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ガンを栄養不足に食事治療

2019-08-21 10:12:23 | 健康・医療
毎日の食事が、ガン治療の助けになる可能性があるといわれていますが、また新たな証拠を追加する研究結果が発表されました。

食事はすでに、糖尿病や高血圧などの病気を管理する上で極めて重要な要素の一つとされています。

アメリカヂューク大学の研究グループは、赤みの肉や卵などに含まれるアミノ酸の摂取を制限することで、マウスのガン治療効果が著しく向上し、腫瘍の増殖が減速することを明らかにしました。

研究グループは、薬単独では効かないが、その薬剤を食事と組み合わせると効果が出たり、あまり効かなかった放射線治療を食事と組み合わせると効果が出るなどの状況が数多く存在することを今回の研究は示しているとしています。

今回の研究では、アミノ酸の一種のメチオニンの摂取制限に焦点を当てています。メチオニンはガン細胞の増殖を助ける「一炭素代謝」と呼ばれるプロセスで重要な役割を果たしています。この代謝は初めて聞いた言葉で、どういうものかよく分かりませんが、ガン増殖に必須な代謝経路のようです。

老化防止や体重減少とメチオニン制限との関連性はすでに指摘されていますが、メチオニン制限がガン細胞にとって重要な意味を持つことは、ガン治療を向上させる有望な方法のひとつとなる可能性があることを示唆していました。

研究チームは、メチオニン制限が代謝に望ましい効果をもたらすことを確認するために、健康なマウスを用いた実験を最初に実施した後、大腸ガンや軟部組織の肉腫を抱えたマウスを用いた実験に移行しました。

実験の結果、単独では大腸ガンに全く効果がなかった低用量の化学療法が、メチオニン制限と組み合わせると「腫瘍増殖の著しい阻害」につながることが明らかになりました。同様に軟部肉腫のケースで放射線治療をメチオニン制限と組み合わせると、腫瘍の増殖が抑制されました。

これは非常に基本的なレベルで、ガン細胞を特定の栄養素の欠乏状態に陥らせるためと説明しています。

研究チームは今回の研究の拡張として、健康な被験者6人にメチオニン制限食を摂取させる実験を実施しました。その結果ヒトの代謝への作用が、マウスで確認される作用と類似するとみられることを発見しました。

これは食事が人体の特定の腫瘍に対して同様の効果を持つ可能性があることを示唆しています。

今回の研究は臨床試験ではなくあくまで健康な人ですので、本当にガンに効果があるかわかりませんし、メチオニン制限食というのは作るのが難しそうな気もしますが、薬ではなく食事で治療するというのは興味深い感じがします。


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