沖縄を考える

ブログを使用しての種々の論考

詩の終わり 菅政権の没落とpost truthの終焉

2020年11月19日 09時41分59秒 | 政治論

 菅内閣総理大臣の行く末が安倍前首相同様のものだとすると、安倍が、コロナ禍に対する極めて危機管理能力に欠けた愚策の連発で墓穴を掘った事例からして、この今の日本学術会議新会員任命拒否案件は、就任初っ端に墜落した「説明したくても説明できない」無理筋の私家政治行為で、これをきっかけに主に対コロナ禍の無策を積み上げて失速、瓦解ということになるのか、いずれにしろ、並べ立てた「自助」「共助」「公助」が専ら「公助」が全く機能せず、「自助」段階で国民疲弊、自滅、崩壊というあり得ない亡国的玉砕に破裂する話となり行くらしい。

 未だに56%の支持率(朝日新聞11月調査結果)を献上する日本国民の愚かしい在り様から、上記シナリオは事実上折り込み済みの話で、最早待ったなしの自決的覚悟が要求される事態だ。トランプは何故拒否されたか、この現行米国有権者の意思はどこにあるのか、コロナ禍に対するトランプの乱暴な精神論(玉砕的楽天主義)、その政権に明らかなpost truth的非科学的不見識な性格、人種差別的在り様、その他見るから低劣な政治姿勢に嫌気がさし、自律的自己救済ののろしを上げた結果だ。ある意味、菅のいう「自助」は、自分を救いたければ、お前さん方を助ける気もない私を否定しろという意味にもなる。奴がそう考えるわけもないが、意味はそういうことになる。

 さて、その第一の問題である日本学術会議新会員任命拒否案件は、確かに滝川幸辰事件や天皇機関説事件に相似た傾向を示唆しているものだが、本来、野放しの学問の自由からこそ国家国民に必要な生存生活の有効で有意な資材を提供する結果が期待できるわけで、そこに、本来取捨選択の客観的資格の要件を満たさないはずの一介の政治家風情がその恣意的私家政治的力学的影響を加えれば、国家国民が享受しうるべき学術的恩恵を確実に損ねることが予見され、到底国家国民の諒とするような性格のものでないことは明らかであろう。

 従って、独立的資格を付与されている、一般公務員の例外的存在である日本学術会議が選任しようとする新会員につき時の権力が何らかの介入をすることは、全く許容できない重大な侵害行為と考えるべきところだ。つまり、菅らのいう「総合的俯瞰的」見地というのは当然に独立機関(学術会議)が有する資格的見地そのものにほかならず、たかだか一介の政治家風情が客観的に無資格なはずの身分でありながら、したり顔に物申すような筋立てにはなっていないのだ。だから、彼らのごたごたしどろもどろに言い訳するその見苦しい茶番劇は、折からコロナ禍の切迫した情勢に全く逆行する無駄話であり、即刻国民がノーを突きつけ決着させるべき話に他ならない。

 ところが愚かしい国民の選択の自由(実際は知的不自由)は時に愚かしく過ちを犯し、先の大戦のような結果へなだれ込むが必定で、「憂国」は極まって国民の一人であるおのれの無力無策不甲斐なさに我知らず地団駄踏むという、情けない話になってきている。

 11月18日現在沖縄県発表コロナの状況

 入院中150人(重症者14人、中等症56人)、入院療養等調整中41人、宿泊施設療養中84人、自宅療養中56人、療養中患者計331人、死亡退院67人、累積感染者数3833人

 県警戒レベル3(感染流行期)

 直近一週間の人口10万人当たりの感染者数 16.0人(全国3位)但し累計感染者数は260.8人で全国一

 入院患者のベッド使用率35.7%(全国一) 25%を超えるとステージ3と判定される。

 現在国が行っているGoToキャンペーンが齎したというしかない全国の第三波感染状況は、日医会長が今頃になって指摘している通り現行自公政権の持つ危機管理の無能ぶりが明白であり、その発する国策めいた言動の無責任極まりない性格(先ずはGoToが第三波感染の引き金になった事実を認めず、自粛要請に当たらないという恐るべき玉砕宣言を発し、おのれらの悪策、愚策が国民に加える危難を全く顧みないのがこの政権だ)に国民はさっさと気づいて、選挙と言わずに今すぐ弾劾デモを全国挙げて展開すべき事態だといえる。

 しかし国民はそうはしない。ネトウヨ若年層の軽薄さ、国民活動の中枢を担う年齢層の政治的愚かしさ、更には無力な中高年齢層と、ほぼ過半を占める相変わらずの無定見ぶりが今後ともこの国の愚劣な現代的保守停滞主義で引き続き流れていくのは目に見えている。トホホ。(つづく)

 

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。