引き続き、この本に関する話です。
まず初めは、
「永遠の魂が存在すること」
そう考える古代ギリシャ人、
ソクラテス、プラトンの根拠をまとめています。
ごく簡単にいうと、
数字（3とか4）は目に見えないけれど、完璧な事実として厳然として永遠にある。
同じように完璧な正義、完璧な美なんかは現実的には存在しないけど、
人間はそれを感得することができる。
高校の倫理社会で習った、いわゆる
イデア論、洞窟の比喩
ですね。
その先、こういう風に続くんだそうです。
「人間にそれが出来るのは、肉体の他に、完璧で永遠に存在する魂がある。」
からである。
死とは、肉体からの魂の解放である。
そんな感じです。
で、これを体系的にまとめて書き残したのはプラトンですけど、
その元となる考えは、実践者たるソクラテスのものだそうです。
「悪法も法なり」
として、刑死を受入れたソクラテスの心境が分かった気がしました。
ですけど、この著者は、
「永遠で完璧なものを感得出来ることが、永遠の魂の存在を直ちに証明するものではない。」
と、ほとんど一蹴です。
でも、僕もそう思います。
前回も話しましたが、
当時の人々が不思議に思ったのは、分かりますが、
コンピュータ上て、AI将棋ソフトが動いており、過去の棋譜を学習して人間より強くなりつつある現代では、
「程度の差はあるにせよ、基本的には、人間もそれをやっているんではなかろうか？」
つまり、
「完璧ではないにしても、常に完璧を求め進化し続けている。」
そういう存在なんだろうと、考えてしまいますよね。
参考「「自分を超える法」ピーター・セージ著 を読んでみました」
だから、僕の死後、僕の魂が天国（草葉の陰？）みたいなところから、この世の成り行きを眺めながら、
「ほら、やっぱ僕の予言の通りになった！」
とか思うことは、おそらく出来ないのでしょう。
そういう意味では、人間死んだらおしまいで、
存在そのものが消えてなくなってしまうのだと思っています。
そういう意味では、死を超えて生きて行くのは、無理だろうと僕は思っています。
ですが、現在を生きる立場から、故人を眺めるならば、景色は全然違います。
この世には、現在ある世界を作り上げるのに多大な貢献をした偉人がたくさんいます。
そして、我々はそのことに感謝と尊敬を感じていますし、
かつて、この人たちが生きていたことを我々は知っています。
この人々は、確実に人々の心の中に生きていると思うのです。
つまり、生前の行い次第で、そういう形でなら、
人は永遠に生き延びることが、可能であると僕は考えています。
さらに続きます。
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