人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

稼げるか オンラインライブ / 井上道義 ✕ 野田秀樹による「フィガロの結婚 ~ 庭師は見た! ~」のチケットを取る / ジャック・ドゥミ監督「ローラ」&「シェルブールの雨傘」を観る

2020年09月25日 07時16分05秒 | 日記

25日(金)。昨日の日経朝刊 首都圏経済欄のコラム「点照」に「稼げるか オンラインライブ」という記事が載っていました 超訳すると、

「新型コロナ禍の影響で興業が次々に中止となり、ぴあ総研の予測では2020年のライブ・エンターテインメントの市場規模は前年の7割減にまで落ち込むという そんな中で、多くのホールやミュージシャンが取り組んだのがライブやコンサートのオンラインだ クラシック音楽では3月8日、川崎市のミューザ川崎シンフォニーホールが提携する東京交響楽団の無観客コンサートを無料配信し、約10万人が視聴した 7~8月には全17公演という、コロナ禍では世界でも例のない大規模なクラシック音楽祭「フェスタサマーミューザKAWASAKI」を開催。入場者は定員の3分の1に絞ったが、1公演あたり1000円のオンライン鑑賞券を販売し、およそ9000枚が売れた 経済産業省の予算も得てカメラ8台を設置、臨場感を伝えることにこだわった そのかいあって、オンライン視聴者からは「沖縄に住んでいて、なかなかコンサートに行けないのでありがたかった」など評価は高かった もっとも、オンライン配信を軌道に乗せるにはコスト面の課題が残る サマーフェスタも映像制作、配信に約2400万円かかった。半分は国の補助があったとはいえ、オンライン鑑賞券の収入だけでは支出を賄いきれなかった ミューザの担当者は『開催決定から実施まで短期間で、全国的なプロモーションができなかった』と反省する。ただ、コロナ収束後もオンライン配信が音楽ホールの新たな収益源として検討されていくのは間違いない

コンサートは現場で生演奏を聴くことこそ醍醐味があるわけですが、確かに、上の記事にある沖縄の視聴者のように、地元にコンサートホールもなく、したがってコンサートを聴く機会もない地域では、オンライン配信は貴重な機会となります 事前のPRを全国的に展開すれば、かなりペイする事業に成長するのではないかと思います

ということで、わが家に来てから今日で2185日目を迎え、米大統領の経済顧問であるクドロー米国家経済会議委員長は23日の記者会見で、トランプ政権下での景気拡大により貧困者数が大きく減ったとする実績を強調したが、新型コロナウイルスの感染拡大後のデータは含まれておらず「いいとこ取り」で誤解を招くとして 記者が追い詰める場面があった  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     トランプ大統領への忖度だと思うけど  周囲にはこういう腰抜けしか残っていない

 

         

 

昨日の夕食は「サバの塩焼き」「タコの刺身」「生野菜サラダ」「大根の味噌汁」です サバは脂がのって美味しかったです

 

     

 

         

 

指揮・総監督=井上道義、演出=野田秀樹によるモーツアルト「フィガロの結婚 ~ 庭師は見た ~ 」のチケットを取りました これは5年前にチケットを取りそこなって口惜しい思いをした公演です すでにミューザ川崎での公演は9月19日に好評のうちに終了しました 東京芸術劇場コンサートホールでは10月30日(金)と11月1日(日)の2日間開かれますが、私は11月1日(日)午後2時開演の公演を選びました。井上道義 ✕ 野田秀樹の仕掛けが面白くないわけがありません。大いに期待したいと思います

 

     

     

 

         

 

昨日、池袋の新文芸坐で「ローラ」と「シェルブールの雨傘」の2本立てを観ました

「ローラ」はジャック・ドゥミ監督による1960年製作フランス映画(モノクロ・88分)です

フランス西部の港町ナント。キャバレーの踊り子として生計を立てるシングルマザーのローラ(本名はセシル:アヌーク・エーメ)は、7年前に姿を消した初恋の相手ミシェル(ジャック・アルダン)の帰りを待ち続けていた    ある日彼女は、幼馴染みの青年ロラン・カサ―ル(マルク・ミシェル)と10年ぶりに再会する。ロランは初恋の相手であるローラへの変わらぬ思いを確信し、彼女に愛を告白するが、「あなたのことは好きだけど、愛してはいない」と断られてしまう やがてミシェルは金もうけをして街に凱旋しセシル(ローラ)と再会する ロランは彼女を諦め 密輸の仕事を引き受け海外に出る

 

     

 

この作品はジャック・ドゥミ監督の長編デビュー作です

映画の冒頭、ミシェルが高級大型車に乗って故郷に錦を飾りにくるシーンで、何とベートーヴェン「交響曲 第7番 イ長調 作品92」の第2楽章「アレグレット」が流れていました この重々しい音楽は劇中でも流れますが、意外に感じました 一方、ロランがセシル(ローラ)の面影を宿す14歳のセシル(名前が同じ)と本屋で出会うシーンと、セシルの家に招かれて食事をするシーンでは、モーツアルト「フルート協奏曲 第2番 二長調 K.314」の第1楽章「アレグロ・アペルト」の愉悦感に満ちた音楽が流れていました こちらはそれぞれの場面に合った音楽だと思いました    別のシーンではバッハ「平均律クラヴィーア曲集」第1巻から第1曲「プレリュード」BWV846や、チャイコフスキーのバレエ音楽「眠りの森の美女」から「ワルツ」が使われていました

これらの音楽はミシェル・ルグランの選曲によるものではないかと推測します

 

         

 

「シェルブールの雨傘」はジャック・ドゥミ監督による1964年製作フランス映画(91分)です

フランス北西部の港町シェルブール。20歳の自動車修理工の青年ギイ(ニーノ・カステルヌオーヴォ)と17歳の傘屋の娘ジュヌヴィエーブ(カトリーヌ・ドヌーブ)は結婚を誓い合った恋人同士だった ある日 シェルブール雨傘店を営むエムリ夫人に莫大な納税通知書が届き、彼女はジュヌヴィエーブに説得されて大切なネックレスを売ることにする    宝石店での交渉が上手く進まなかったが、たまたま居合わせていた宝石商ロラン・カサ―ル(マルク・ミシェル)がその場でネックレスを買ってくれる 彼はジュヌヴィエーブを気に入っていた。アルジェリア戦争の徴収令状がギイに届き、彼は戦地に赴く その後、妊娠していることを知ったジュヌヴィエーブは、ギイからなかなか手紙が来ないので不安に感じていた カサ―ルは「生まれる子供は二人で育てよう」と結婚を申し込む。ギイを待ち続けていたジュヌヴィエーブは次第にカサ―ルに心を開くようになり、求婚を受け入れる その後、ギイは除隊して帰郷したが、ジュヌヴィエーブの結婚と移住を聞かされ、自暴自棄となり投げやりな生活を送っていたが、一緒に暮らしていた叔母が死んだこともあり、心を入れ替えて働くことを決心し、叔母の面倒を看てくれていた幼馴染みのマドレーヌに求婚し、叔母の遺産でガソリンスタンドを開く 雪の降るある夜、偶然ジュヌヴィエーブの運転する車が彼のガソリンスタンドに給油に寄る。彼女は、娘の名前はフランソワーズだと告げ、「会ってみる?」とギイに訊くが、彼は首を振る。彼女の車が去っていくのと入れ違いに妻マドレーヌと息子フランソワが帰ってくる

 

     

 

この映画は音楽をミシェル・ルグランが担当するミュージカルです 全編が音楽のみで、台詞が一つもありません こういう徹底したミュージカル映画も珍しいでしょう この作品はドヌーヴの出世作となった作品ですが、出演者はすべて歌の素人だったため、全ての歌が吹き替えになっています ジュヌヴィエーブの歌はダニエル・リカーリ、ギイの歌はジョゼ・バルテル、ロラン・カサ―ルの歌はジョルジュ・ブランヌがそれぞれ歌っています 何と言っても、世界中で大ヒットしたルグランによる主題曲が全編に流れ、この映画を不滅の作品にしています

ところで、ジュヌヴィエーブの母親が宝石店で出会った宝石商ロラン・カサ―ルに「独身ですか?」と尋ねると、カサ―ルは「昔、ローラという女性を愛していましたが、上手くいきませんでした」と答えるシーンがあります。これを聞いた時「アッ!」と思いました。つまり1960年製作映画「ローラ」に出てくる彼女の幼馴染みの青年ロラン・カサ―ル(マルク・ミシェル)が、ビジネスで成功して、この映画では宝石商として登場した、というわけです

「ローラ」「シェルブールの雨傘」の順番に観なかったら、ジャック・ドゥミ監督の仕掛けに 気が付かなかったかもしれません


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