くしゃみの回数とそれぞれの意味とは?くしゃみ2回は噂されている?

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2回連続でくしゃみが出ると「誰かがどこかで噂をしている」などといいますよね。

くしゃみの回数にはそれぞれなにか意味があるのでしょうか?

わかりやすく解説します。

 

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目次

「くしゃみ」とは?

くしゃみの詳細なメカニズムは明らかになっていませんが、小さなゴミなどの異物が鼻の神経を刺激し、刺激した異物を体の外に出そうとしたり、冷たい空気が鼻の神経を刺激してくしゃみが出ます。

また、太陽など明るいものを見ることで神経が刺激されて、くしゃみが出ることもあり、これを「光くしゃみ反射」といいます。4人に1人の割合でこの現象が起こるそうですが、詳しいメカニズムなどはわかっていないそうです。

 

くしゃみの語源とは?

くしゃみの語源は「嚔(くさめ)」です。

由来は「糞食らえ(くそくらえ)」という意味の「糞食め(くそはめ)」が縮まったものという説が有力です。

昔の日本では、くしゃみをすると鼻から魂が抜け、早死にをすると信じられており、それを避けるために「くさめ」という呪文を唱えていたといわれています。

 

 

吉田兼好の徒然草に次のような一節があります。

『或人、清水へまゐりけるに、老いたる尼の行きつれたりけるが、道すがら「くさめくさめ」と言ひもて行きければ、「尼御前、何事をかくはのたまふぞ」と問ひけれども、答へもせず、なほ言ひやまざりけるを、度々問はれて、うち腹たちて、「やや、鼻ひたる時、かくまじなはねば死ぬるなりと申せば、養ひ君の、比叡山に児にておはしますが、ただ今もや鼻ひ給はんと思へば、かく申すぞかし」と言ひけり。』

 

現代語訳すると

『ある人が清水寺にお参りしたところ、年老いた尼と道すがら一緒になったが、「くさめくさめ」と言いながら歩いているので「尼御前、なぜそのようにおっしゃっているのですか」と質問したが、答えもせず、言い続けるので何度も質問したところ、尼は腹を立てて「くしゃみをした時、このように呪文を唱えないと死ぬというので、乳母として私がお育てした稚児が比叡山にいらっしゃるのだが、今もしかしたらくしゃみをなさっているかもと思い、このように呪文を唱えているのですよ」と言った。』

 

となるのですが、徒然草は鎌倉時代末期の1330年8月から1331年9月頃にまとめられたとされているので、この当時「くさめ」が呪文として唱えられていたことがわかりますよね。

その後、「くさめ」という呪文が次第に「くしゃみ」に変化し、いつの間にか「くしゃみ」という生理現象そのものの名前になっていったようです。

 

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くしゃみの回数とそれぞれの意味とは?

くしゃみをすると「どこかで誰かが噂をしているから」などと言いますよね。

これは、くしゃみをすると鼻から魂が抜けていく、早死にをすると信じられていたころ、自分でコントロールできないくしゃみは悪霊の仕業(しわざ)だと考えられており、それがいつしか「誰かの呪い」へ変化し、更に「誰かが噂をしている」へ変化したのではないかといわれています。

 

くしゃみの回数にどんな意味があるのか、回数に関連することわざがいくつかありますのでご紹介します。

 

一そしり 二笑い 三惚れ 四風邪(いちそしり にわらい さんほれ しかぜ)

くしゃみが1回出た時は、誰かに悪口を言われている

くしゃみが2回出た時は、誰かに笑われている

くしゃみが3回出た時は、誰かに惚れられている

くしゃみが4回出た時は、風邪を引く前触れ

 

 

一に褒められ 二に憎まれ 三に惚れられ 四に風邪をひく(いちにほめられ にににくまれ さんにほれられ よんにかぜをひく)

くしゃみが1回出た時は、誰かに褒められている

くしゃみが2回出た時は、誰かに憎まれている

くしゃみが3回出た時は、誰かに惚れられている

くしゃみが4回出た時は、風邪を引く前触れ

 

 

一に褒められ 二に振られ 三に惚れられ 四に風邪(いちにほめられ ににふられ さんにほれられ よんにかぜ)

くしゃみが1回出た時は、誰かに褒められている

くしゃみが2回出た時は、誰かに振られる

くしゃみが3回出た時は、誰かに惚れられている

くしゃみが4回出た時は、風邪を引く前触れ

 

 

ことわざを見てみると、くしゃみが1回または2回の場合は、「褒められている」「悪口を言われている」「笑われている」など、誰かが噂をしている場合であることが多いですね。

そして、3回の「誰かに惚れられている」と、4回の「風邪を引く前触れ」という部分は共通していますね。

 

これらのことわざがどのように関係しているのか不明ですが、一般的には、

くしゃみ1回は良い噂をされている

くしゃみ2回は悪い噂をされている

くしゃみ3回は誰かに惚れられている

くしゃみ4回は風邪を引く前触れ

と言われるようになったようです。

「くしゃみ2回は噂されている」と言うのは、正確には「悪い噂をされている」ということのようですね。

 

ただ、いずれも伝承や話題のひとつとして広まっていたため、くしゃみの回数と意味は日本全国共通のものではなく、地域や世代によって異なるようです。

 

 

日本では連続するくしゃみは誰かが噂をしていると考えるのですが、アメリカなど英語圏では、誰かがくしゃみをすると、その人に向かって「God bless you.(神のご加護を)」「Bless you.(お大事に)」と声をかけます。

英語圏では、くしゃみをすると魂が口から出てしまうという迷信があるためこのように言うようです。

日本で「くさめ」と呪文を唱えていたことに似ていますよね。

 

 

 

くしゃみの回数によって意味が異なりますが、3回連続でくしゃみが出たときは「誰かに惚れられる」、4回連続でくしゃみが出たときは「風邪を引く前触れ」ということなので、4回目のくしゃみが出そうになったら我慢する人もいるようですよ。

「風邪を引く前触れ」よりも、「誰かに惚れられる」ほうが良いですよね!

 

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