東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

中学生でも手が届く京大入試問題(37)

2018-10-16 11:33:12 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

今回は、平成10年度京大入試問題(前期、文系)です。

問題は、
「直角三角形に半径 r の円が内接していて、三角形の3辺の長さの和と円の直径との和が2となっている。このとき以下の問いに答えよ。
(1) この三角形の斜辺の長さを r で表せ。
(2) r の値が問題の条件を満たしながら変化するとき、この三角形の面積の最大値を求めよ。」
です。

早速、取り掛かりましょう。

図1のように、BC=a、CA=b、AB=c、内接円の辺BC、CA、ABとの接点をそれぞれD、E、Fとしましょう。


▲図1.BC=a、CA=b、AB=c、接点をD、E、F としました

このとき、
AB=BF+AF=c
BF=BD=a-r
AF=AE=b-r
から
c=a-r+b-r=a+b-2r  [1]
が成り立ちます。

また与えられた条件は、
a+b+c+2r=2        [2]
です。

ここで[1]と[2]の辺々を足して整理すると、
c+a+b+c+2r=a+b-2r+2
2c=2-4r
c=1-2r
になり、これが(1)の答えです。

続いて(2)です。

[1]と[2]の辺々を引いて整理すると、
c-a-b-c-2r=a+b-2r-2
2a+2b=2 
a+b=1              [3]
になります。 

一方、図2のように、[3]の条件のもと△ABCの面積が最大になるのは、
a=b                [4]
の場合で、[3]と[4]から

になります。


▲図2.a=b=1/2のとき△ABCの面積は最大になります

このとき、△ABCは直角二等辺三角形なので、

で、[1]、[3]、[6]から

になります。

ここで r >0で、さらに[5]、[6]、[7]は[2]を満たすので、[7]は与えられた条件を満たします。

したがって、△ABCの最大値は、

で、これが答えです。


簡単な問題です。

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