに発着場がある
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ジャール平原へ ービアラオを友にー 8

2023年08月07日 | ラオス2023
7月28日 ビエンチャン-ハノイ、そして福岡

ビエンチャンと旅行最終日となる。
ワッタイ空港20:00ーノイバイ空港(ハノイ)21:20   1:15(29日)ー福岡空港7:30の行程で帰国する
つまり、今日は17時まではビエンチャンでやり過ごさねばならない。
特に12時にホテルをチェックアウトしてからの5時間をいかに過ごすかが問題である。

午前中に片付けたいのは、コーヒー豆の調達。
昨日寄った店まで行く途中、国立文化ホール前の歩道で花を見ながら話しているカップルの会話が日本語だった。
声を掛けると、ハノイで働いていて休暇でラオスに旅行に来たらしい。
ビエンチャンから陸路バンビエンー-ルアンパバーンと北上するようだ。
ナンプーカフェ前の交差点まで一緒に歩き、その後は「元気で」と言って別れた。


National Culture Hall。いつ来ても閉鎖していて中を見せてはくれない。使ってんのかなぁ

コーヒーを買った店の女性は30歳くらいのきれいなお姉さんだったが、ちょっと無愛想。
豆を2袋自分用に購入し、後はパウダーにしたコーヒーを数袋買って、昨日両替したタイバーツ分は使ってしまった。
ホテルに帰る途中のBigCミニで性懲りもなくビアラオ黒の缶とポテチを買って部屋に入る。
11時にシャワーを使い、汗を流して着替える。
さっぱりとして最後のビアラオ(でもないか)をゆっくりと味わってチェックアウトしてフロンとに荷物を預かってもらう。


最後のビアラオ黒缶とポテチ

12時過ぎたのでまずは昼食なのだが、些かの思惑があって、ワットミーサイの境内を抜け隣の筋をメコン川方向に歩く。


ワットミーサイの正門

一昨日見つけておいた「居酒屋どんどん」に入る。
「いらっさいませ~」の声がかかり、入り口近くに席を取る。
メニューを見ると日本の居酒屋メニューと変わらないが、食事メニューもある。
壁の張り紙を見ると、ビール一杯はサービスとある。

「じゃあビアラオと餃子、それに冷や奴ね」メニューの絵を示して注文する。
ご飯類は昼は避けて、ビアラオとつまみで13:30まで位はねばろう。
この店では日本語の会話はあまり期待できないようだ。


居酒屋どんどんの内部

ビアラオ生と冷や奴。冷や奴にかかった大量の小葱と干しエビ

餃子も美味い

一番暑い時間帯に外に出るや、身体を包む熱気でつい近くのお寺に入る。
寺には木陰や建物など日陰には事欠かず、誰一人咎める者もいないので、休憩するには最適なのだ。
ボーッと休んで又外に出る。


ワットなんちゃら

寺を出たところにソフトクリーム屋があって、店を覗くと「HOKKAIDO MILK」というメニューがある。
そのソフトクリームを注文して傍の椅子に座って食べる。
暑いせいか、ソフトクリームが食べる前に溶け出す。慌てて口にした。
若干冷えたところで、空港方向に又歩き始める。


溶け出す北海道ミルク

歩くと暑い。しょうがないと途中のカフェに入り冷えたコーヒーを飲みながらタブレット。
それでも客が増えてくるとさすがにそんなには粘れない。
やっと4時前になったので、居酒屋どんどんに戻る。
今から早い夕食を摂って、空港に早めに行って快適な冷房につかる算段である。

夕食はラオス料理のラープにしようかと思ったが、何度も食べているし別にカレーでもいいかとビーフカレーを注文。
店員がビールは入らないかと訊く。ビール一杯はサービスだからね。
しかしもう最後のビアラオは飲んだので冷えた茶にする。


ビーフカレーは日本のものと遜色なかった

5時少し前に宿に帰り、フロントで空港までのタクシーを頼むとトクトクより20,000キープ高かったが、
外の暑い中でトクトクを捕まえるのが億劫になって、呼んでもらった。
空港には17:30前に着いた。17:30には早々とベトナム航空カウンターが開いて、
バックパックはハノイをスルーして福岡まで行くように手続きをし、
ボーディングパスもハノイまでとハノイー福岡間の2枚発行してもらってイミグレーションを抜ける。

その後は、21:20定時にハノイのノイバイ空港に到着、トランジットで出発ロビーに移動する。
翌日午前1:15発の福岡便までは4時間の待ち時間がある。
少しは腹ごしらえをとブラブラしているとバインミーの店がある。
バインミーが8$(約1,200円)だって!驚愕の値段。町中では50,000ドン(300円)がいいところだ。
仕方ない、なけなしの10$札で今回食べなかったバインミーをイートインで食する。


町中のものが美味いよなあ-

待合室で出発時間を待つ。
そこのボーディングゲートでは、ベトナム航空の名古屋便、ベトジェットの成田便、バンブーエアの成田便が
0:25,0:30,0:30と立て続けに出るのでその時間帯になると大騒ぎだった。
私が吃驚したのは、ベトジェットの乗客で最後にゲートを入ったのが0:20だったのだ。
出発10分前に乗るのお!早く乗っている人の冷たい視線を浴びるのは間違いなし。

その3つの便が出た後は、ベトジェットの2:00の便があるだけなので、
残っているのは概ね1:15発福岡便の乗客だった。
待ち時間4時間を無事過ごして6割くらいの搭乗率の福岡便に乗り込んだ。
今まではなかったと思うが、ベトナム航空の深夜便で初めて飲み物サービスがあった。
再び白ワインを飲んで(ただと思うと卑しいよなぁ)、酔いに任せて眠りにつき、朝食も断り寝て過ごす。

福岡には7:20に着陸。荷物を受け取り国内線シャトルバスに飛び乗る。
8:03の地下鉄に間に合い、博多駅バスターミナルには8:15着。熊本行き高速バス8:30に乗って帰る。
最後になるかも知れない海外一人旅はかくて終了。
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