ささやんの天邪鬼 座右の迷言

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

潰された専門家会議

2020-06-29 11:30:17 | 日記
政府の自粛緩和策はコロナ防止よりも経済の活性化を優先する方向に舵を切った結果だ、と私は書いた。きのう本ブログでそう書いてから、眠気覚ましにネットの森を散策しがてら、サイト「リテラ」を開いたら、こんなタイトルが目に入った。
《「専門家会議廃止」の裏に緊急事態宣言解除めぐる安倍官邸との対立! 今井─西村ラインが経済優先を批判する専門家会議に逆ギレ》
(6月27日配信)

この記事によれば、安倍官邸が緊急事態宣言の解除に積極的だったのに対し、専門家会議はこれに消極的だった。つまり、安倍官邸が経済の活性化を優先させようとしたのに対し、専門家会議はコロナ防止を優先させようとし、両者の間には厳しい意見の対立があったというのである。

「そもそも、安倍首相および安倍官邸は緊急事態宣言の発出に消極的だったが、それを動かしたのは専門家会議による『欧州のように突然、爆発的に感染が広がる可能性がある』といった提言があったためだ。だが、経産省出身で『経済優先』の立場に立つ今井尚哉首相補佐官を筆頭とした官邸サイドは一刻も早い宣言解除を実行したがっていた。しかし、そこでも『障害』となったのが、解除に慎重な姿勢を示した専門家会議の存在だった。」

聞き捨てならないのは、安倍官邸が専門家会議の意見を力によってねじ伏せたことである。安倍官邸は専門家会議の意見を黙殺し、ついには専門家会議の存在そのものを抹殺したのである。

「昨日、全国でコロナ感染者が再び100人を超えたことを考えると、明らかに専門家会議の判断のほうが正しかった。ところが、安倍首相は緊急事態宣言の全面解除を強行。そして、その約1カ月後に、それに反対した専門家会議の廃止を発表したのである。」

結局のところ、政府にとって専門家会議とは何だったのか。安倍政権にとっては、専門家会議は「責任押し付けと政治利用の道具でしかなかった」と、この記事は断じている。要するに専門家会議は、安倍政権にとってはアリバイ作りの手段でしかなかったのだ。

検察庁法改正問題といい、河井案里氏選挙支援問題といい、この政権は徹頭徹尾、腐っている。頭から尻尾まで腐っている。腐っても鯛であればそこそこお目出タイのだが、そうは問屋が卸さない。法を甘く見、人の命を屁とも思わない政権の、その末路は見えている。
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 収束しないコロナ禍は | トップ | 日米安保体制にボディーブローが »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事