Takekida's log

千里の道も一歩から

DNA x 歴史学の可能性

2019-10-12 22:11:52 | Books
  (見出し画像は各国の遺伝子の型の系統調査)
 DNA≒遺伝子はエラーを多少は発生させながらも確実に祖先に伝わっていくもので祖先を探るというのにも大きな助けになります。特にDNAとして残っている可能性の高い王家に着目してDNAから得られた情報からどのようなことが明かにできるのかというのをまとめた本。リチャード3世、ツタンカーメン、ラメセス3世といった有名どころのDNA解析、研究結果がその時代の背景も含め示されています。  史実というのは書かれたものから伝わってきますが映像には残っていないですし伝承といっても伝える人の主観も入ってくるわけなのでそれが常に正しいとは限りません。その点、DNAは絶対値評価のしやすい指標で補完するデータになる可能性が高いということは言えるでしょう。(しやすいというのはこの本にも書かれているように分析に対しては損傷による誤差もあるし、誰かのDNAで汚染されるという外乱も入って来るからです) 読みながらDNAの構成要素、子供生まれる際に遺伝が実行される仕組み、遺伝の基本 劣性遺伝や隔世遺伝の起こる仕組みなど・・・ も学ぶことが出来ます。 遺伝についてはゲノム編集といわれるようにDNA自体をいじることが既に可能になってきます。ゲノム編集ではもともとは知ることすらなかったであろう未来が変わる可能性が出てくるわけで達成するために初年値の取り組み、今後の取り込みについて議論されています。個人的には明確にStopさせることはするべきではないとは思うのですがどこまで許されるのかというガイドをきちんとしていくべきなのではないかと思いました。
 
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