人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

トリトン晴れた海のオーケストラ「第九」のチケットを取る / 山本薩男監督「皇帝のいない八月」&「天狗党」を観る~新文芸坐

2020年02月20日 07時23分14秒 | 日記

20日(木)。わが家に来てから今日で1969日目を迎え、中国人民銀行(中央銀行)は、人々の手に渡るお金は新型コロナウイルスの感染を広げる恐れがあるという指摘を受け、各金融機関に対し、新札の利用や流通中の現金の消毒を要請している  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     特に詐欺や収賄や博打で得たお金は汚いから 念入りに消毒した方がいいと思うよ

 

         

 

昨日、夕食に「鶏の唐揚げ」と「鶏肉団子とキャベツのプチ鍋」を作りました 唐揚げはいつもの栗原はるみ先生の「旨み醤油」を使っているので美味しかったです

 

     

 

         

 

4月の「クルレンティス✕ムジカ・エテルナ」の第九公演のチケットを取りそこなったから、というわけではないのですが、「トリトン晴れた海のオーケストラ」の第九のチケットを取りました 6月22日(月)午後7時から第一生命ホールです。このオーケストラは都響のソロ コンマス・矢部達哉をリーダーとして都響のメンバーが中心となって指揮者なしで演奏活動をしているオケです 2018年からベートーヴェンの交響曲全曲演奏会を実施してきましたが、このコンサートはその集大成です ソリストはソプラノ=澤畑恵美、メゾソプラノ=林美智子、テノール=福井敬、バリトン=黒田博です 素晴らしいコンサートになる予感がします

 

     

 

         

 

昨日、新文芸坐で「皇帝のいない八月」と「天狗党」の2本立てを観ました 最初に、会員券の有効期限が切れていたので1000円で継続手続きをしました

「皇帝のいない八月」は山本薩男監督による1978年製作映画(140分)です 

この映画は、右翼政権樹立と憲法改正を 武力クーデターで一気に実現させようとする自衛隊反乱分子と、それを秘密裏に鎮圧させようとする政府側の攻防を描いています 映画は、クーデター当日の夜に藤崎顕正・元1等陸尉(渡瀬恒彦)率いる少数精鋭部隊がブルートレイン「さくら」を乗っ取り、乗客乗員を人質にして政府に政権交代を要求する過程を、反乱分子側、政府側の視点から同時進行で描いていきます

 

     

 

藤崎の妻・杏子(吉永小百合)は陸上幕僚監部警務部長・江見為一郎(三國連太郎)の娘ですが、江見が藤崎の様子を探るため杏子のアパートを訪ね、杏子が見ていない隙に藤崎の所有物を漁っているとき、1枚のLPレコードが出てきます ジャケットには「皇帝のいない八月」というタイトルが書かれています。実はこのレコードに収められているのは「皇帝のいない八月」というタイトルの交響曲なのです この映画の音楽を担当しているのは佐藤勝という人なので彼が作曲したのでしょう。この曲はそのシーンで流れ、列車を爆破し自衛隊員対反乱分子との戦闘シーンでも流れますが、この「皇帝のいない八月」こそクーデター計画の暗号だったのです 藤崎は乗客向けに演説しますが、その内容は 1970年11月に憲法改正を唱えて自衛隊の決起を訴えた三島由紀夫の檄文を参考にしているようです

右翼大物政治家とその支配下にある反乱分子の目的は、自衛隊を国防軍に再編成することで、そのために軍事力で政府を制圧し、内閣総理大臣を拘束、憲法改正を断行するというものです しかし、現実の世界ではそう簡単に思い通りにはいきません。自衛隊員が重い腰を上げないのは三島由紀夫事件のときに証明されています また、憲法改正には国会で法案可決のうえ 最終的には国民投票が必要なことは言うまでもありません

 

         

 

「天狗党」は山本薩男監督による1969年製作映画(102分)です

「天狗党」というのは天保年間、水戸藩主徳川斉昭(なりあき)の藩制改革に伴い、下級藩士を主体に結成された革新派グループで、保守門閥派と激しく対立していた 1864年、尊王攘夷延期を不満として筑波山に挙兵し、武田耕雲斎・藤田小四郎を主導者とする一派は、京都に向けて旅立ったが、途中 加賀藩に降伏、武田以下数百名は敦賀で斬刑に処せられた その後も明治維新に至るまで藩制の主権を巡って保守派との凄惨な争いが続いたーというものです 

この映画では、農民の味方「天狗党」が勢力を拡大すると、その名声を利用したニセ天狗党が現われ、農民から作物を搾取します。そして本物の天狗党がニセモノと間違われて農民たちから襲われることになります。こういう現象はいつの時代にもあるものだと思います

 

     

 

この映画が製作された1969年は全学連をはじめ学生運動が盛んだった時期に当たります しかし、翌1970年には日本の高度経済成長を誇示するような「大阪万博」が開かれたりして、学生運動は急激に下火に向かっていきます その2年後の1972年2月には連合赤軍が軽井沢にある河合楽器の保養所「浅間山荘」に人質をとって立て籠もった「浅間山荘事件」が起こります 彼らは革命を唱えながら、銃で警察・機動隊を相手に徹底抗戦しましたが、結局逮捕され収監されました 彼らは革命を目指した「天狗党」だったのだろうか

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