さっそく観てきました、映画「Fukushima 50」。

まずは率直にとても素晴らしい作品でした。

 

 

そもそも公開初日に観るつもりでいましたが、一斉休校の折、どうしようかと迷いつつ、結局チビを連れて二人で観てきました。

迫力ある爆発シーンもあったり映画全般に溢れる緊張感が強烈だったためか、チビは大した感想も口にしませんでした。

でも、チビがまだ2歳の頃、日本にこれほど重大な事故が起きていたということを認識してもらうだけでも十分かと。

 

映画公開直前に原作の筆者・門田隆将さんがこんなことを語っていました。

「私たちは福島の人々のため、復興のためにしてあげられることを考えがちだが、実は私たちは福島の人たちに助けてもらったのだ。感謝しなければならないのはむしろ私たちだ」と。

その真意が本作で描かれているのです。

 

あの原発事故の対応で世間から猛烈な非難を浴びた東京電力でしたが、しかしあの事故現場で決死隊を編成しまさに命懸けの作業を続けたのも東電の社員だったわけです。

暴走する原発を制御するために託された彼らの精神と肉体がどれだけ過酷であったか、そして彼らの努力が無ければ東日本のほぼ全国土は死の土地と化していただろうという決して見逃すことのできない事実。

本当に彼らには感謝しかありません。

 

自分がもしあの場にいたら、果たして決死隊のメンバーに手をあげることができたのだろうか…。

自分自身が死んでしまうことよりも、それによってわが子が受けるであろう大きな影響。

言うまでもなくそれを思えば命を捨てる覚悟は容易ではありません。

当然彼らにも家族がいて私たちと変わらない日常生活があったわけで…。

 

でも、それでも自ら進んで原発の暴走を止めようとした彼らの思い。

それは、たとえ自分が死んでも愛する家族を守ること、生まれ育った故郷を守ること、そしてこの国を守ることだったと思うのです。

本当にいい映画でした。

 

そうだな、やはり私も手を上げるひとりでありたい。