Ao Vivo 88
Roberto Carlos
Sbme Import
2007-06-18





ロベルト カルロス   Proposta   1988


ロベルト  カルロス。ブラジルの60年代のロックのムーブメント、ジョーベン グァルダのスターから、国民的歌手にまでなった人。しかしながら、わが国のブラジル音楽紹介は、ジョビン、ジルベルトのボサノバから、MPB ミルトンやイヴァン リンスのMPBと、割とブラジル性がわかりやすいジャンルが中心なので、英米のロックの影響が強いことになってる、このロベルト カルロスなんかは、あまりというか、ほとんど語られない。

しかし今回、調べてみると、80年代に彼の地、ブラジルに滞在してた人たちが、彼の素晴らしさと、その国民的人気を一様に讃えているほどのスーパースターだったらしい。日本で言えば、GSからデビューした沢田研二の世代。

実は私も、彼のことは知っていたのだが、よく通っていた新宿ユニオンのラテンフロアでは、決してプッシュされないし、高田馬場の タイムで、彼の80年代の日本盤が中古であっても、手をだせずにいた。しかし、以前このプログでも紹介した、シモーネのソニーでの1988年盤があまりにブラジリアンAORで良かったため、Bチェーンの280円コーナーで、この88年のライブを見つけた際は、すぐに購入した。ジョン レノンのイマジンのカバーもあったしね。

で聴いてみると、東京野蛮人なヒップホップな80年代後半では決して無い、ブラジルらしいアーバンAORの数々。しかもMPB感たっぷりの、ブラジルらしいメイルヴォーカル。多少大仰だけど、そこはスーパースターにありがちな証。ブラジル的キングエルヴィスだから。

イマジンのカバーも、子どものヴォーカルもフューチャーした、予想以上の素晴らしさだったが、メロウでラテンな、ブラジリアンAORなのが、Proposta。少しカエターノ ヴェローソを思い出す様な、しかしやはりもっとベタな愛の歌。

1988年らしいキーボードが活躍のアレンジだが、元は1973年の作品らしい。オリジナルヴァージョンもネットで聴けたが、この88年ライブのテイクのほうがより素晴らしい。ロベルト カルロスの全盛期と言われるのもうなずける、貫禄の出来。

私はベッチ カルバーリョのサイゴンで、80年代後半のブラジリアンAORの素晴らしさに気づいたが、昼メロドラマの主題歌の様であっても、MPB的なブラジル音楽のハイブリッドが、ベタなお洒落感をしっかり残しているブラジリアンAOR感覚。
そう言えば、その頃ソンリブリからリリースされたサンバの伝説、カルトーラのカバー集でも、ブラジリアンロック出身のカズーザのAORなテイクに、やたら惹かれた記憶が。

私が持ってるロベルト カルロスは、このCDだけだが、オールベストなライブならではの選曲も良い素晴らしい盤だと思う。Bチェーンならではの嬉しいDIG!

このところ更新しない我がブログなので、多少の防備録。簡潔に。

①   坂崎幸之助ラジオで聴いた、岡林信康の新録。矢野顕子、山下洋輔、サンボマスター、元フォークルとしての坂崎幸之助参加の強力な出来。岡林!岡林!エンヤトットだって凄いぜ!
②これもラジオ。ナベサダのコンテンポラリーミュージックという新譜紹介コーナーでのクオリティーの高さは、いつもながらなのだが、アフリカンミュージックの若手、マリのファトマタ ジャウラと、セネガルのアルネ ワデ。
 ジェイン以来の発見。二人も凄いが、これを見つけるナベサダも凄い。なんと言う80代!

③ シティポップなる言葉が、マシーンビートでバブルな80年代後半まで含んでいるのは、多少不思議だったが、高橋健太郎のスクリッティ ポリッティの最近の記事から、キューピッド サイケ85の音像がトレンドなのにビックリ。
 まああのアルバムは、エバーグリーンだけれど。特に12インチアナログは。
で英国 BOK BOKのケルラフューチャーのMelba's Call聴いて、あのキシャーンなギターのカッティングの音色が!たしかにスクリッティ!かつカッコいい。でも90年代4ヒーローの頃からずっとかっこいいけどね。英国クラブミュージック。かつ ケルラが米国R&Bシンガーなのにも驚き。エチオピア系アフロアメリカンだって。
鈴木啓示氏は、好みじゃないだろうなあ。

③アイドル フィロソフィーのダンスを聴いたが、なぜかイマイチ。10年代アイドルは、コンセプトがキツイので、結局結実するのはライブで身体性を獲得してから。70年代、80年代はテレビが、その身体性獲得の場。アレンジ変えてビッグバンドもあったし。
パフュームだって、あの完成された中田テイクをライブで超えていくのだから。
 ベビレのペンギンリサーチバックのベストライブテイク集が聴きたい。桑名正博のテレビ出演テイク集くらい無理だろうが。ポンデリングのライブテイクのヤバイ素晴らしさ。林哲司もビックリなはず。

その点、ネットで出回ると、ちゃんとシュガーベイブの解散ライブテイクを ボートラに加える達郎氏は流石。ミュージシャンは、自分の音楽はお金に変えなくちゃ。

とこのくらいか?防備録。

ロベカル、サッカーのロベカルは、このミュージシャンのロベカルにちなんで名づけられとのこと。と最後は、偉大なロベルト カルロスに戻って。

追伸
ユニオンがプッシュしなかったと書いたジョーベン グァルダだが、昨年ここいらもブラジルでリイシューされているとの事!なんと!
ギターマガジンの特集見れば、今時わからなくもないが。

私は2000年ごろ出たジョーベングァルダのオムニバスで、意外と面白いのは知ってたけど。日本のGSと同じ。ゴールデンボーイズとか良かった!

他4曲は、こんな感じで良く鳴るテイクばかり。

ロベルト カルロス   Imagine
桑名晴子     夢であえたら
ソン  イマジナリオ    Cade
ハイサイおじさん     喜納昌吉



 

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