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新型コロナで重症化する人とは

2021-01-18 10:34:08 | 健康・医療
新型コロナは緊急事態宣言が発出されても、あまり収束に向かっているとは言えないような新規感染者を出しています。

私も毎日3時ごろ発表になる東京都の新規感染者数を気にしていますが、本来は死に至る可能性のある重症者数に注目すべきなのかもしれません。

重症化する要因として、高齢であること、基礎疾患を持っていること、免疫機能が衰えているなどが挙げられていますが、遺伝的な要因があるのではないかという記事が現代ビジネスに掲載されています。

このうち高齢者については、高齢になると他の基礎疾患をもっている人が増えるため、重症化するリスクが上がるのであって、高齢者が必ずしも重症化しやすいというわけではないと思っています。

この記事では遺伝子の中のHLA(ヒト白血球抗原)に注目しています。HLAは白血球の血液型として発見されましたが、免疫について非常に重要な役割を持っていることが分かっています。

結論を先に出しますと、このHLAという遺伝子と重症化に関する大型の研究プロジェクトが立ち上がっていますが、まだ結論は出ていないようです。

HLAはウイルスや細菌などの異物の断片を認識して、免疫細胞に攻撃するように指令を出すとされています。これだけではなく「自分の細胞だから攻撃してはならい」というメッセージも伝えています。

免疫は一つひとつの細胞について、これは味方、あれは敵という具合に答え合わせをするシステムの要となっています。ひとりが持っているHLAはわずか十数種類ほどですが、全人類では数万種類ほどあると考えられています。

新型コロナの感染や重症化に遺伝子が関与している可能性は、古典的な手法ですが双生児を用いた実験でも確かめられています。

一卵性双生児(遺伝子はほぼ100%同じ)と二卵性双生児(50%程度一致)を比較すると、一方が感染した時にもう一人が感染する確率は一卵性双生児がはるかに高いという結果が出ています。

HLAに関してはやや否定的な結果も出ています。アメリカの先住民は新型コロナウイルスをはじめ、インフルエンザ、HIVなどのコロナウイルスと強く結合するHLAを多く持っていることが分かっています。

ところがアメリカの先住民の新型コロナへの感染率や致死率は全米平均よりも高いという結果が出ています。この辺りが免疫系の難しいところかもしれませんが、HLA遺伝子と重症化の関連性の研究は進んでいるようです。

この辺りは興味深いところではありますが、何か出たとしても私のような一般人には何の対処もできません。自分のHLA遺伝子を解析することはありませんので、重症化するのかリスクは低いのかも確かめようのないところと言えそうです。


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