2018年10月05日 07:15
佃煮の味
新米の季節ですね。
ふっくらと炊きあがった白いご飯は、おかずなんていう概念を軽く笑い飛ばすほどに美味しくて、その美味しさを味わおうと思ったら、仰々しいおかずを並べるよりもヒト垂らしの醤油の方がより効果的ですし、よく漬かった糠漬けや味噌漬け、それにしっかりした味付の佃煮なんかがあれば最高です。
いわゆるご飯の友というヤツですが、漬物にしても佃煮にしても、またふりかけや塩からなんかもそうですけど、ご飯を美味しく食べるのに本当に適した食べ物だと思います。
なかでも我が家では佃煮と漬物が大好きでした。
とくに佃煮はこどものころから食卓に並んでいて、あまり色よくの無い日でも佃煮の凝縮されたような醤油の香りがあれば、なんとか一膳平らげる事が出来たのを思い出します。。
そんな佃煮のなかでも、我があひる家で定番中の定番だったのが、新橋玉木屋さんの細切り昆布です。
よくスーパーで見かけるような有名メーカーの大量生産品と比べれば多少お値段は張りますが、品質は間違いなくお値段以上にお徳感があると思います。
封を切ったとたんに漂うただならぬ香り、それはじっくりと煮込んだ醤油だの粗目だのその他もろもろの凝縮された芳香です。
もはやこの香りだけでもご飯一膳は行けそうですけど、箸で一つまみ、白いご飯の上にのせてから、グイッとかっ込んでみれば、舌の上に江戸の町が広がって行くような絶妙な旨味が味覚中枢をつき抜けて行きます。
甘味が強すぎる事もなく、巧妙なまでに濃厚な醤油の旨味が全体を支配していますが、ショッパすぎることもありません。
そこまで煮詰めているにも関わらず、細切りの昆布はけしてぐずぐずに煮崩れることなくしっかりした歯ごたえが残っています。
日暮里の中野屋さん、佃島の老舗の数々、いろんなお店の細切り昆布を試して見ましたけど、やっぱり新橋玉木屋さんのものが、一番家禽の舌には合うようです。
ちなみに、今だけのキャンペーンなのかずっとやっているのかは不明ですけど、いま楽天のショップで新橋玉木屋の佃煮を購入すると、おまけとしてアミの佃煮がつくようです。
このアミ、実は我が家にもあるのですが、これがまた実に美味い！
味付の方向性は細切り昆布同様のもので、好き嫌いの分かれるアミ独特の香りもほとんどしないように仕上げられています。
耳かきヒトさじ程度の量を舌の上にのせるだけで、日本酒が際限なく飲めてしまうこと請け合いです。
新橋玉木屋楽天市場店
