東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

2020年日本ジュニア数学オリンピック予選の問題(2)

2020-04-03 14:03:55 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、2020年日本ジュニア数学オリンピック予選の問題です。

問題は、
「a、bを正の整数とする。a以上b以下の整数をすべて足すと2020であるような(a,b)の組のうち、aが最も小さいものを求めよ。」
です。

早速、取り掛かりましょう。

a以上b以下の整数の和をSとすると、
S=a+(a+1)+・・・+(b-1)+b   
で、この足す順番を逆にすると、
S=b+(b-1)+・・・+(a-1)+a   
になります。

そこで、これらの2つの式の辺々を足し合わせると、(左辺)=2Sになります。

一方、右辺は、その第1項目、第2項目、・・・の和はいずれもa+bで、それらの項数はb-a+1(個)なので、

になり、したがって、

が成り立ちます。

このとき、S=2020から、aとbの組は、

を満たすことになります。

ここで、a+bとb-a+1の大小を調べると、
a+b-(b-a+1)=2a-1>0
から、
a+b>b-a+1
で、したがって、(★)を満たすa+bとb-a+1の組[a+b,b-a+1]は、
[4040,1]、[2020,2]、[1010,4]、
[808,5]、[505,8]、[404,10]、
[202,20]、[101,40]
で、これから、(★)を満たすa+bとb-aの組〈a+b,b-a〉は、
〈4040,0〉、〈2020,1〉、〈1010,3〉、
〈808,4〉、〈505,7〉、〈404,9〉、
〈202,19〉、〈101,39〉
になります。

また、aとbが整数のとき、a+bとb-aの偶奇は一致するので、上記の組〈a+b,b-a〉のうち、aとbがともに整数になるものは、
〈4040,0〉、〈808,4〉、〈505,7〉、〈101,39〉
になります。

このとき、a+b-(b-a)=2aから、aが最小になるのは、〈X,Y〉でX-Yが最小になるときで、それは、〈101,39〉の場合です。

以上から、

で、 (31.70) が答えです。


簡単な問題です。

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