小浜逸郎・ことばの闘い

評論家をやっています。ジャンルは、思想・哲学・文学などが主ですが、時に応じて政治・社会・教育・音楽などを論じます。

お知らせ

2019年06月14日 15時21分00秒 | お知らせ



★思想塾・日曜会からのお知らせ

病む心・病む社会
――滝川一廣・小浜逸郎 公開対談――

●11月2日(土) 13:30開場 14:00開演~16:30終了
●JR大井町駅隣、きゅりあん5F第2講習室
●アクセス:http://www.shinagawa-culture.or.jp/…/page0…/hpg000000268.htm
●参加費2000円
●要予約(詳細は後日お知らせします)

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【対談趣旨】
現代日本は、さまざまな不安定と予測不可能性に満ちています。
政治の屋台骨が揺らぎ、経済はいまだにデフレを脱却できていません。
若者は低賃金と臨時雇用ときつい労働にあえぎ、将来の見通しが立たず、結婚もままならないありさまです。
高齢者は年金の削減や医療・介護の負担を抱え、老後の不安はいや増すばかりです。
現役世代は、分厚い高齢世代の生活を背負わなくてはならず、教育にも多額の費用が必要とされ、厳しい生活維持に追われています。
貧困家庭のみならず、中流家庭でも、しばしば「虐待」やDVと呼ばれる現象が起きています。また、いわゆる「引きこもり」による殺人事件や、それを恐れて息子を殺害する事件などが世間を騒がせ、8050問題などという言葉も生まれました。
いま日本人は、戦後最大の危機に直面しているのだと思います。
それは、ひとりひとりの「こころ」の問題としても現れ、同時に「社会」全体の解決困難な課題としても現れています。

こうした現実を踏まえ、思想塾・日曜会では、子どもや青少年の精神発達に詳しい精神科医・滝川一廣氏をお迎えし、結婚や家族問題を専門としてきた評論家・小浜逸郎と対談をしていただきます。
この対談では、日本人の病むこころから、それを生み出している社会病理に至るまで、広い視野のもとにその背景を探り、適切な処方箋を見出していきたいと思います。

たとえば、いわゆる「虐待」事件が報道されると、マスメディアはこぞってその関係者をたたき、そのたびに児童相談所の相談件数はうなぎ上りに増えてきました。
しかし、「虐待」とは何か。じつはその定義すらはっきりしていません。
ところが、「虐待」という連絡が入ると、児童相談所では、実相を詳しく調査するゆとりもないままに、とにかく親と子の隔離という、本来の業務ではない対処に追われています。行政もこれを問題視してはいますが、有効な対策を打てているとは思えません。
こうしたところに、わたしたちは、いまの日本社会の他の現象にも共通する、性急な対応と思考停止の状況を見ないでしょうか。

多くの芳しくない社会現象はなぜ起きるのか。わたしたちは、何よりも、その背景と歴史をしっかりつかむ必要があります。この対談によって、少しでもその糸口にたどり着くことを期待したいと思います。
                               思想塾・日曜会 対談企画委員会


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