風に吹かれて旅ごころ

はんなり旅を楽しむはずが、気づけばいつも珍道中。

初夏の九州・南に北に 2-1(呼子・唐津)

2019-09-13 | 九州

1日目からの続きです。

● 朝の福岡バスターミナル

2日目の朝、早めに宿をチェックアウトすると、福岡駅周辺は少し雨が降っていました。
宮崎は降っていない様子。九州は広いですからね。

福岡(天神)駅の直上にある、西鉄天神高速バスターミナルは新しくてモダン。
7時12分発の唐津行き始発に乗ります。
バスが動き出したときには、雨はもう上がっていました。

福岡の中心部にユザワヤがあったので、ビックリ。
蒲田の手芸店を、吉祥寺で見かけた時にも驚いたのに、海を越えて九州にまで店舗を増やしていたなんて!


バスに乗ってみてわかりましたが、福岡駅って海沿いにあるんですね。
これまで福岡では電車ばかり使っていたからか、海のイメージはありませんでした。
高速道路から海のパノラマが開けます。

● 唐津で乗り換え

1時間ちょっとバスに乗り、「大手口」でバスを降ります。
道の向かいにあるのは、唐津バスセンター。

こちらも新しくてこぎれい。ここで呼子行きに乗り換えます。
乗ってきたバスの終点はお城の前。
時間が許すならそこまで乗っていきたかったのですが、まずは呼子の朝市を優先します。

● 呼子の朝市

30分ほど乗って、呼子港に到着。
朝市は始まっていますが、ちょうど到着した9時頃が一番にぎやかなのだそう。


朝市といっても、大きなマーケットが開いているのではなく、通りの両脇にパラソルを広げて、その下でおばあちゃんたちがこぢんまりと品物を広げている、昔ながらの風情。
こういう市を実際にみたのは初めてのような気がします。
輪島朝市、勝浦朝市と合わせて日本三大朝市といわれる呼子朝市ですが、メインルートはかなり細いです。


● イカさまざま

呼子といったら、もちろんイカ。
いろんな姿をしたイカがいました。


生きているイカさま

 


干されたイカさま

 


回るイカさま

 


止まったイカさま

 


揚げられたイカさま
 

もちろん、私もイカをお目当てにここまでやってきた一人。
揚げたてほかほかのイカシューマイを食べながら、市場を行きつ戻りつします。


外はカリカリ、中はジューシーなイカ。美味しいのがわかるでしょう。



イカだけではありません。蟹もいます。



サザエの壺焼きも。


ウニも売っています。この場で食べられるという、新鮮な味を楽しめます。



キョロキョロよそ見しかけましたが、やっぱりここはイカに絞ることに。
イカカツなるものや、イカのゲソ天を頼んでみると、目の前であげてくれました。
イカカツは、用事で支えるのが大変なほどの大きさと重さです。
すぐには食べられないほどあっつあつでした。


イカカツ


プレス焼きしたイカ煎餅のお店に、朝市一番の長蛇の列ができていました。
江ノ島のたこ煎餅のイカバージョンです。タコでもイカでも、大人気ですね。

ここでの時間は45分取っていましたが、買い食いしたあとお土産を選んでいたら、帰りのバスにギリギリになり、港の写真は撮れずじまい。
イカの加工品は案外あまり食べる機会がありませんが、おいしかったです。

● 呼子のマンホール

呼子のマンホールには、朝市通りの文字が入っています。



● タコ派かイカ派か

最近になって、世の中には「タコ派とイカ派」がいると知りました。
どうやら「犬派とネコ派」、「きのこの山派とたけのこの里派」のように、世間を二分する(?)大きな派閥のようです。

獲れるエリアが大きく影響するようで、東北の人はイカ、九州や関西の人はタコをより好むようですが、ここは九州だけどイカ・・・。
あまり関係ないかなと思いながらも、周囲に聞くと、やはり出身地方で好みが分かれるような気がします。

私はどちらが好きかといわれると、考えてしまいます。
だって、どちらも好きだからー。犬もネコも好きだしー。
こういうタイプが「日和見主義」と一番嫌われるパターンですね。
でも、たけのこの里よりきのこの山の方が好きですよ!

● 夕子ならぬ二タ子

「夕子」なら、京都の八つ橋ですが、「二タ子」と書いて「ふたご」と読むバス停を通りました。
漢数字とカタカナと漢字のミックス!

岩手県八幡平市にも、同じ地名があるそうです。


● 関東風ラーメン

道の途中に「関東風ラーメン 各種」と書かれた看板のお店がありました。
ビックリして、目が吸い寄せられました。
ざっくり一つにまとめられてる!


大きな意味で、しょうゆ味とかそういうことなんでしょうか?
九州の人からしたら、ひとくくりにできちゃうんでしょうね。
スティングの「Englishman in NY」を思い出します。
それからしばらく、あの歌が脳内を流れていました。

⇒日記blog『関東風ラーメン~九州の関東女』

● 運転手の声掛け

唐津に戻ってきました。唐津バスセンターでは、バスが到着すると、運ちゃんがわざわざ降りてきて「●●行きです」と声をかけてくれます。
なんてジェントルマンなんでしょう。
逆にバスが到着しても、運ちゃんの声がかかるまではバスには乗れないという、暗黙のルールができています。
関係者のだれもが、節度ある行動をとっています。

● 唐津散策

町の散策に繰り出します。
まずは唐津神社へ。唐津といえば「くんち」が有名ですが、あれはこの神社のお祭りです。


大きな白い鳥居が青空を背景に立っていて、見上げるとまぶしいほど。
由緒正しい立派な造りでした。


くんちで町中を練り歩く、各町の「曳山囃子(ひきやまばやし)」の絵が描かれた巨大な絵馬。
この赤い魚が可愛くてお気に入りです。
前に、土地の人に「あの金魚、いいね」といったら、「鯛だよ!!」とツッコミ入れられたことがありました。


「今日は過ごしやすくていい天気ね。昨日は大変だったけど」という声を、呼子でもここでも聞きます。
昨日の北九州地方は雨だったよう。
たしかにいい天気。日差しはまぶしいですが、そんなに暑くなく、動くのにちょうどいい気候です。



海の方に行ってみると、きれいな砂浜が広がっていました。
お城の方に歩いて行くと、松林がありました。


唐津のマンホールも、松がデザインされています。
さらにお城の向こう側には、日本三大松原の中でも一番広大な「虹の松原」が広がっています。
残りのふたつは、静岡県清水の「三保の松原」と、福井県敦賀市の「気比の松原」。

 

● 唐津城

ここから、お城に向かいます。
天守閣にはエレベーターもありますが、ここは石段を歩いて行きます。


● 唐津のユーリ!

私のかなり前方には、白いふわふわのワンピースと華奢なサンダル姿の女性が、石段を登っていきます。
かわいらしい格好ですが、お城に上がるにはちょっと大変そう。
途中の見晴らし台でその人に追いつきました。
カメラを構えた年配の男性が「じゃあここで写真を撮りましょう。ユーリファンはみんなこちらを向いたポーズを取りますよ」と言います。
彼女は、言われたとおりのポーズで、何枚も撮影してもらっていました。


見晴らし台からの光景


唐津神社に奉納された絵馬には、イラストが描かれたものが多かったので、近寄って見てみたら、「ユーリ!!! on ICE」のものばかり。
あの作品は唐津が舞台なのかな?と思っていたところです。(どうやらそのようですね)

私の友人にも、男性女性ともにユーリファンがいます。
男性は「これで女性の萌えを知った」と言っているし、女性は世界にどっぷり浸かっています。
私も観てみようかなあと思いながらも、なんだか勇気が出ず(?)この作品のことは知りません。
タイトルから外国人の話かと思っていましたが、日本が舞台なのかしらね?


近くには、「ユーリがこの石段で特訓をした」というパネルがかかっています。
お城をあげてのユーリ企画のよう。
それならファンは、よそ行きの服を着て記念撮影のためにがんばって登りますよね~。

 
白いワンピースの女性も聖地巡礼中のユーリファンで、おじさんは知り合いなのかガイドをかって出たのか、まあユーリ作品に詳しい人(?)なのでしょう。
双方の希望が一致したということなら、もちろん何も問題はありません。

● 川にかかる橋々

突然降ってわいたユーリのインパクトで、今どこにいるのか一瞬忘れかけましたが、お城の天守閣は美しい形をしていました。
海沿いなので、眼下に広がる景色がきれいです。

唐津城のそばには、早稲田大学系列の早稲田佐賀中学校・高等学校学校がありました。
ここは大隈重信の出身地なので、早稲田大学のOBが創設したそうです。


お城を降りて、川沿いに歩きます。
架かっている橋は、どれも雰囲気のいいものばかり。
この町は、観光と保存についてわかっていますね。


広島の錦帯橋のような、カーブを描いた橋を見つけて、そこまで行ってみました。
もちろん、歩いてみます。
やはり橋は見るだけでなく、通らないとね。


● 明和電機と辰野金吾

バスセンターに戻る途中で、重厚な旧唐津銀行銀行の建物を見かけました。
写真を撮っていると、中から出てきた係の人に「お時間合ったら、見学しませんか?」と言っていただきました。


この方にお誘いしていただきました


ところがバスの時間が近づいていたため、「残念ながら時間がないんです。すみません」とお断りします。
建物の前には二人の人物像があり、なにやら持っているものが、元吉本興業の電機メーカーパフォーマー、明和電機みたいだなあと思います。


明和電機

近寄ってみたら、東京駅の設計者、辰野金吾氏でした。
アート・ユニットじゃなくて日本近代建築の父だったんですね!


建築家・曽禰達蔵(左)と辰野金吾(右)

彼は唐津出身で、この旧唐津銀行の設計も行ったとのことです。
没後100年を記念して、今年の春に落成式が行われたばかりの、まだ新しい銅像だそうです。

● 博多へリターン

さて、バスに乗り、ふたたび博多に戻ります。
ただ、これから行きたいのは長崎なので、博多は逆方向。
唐津まで来たので、そこから伊万里や佐世保、もしくは佐賀や嬉野経由で長崎に行ければいいと思いましたが、調べてみてもちょうどいいバスがありません。
結局いったん福岡に戻り、そこから長崎に向かうことになりました。

またバスに揺られて眠っていきます。
博多駅前の大通りの街路樹も、フェニックス(パームツリー?違いが判らない~)でした。
博多には、ヤシの木が並んでいるイメージはなかったので、なんだか意外。
宮崎だけじゃなく福岡も南国なんですね。

その2に続きます。

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2 Comments

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Unknown (アネッティワールド)
2019-09-20 18:43:42
呼子と言えばイカですよね。
テレビで何度か観て行きたいと思いつつ
まだたどり着いたことがありません。

イカ派?たこ派?
難しい選択だけど
柔らかいタコに出会えればタコだけど
お造りならイカです。

イカ焼きもたこ焼きもどちらも好物。
今、タコは貴重なんですよね。獲れなくて。
Unknown (リカ)
2019-09-20 19:45:38
あ~、私もアネッティさんと同意見かも!
お造りならイカ!柔らかいタコも好き!
それにしても、呼子のイカ🦑の食べ方バリエーションの多さには驚きました。

話題にしていたら、なんだか無性にタコも食べたくなってきました~🐙

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