ね~、おじいちゃん、わたし苦手なんだあ。 食べてくれる?
お~。いいともいいとも。でもぱみゅ子はえらいなあ。残さない気持ちがあって。
えらいの?
そうじゃ。これは自分で作るようになったら分かるんだけど、出した料理を全部食べてくれる。これは本当に嬉しいことなんじゃなあ。
うん。
まー、今回はおやつだから、料理はしてないがのう。
だされたものは全部食べるのがもちろん理想じゃが、人には好き嫌いとか、おなかの具合とか、気持ちの問題とか、いろ~んなことがあって、それができない時がある。
そうだね~。
もちろん、おなかが痛いとか、いろいろな理由があるから、無理はしちゃいかん。だけど逆にいうと、ちゃんと食べられないということは何かあるかなって考えるきっかけにもなる。それほどちゃんと食べる問題は大事なんじゃ。
うん。
そして食べられない理由の中で、苦手だから、というのは克服したい種類の理由じゃな。
わたし、苦手なんだ。メロン。
お父さんに似たんじゃなあ。お父さんはな、メロンとすいかが嫌いという、もしかしたらおじいちゃんの子供じゃないのかもしれぬ大変な味覚の持ち主じゃった。
スイカもそんなには好きじゃないけど。おじいちゃんはスイカ大好きだよね~。
スイカもメロンも大好きじゃな。メロンは高くてなかなか食べられないけど、スイカは夏には毎日食べたいぐらいじゃ。
おなか、たぽたぽになっちゃうよ。
そうじゃ、ぱみゅ子。
なあにおじいちゃん。
いいことを考えたんじゃ。
どんなこと?
ぱみゅ子、お母さんにな、わたしメロンがだ~い好きって言っておいで。
どうして?
だって、ぱみゅ子が食べなければ、おじいちゃんが代わりに食べることができるじゃろう?
そうすると、一回のおやつでメロンは2倍。うひひひひひ~~~。
やだよ~。
どうしてじゃ?おじいちゃんのメロンが掛かっているというのに。
だって~。
だってなんじゃ。
お母さんにウソついたら、サンタさん来なくなっちゃう。
大丈夫じゃ。少しぐらい。問題ないない。
だめだよ~。少しもいっぱいもだめはだめ。
大丈夫なんじゃ。わしのメロンじゃ。
だめっ。
ぱみゅ子っ。言うこと聞きなさいっっっっ。
あ~~~~ん。やだ~~~~。ウソだもん。ウソはだめだもん~。
え~~~~~ん。おじいちゃんが悪いんだあああ~~~~。
おじいちゃんなんか、だいっきらい~~。
あ、あら、ぱみゅ子。そんなに泣くほどのことじゃないんじゃ。おい、ぱみゅ子。おじいちゃんが悪かった。お~い、ぱみゅ子~~~、どこ行ったんじゃあ~~~。あ、あの、お嫁さんになってくれるって言ってたのはどうなるのかのう?
あら、ほれ、ひれ、ほれ。