私達はタクシーへ乗り込み
私はメモにある住所を告げたのだ。
「ね!上手くいったでしょ!」
珠理奈が得意げに言った。
「ひやひやだったよ!」
「やればできる!」
「もう!ひとごとだと思って・・」
私達は笑った。
バックミラー越しにそれを見た
タクシー運転手が
不思議そうな顔をしていた。
そして、その理由を
この後に知ることになる。
私達は古い、
6畳一間のアパートへ到着した。
「狭いけど・・・我慢してね」
珠理奈が部屋に入ると真っ先に言った。
「私には十分だよ!これから、
珠理奈と二人で暮らしていくんだね。」
すると珠理奈が首を横に振った。
「え・・・・どう言うこと??」
「もう、君は気づいているはずだよ!」
珠理奈は真顔で言った。