2016年6月下旬、まもなく上海留学が終わるころに1泊2日で南京ひとり旅をしてきました。南京へ行った最大の目的は、南京大虐殺の紀念館を見に行くことでした。日中の歴史問題において、南京大虐殺はよくクローズアップされます。私は南京大虐殺事件を高校の世界史の授業で習いましたが、さらっとしか触れていません。また、私は戦争を経験した世代ではありませんが、今でも中国では敏感な問題なので、日本人として見ておくべきだと思いました。

~旅の概要~
<1日目>
南京大虐殺紀念館~チェックイン~夫子庙散策~南京大排档にて夕食~夜の秦淮河にて遊覧船

<2日目>
チェックアウト~中华门~中山陵~北京ダックを堪能


〇1日目
动车で上海虹桥駅から南京南駅まで行きました。約2時間半で到着。

南京にも地下鉄があり、まずは1号線から2号線に乗り、云锦路で下車。
2番出口を出ると、すぐに「侵华日军南京大屠杀遇难同胞纪念馆」の建物が見えます。地下鉄出入口の周辺には中国国旗を販売する売り子さんがたくさんいました。

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平日にも関わらず、多くの中国人が紀念館を訪れていました。大型バスも乗り入れていたので、ツアーもたくさん組まれているのでしょう。紀念館の中に入ると、すぐに中文、英文、そして日本語の資料が目に入りました。 奥に進むと、当時の資料がたくさんありますが、どれも日本語の説明が添えてあります。この紀念館は日本人にも来てほしいと思って造られたのだなとしみじみ思いました。

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資料には生き残った方々が語ったものや、当時従軍していた日本人の証言などもあり、とても胸が痛くなりました。一部には、発掘された遺骨も展示されていて、直視することができませんでした。

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当時日本兵によって死に至った人数はおよそ30万人とされています。この数は日中間で差異があるようですが、私はそんな細かい数字のことよりも、当時日本兵がどれだけ非人道的な行いをしてしまったのかということの方がが問題であり、これは戦争を繰り返さないためにも忘れてはいけないことだと思います。

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“要记住历史,不要记住仇恨” 「歴史をしっかり覚えよう、しかし、恨みを覚えてはならない」

私たち若い世代は戦争を経験していないので、若い日中の世代同士が歴史問題を持ち込んで争うのは筋違いですが、こういう歴史があったことは覚えておかなければいけないと思います。今、日本では戦争に意欲的な政治家が少なからずいるので、そういう人たちにこそ、この紀念館に行ってほしいと思いました。 

ゆっくり見ていたら、ユースホステルのチェックインに間に合わなくなりそうになったので、1時間半ほどで切り上げました。あと30分くらい見る時間がほしかったです。

地下鉄に乗り、急いで夫子庙の方にあるユースホステルへ向かいました。

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私が泊まったユースは「土丁青年酒店」です。事前に、C-tripというアプリで予約しました。地下鉄1号線三山街駅から歩いて15分ほどで到着しました。秦淮河沿いで、メインの観光地夫子庙からも割と近いです。

私がチェックインする前に中国人女子グループ(見た目高校生)がチェックインしていました。私の番になり、外国人なので書類に色々書かされて、フロントの若いお兄ちゃんに、「これから交番(※公安局)いくから一緒に来て。往復で10分くらいしか掛からないよ」と言われ、最初は少し戸惑いました。今までだったら、ホテルの人がこういう煩雑な手続きをしてくれるはずなのにと思いながら、しぶしぶついていきました。でも交番に行く途中で、「最近、本人を連れて行かないとOKしてもらえなくてね。でも南京はそれだけ安全ってことだよ」と言われたので納得しました。交番には強面のお巡りさんがいて、書類を見ながら、「君は台湾人か」と言われました。心の中で、書類見てるんじゃないの?いい加減だなあと思いながら、「日本人です」と言いました(笑)

※外国人は原則としてどこに宿泊するのかを交番に届出しなければならない。


何はともあれ、交番では何事もなくユースに戻ることができました~
その後、100元のデポジットと128元の宿泊費を払い、しばらく部屋で休憩しました。

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1人部屋ですが、2フロアあり、1階がユニットバス、2階がベッドルームです。バスタオル、ドライヤー、Wi-Fi、TV、エアコンも完備されています。128元でこのクオリティー‼ コスパめちゃくちゃいいです‼

休憩を終え、5分ほど川沿いを歩くと、夫子庙や乌衣巷口のある観光スポットに到着。

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昼間より、夜の方がライトアップされて綺麗です。

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興味はありませんでしたが、一応観光スポットなので、夫子庙の中にも入りました。

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歩き疲れたので、南京名物の鸭血粉丝汤を食べました。私は鸭血の食感が結構好きです。

日が傾き始めたので、夕食を食べに南京大排档へ~
実はこのお店、チェーン店なので上海にもあります(笑)

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南京名物は盐水鸭なのですが、ひとりで食べきれそうになかったので、鴨の小籠包をいただきました。
なぜか南京には鴨料理が多いです。

満腹になったところで、また夫子庙へ繰り出し、夜の遊覧船の時間になるまでふらふら。 
乌衣巷口を見たり、ミルクティーを飲んだりしながら時間をつぶし、やっと暗くなってきました。

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夜の遊覧船で秦淮河を満喫しました。ちなみにこの川は、人工の川です。

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遊覧船は約1時間で88元です。

夜も更けてきたのでおやすみなさい…。


2016年南京旅行~2日目~に続く。